相次ぐ研究費不正使用に対処法は? 184
ストーリー by mhatta
チェックを厳しくするしかないだろうねえ 部門より
チェックを厳しくするしかないだろうねえ 部門より
研究者のハシクレ曰く、"研究費で投資信託を買っていた早稲田大の松本教授や神頼みに使用した国立天文台教授など、最近科学者の研究費流用が大きな問題となっています。ライブドア問題などともつながるこれらのお金がらみの事件、お金に関わる人のモラルの問題と言ってしまってはそれまでですが、有効な対処法はどんなものが考えられるでしょうか。私のように研究サイドにいる人間にはわからない普通の方の観点から、忌憚の無いご意見を伺いたく思います。"
対策法 (スコア:5, 参考になる)
「選択と集中」が進んだ背景には,矢原さんが言われるように世界レベルの研究を出すという国家戦略もあったでしょうが,また一方では,研究してない人には予算をあげないということで,非競争的な分配を減らして競争的資金を増やすという流れになったという面もあると思います。それはそれで尤もなのですが,競争的資金は当たるかどうかわからないため,どうしても外れる分を見込んで多めに申請しなくてはなりません。しかも科研費の申請は年に1度,秋にあって,当たったかどうかわかるのは翌年春,当たっても使えるようになるのは夏からで,年明け早々には1年目の報告書を書かねばなりません。全部当たってしまうと予算があるけれど時間や人手が足りないという状態になりがちなんではないでしょうか。
さらに,大学や研究所自体がアクティビティの評価を受けるご時世なので,研究費の申請をどれくらいしているかということも大きなアクティビティの評価項目になるので,大学や研究所が個々の研究者に競争的研究費を多数申請するように奨励します。既に何らかの研究費が通っていてもさらに申請を出すようにと奨励される場合が多いでしょう。それも当たってしまうと首が回らなくなりそうです。
審査制度上難しいのかもしれませんが,一律の年度設定をやめて,必要な時に必要な規模の研究を申請できるようにして,駄目な時は練り直して再申請できるようにしたら,多めに申請はしなくても良くなるのではないでしょうか。あとは施設のアクティビティ評価に申請件数を入れずに,実際に研究をした成果で評価するようにしたらいいのではないでしょうか。
Minato NAKAZAWA, Ph.D. Demographer, Human Ecologist
とりあえず (スコア:4, すばらしい洞察)
incentiveの分解 (スコア:4, おもしろおかしい)
不正を行う正のincentiveとしては、
(A) 経済:金銭的欲求
(B) 制度:不正が発覚しにくいシステムになっていたこと
不正を行う負のincentiveとしては
(a) 道徳:不正はよくないという内なる理性
(b) 罰則:万一発覚した場合のペナルティ
が考えられる。
では、順番に検討していこう。
(A)については、アカポスの要職であれば十分に金銭を与えられているはずであり、
その上で、もっと欲しい、もっともっと欲しい、と
際限なくエスカレートしていくのは人間の弱さとしてはしょうがない面もあるが。
残念ながらこの果て無き欲求を満たすほどの金銭は、
社会のコスト負担という面から考えれば考えにくい。
「不正を防ぐためのコスト」>「不正によって失われる損失」であれば、対策をする意味がないのだ。
ゆえに、今回はこの要因には手を触れない。
(B)であるが、
これは研究者は不正をしないという前提のもとにたって監査を怠ったツケであるといえよう。
これはただちに改善できる部分ではないだろうか。
(a)についてはもはや言うまでも無いだろう。
研究に従事する者の腐敗ぶりは現場の皆様が最も詳しいのではないだろうか。
その上、教育や指導の成果は、若く、柔軟であるほど効果が見込めるが、
いい年こいた大人に何を言っても馬耳東風、聞き流すだけで効果は期待できない。
(a)の減少のみに頼った対策は、絵に描いた餅で終わると断言してよい。
さて、即効性が見込まれるのは(b)である。
特に(B)を下げることによって、不正を行えば必ず罰せられるという認識が広がり
より高い効果が期待できる。
ただし、実効性がなければ意味を持たない。
罰則を決めたい上は、断固として実行する必要がある。
以上から、必然的に結論は導かれるだろう。
「放置した研究者は不正を行う」という前提のもとに厳しく監視し、
わずかでも不正を行えば、直ちに鞭。
事情があっても鞭。言い訳をしても鞭。またやったら、もっと、鞭。
これこそが最高の解決策ということになる。
知に携わる者にとってもっとも重要なのは、鞭の知、というわけだ。
Re:incentiveの分解 (スコア:2, 参考になる)
>> 「不正を防ぐためのコスト」>「不正によって失われる損失」であれば、対策をする意味がないのだ。
…と本気で考えるのが米国のシステムです.だから,不正防止の制度なんてのは最低限しか存在しない.その代わり,悪いことしたら,めちゃめちゃ罰せられる.もう実刑判決くらって刑務所とか入れられちゃうレベルで.
逆に,日本のお役所的発想ってのは,上記の不等式がモロに成立する状況であっても「対策をすること自体が大事」って考え方ですね.しかも,それでも悪いことしちゃうヤツがいたような場合でも,予算の返納+ショボい罰則で許しちゃう.ま,それが日本の国民性ってことなんでしょう.
こういうことを書くとフレームの元になるかもしれないけど,上記の違いは,BSE対策に関する考え方(「統計的に合理的だ」という米国の主張と,「全頭検査をするべきだ」という日本の主張)でも明らかですね.
注:別にどちらの考え方が正しいとかいう話じゃなくて,「考え方が違うね」ってだけのヨタ話っす.
Re:incentiveの分解 (スコア:1)
--- (´-`)。oO(平和な日常は私を鈍くする) ---
大学の場合 (スコア:3, 参考になる)
積み立てられるようになったんですが、それまでは年度末に意地でも使い
切らないといけなかったので、リースできない高価な機材を買うためには、
いろんな禁じ手を使うしかなかったそうです。
だからこっそり貯めこんだり目的外の流用には多少同情の余地あり。
でも私的流用はいかん。
#身内が某大学研究室で予算のやりくりしているんでAC
Re:同情どころか (スコア:2, 興味深い)
なもんで、末端で何が何でも使いきる事が要求されたのです。事務処理のある種の並列化と言えるかもしれない :-p。独立行政法人じゃないところは、今でも変わらないんじゃないですかね…。関わる人達は同情されてしかるべきです。
Re:申し訳ないが盲目的 (スコア:2, すばらしい洞察)
私はそれが理想だと思います。
これを実現するために、大学側でしっかりした研究マネジメントができる必要がありますよね。
研究者みんなの研究内容とか成果を把握して、予算の管理をしてお金を取りに行ったり、成果を対外的にアピールして企業に売ったり、研究者の評価をおこなったり。そういうマネジメントの層をきっちり作るべきで、研究者が自らそれもやれというのは、やはり効率が悪いと思います。
些末な額をもらってたことありますが (スコア:3, 興味深い)
適当な領収書をそろえてでっちあげて払い戻してました。
めんどくさい作業だったのに、なんでそんなことしてたんだろう。
・全体的に、お金が足りない。研究費と生活費が区別されないくらいにちっちゃいお金の枠の中でやりくりしてて、
無駄遣いやぜいたくしてたわけでもないのに、やっぱりお金厳しい。
娯楽ゼロとか、赤貧洗うごとしではなかったけど、そこまでの状態に追いやられたら研究どころじゃなくなるし。
自分の場合研究できなくなると思う。期間が終わったら、借金が残りました。
・がんばってもお金増えない。怠けても減らない(けど、そんなんだったら研究やってる意味がない)
そして副業禁止だから、他でがんばってお金増やすのもできない。
・費目の規定が細かい上に、現実に必要な出費をカバーできないような決まりになっている。ここのお金が一番必要なのに!ってところが対象外。
・研究費をもらう際に、現実的にどうしたらいいか、を誰も教えてくれなかった。
決まりごとを決まりごとの文面で書いた書類はあったけど、現実的にどうすればいいか、初心者はどうすべきか、についてのノウハウがもらえなかった。
長くなって申しわけない。細かいことは書くと身元が割れそうなので割愛することを許してほしい。
もらっていたのは少額で、学生がもらう程度のお金で、辻褄合わせにいろいろでっち上げて、
でっち上げの書類でお金を受け取ったことを恥ずかしく思っているけれど、実際には許される範囲内のことだったかもしれない。
上に上がっているような事件とは比較にならないかもしれない。
でも、税金からお金をもらったのに、嘘をつきました。程度は小さいかも知れないけれどごめんなさい。今はもう研究者じゃないです。
思うに、
・現実的にどんな出費が補助を必要としているかを反映したルールにしてもらえば、いらない嘘はつかなくてすむ。
・お金を出す側も研究者側も、生活費と研究費とを切り分けやすいようにしたほうがいい。
まとめて渡されたり、両者をアンバランスにして、実際には自分でそこらへん何とかしなさいね、というようにすると、嘘をつかなくてはならなくなる。
・現実に役立つガイドラインを用意してほしい。研究者の間から生まれてきてもいいと思う。
Re:些末な額をもらってたことありますが (スコア:1, 参考になる)
Re:些末な額をもらってたことありますが (スコア:1)
どうも元ACの人は「出す側」ではなく「受ける側」だったみたいだし。想像なので外れてるかもしれないけど。
元ACの人が言っていることでもっと重大なポイントは、「必要な費目に資金が回せない」コレ。僕は社会人研究畑なので間接的にしか知らないけど、費目間の資金の振り替えとかできないみたいなので、期末に「お金があるけどお金がナイ」状態になって、例えば学会出張は自腹で行かなきゃなのに、すぐに必要とは限らない消耗品を山ほど買ってる、なんて例も間接的には聞いたこともある。
事件になった例は論外とは言え、「小さな不正」の中には、お金を有効に活用できない制度上の問題でもあるのではないでしょうか。そういったものを、ルール違反はルール違反として指摘した上で、制度の改善に繋げていって頂きたいものです。えてして、こういう事件があると細則で縛り上げる方向に行きがちですが、逆効果な側面もあると思うよ、ということで。
Re:些末な額をもらってたことありますが (スコア:1, 参考になる)
生活費の中から研究に必要なお金を出してます。
英文校閲とか、論文別刷とか、突発的に生じる研究費って
(年度始めに「今年度はxx本論文出る」って見込がつくならまだしも)
予算として計上できない/科研費等は7月以降にならないと使えない(前年度繰越も難しい)
等の事情で自腹で出さざるを得ない状況というのは多々あります。
会社勤めでは信じられないかもしれませんが、私物PCで研究ということも。
Re:些末な額をもらってたことありますが (スコア:1)
私物PCで開発とか仕事してた人は多分そこそこ居ますよ
えぇ昨今すくなくなってきたのはWinny関連ウイルスで
やっちゃった人が多く、さすがに私物PCを仕事で使わざる終えなかった
なんて言うアホな状況を作った会社or機関が攻められた為です
有る意味会社としての意識改善には役にたったのかもしれません
知り合いのSI屋 (スコア:3, 参考になる)
大学により、見積り・請求の書類の手順やフォーマットが異なったり、消耗品の金額が異なるので、手間はかかるそうですが、逆に研究室から丸投げされるので、先生方には「よろしく」ですみ、受けが良かったようです。もちろん、その人は取引先のそういった手順はすべて把握してました。
昔は、UNIX WSが1台300万とかしてたので、この方法を使って繰り越しをやっていました。しかし、昨今はPCが1ケタ万で買えてしまうし、大学によっては「消耗品扱い」で買えてしまうので、逆に妙な手間が増えたそうです。
-- gonta --
"May Macintosh be with you"
Re:知り合いのSI屋 (スコア:3, 参考になる)
大学の中の人ですが、そういった伝票上の操作で貧乏研究室が予算のやりくりをすることは昔はよくありましたが、最近は審査が非常に厳しくなっていてそういうインチキはできなくなっています(特に大型予算を国からもらっているラボは)。
予算の消費のためにお金を先に払っておいて、物は後から納品とか、逆に、納品だけ先にしてもらって予算がついてからお金を払うなんてことが全くできなくなりました。納品元の業者にまで査察が入って細かく調べられるので、最近の摘発の多発はチェックが非常に厳しくなったことによるのではないでしょうか?
ただ予算の〆が3月で、次年度の予算がおりるのが5月以降なんて状態なので空白期間は非常に研究室の運営が厳しいです。この点は国になんとか改善して欲しいところです。
つながるの? つなげたいの? (スコア:2, すばらしい洞察)
もしかして"お金つながり"とか言い出す気?
Re:つながるの? つなげたいの? (スコア:2, 興味深い)
競争的資金が増えて、研究者のマネージメント能力を超えた予算が集中的に与えられて、一種のバブルになっていないでもないところが似ているのかも。
なんか、研究予算を積極的に稼ごうという人と、そうでない人のスタンスの違いがはっきりしてきていているよね。稼ぐ派の人達は、努力すれば研究環境も良くなり、成果もあがるでしょ、って言うのだけど、稼がない派の人達は、科学者はお金のことなんかにとらわれないで純粋であるべきと言ってる。でも、具体的に貧富の差がはっきりしてくると嫉妬心も起こる訳で、稼がない派が稼ぐ派に向かって、なんだこのホリエモンが、って言うのを耳にすることがある。
でも、大昔と違って研究者は選ばれた特権階級でもないし、国だろうが企業からでも頂いたお金で研究する以上は説明責任があるだろうから、お金のことなど気にしなくて良い研究者のパラダイスは多分来ないだろうと思う。
国立天文台 (スコア:2, すばらしい洞察)
特殊な例ではないでしょうね、サラリーマンや自営業でも
これ以上いろいろやりくりしてますよ
なんだかかわいそうになりますねこの教授
#「研究サイドにいる人間にはわからない普通の方の観点」
#なんていってるのがまず異常だと思う
Re:国立天文台 (スコア:1)
バイト代に一まとめに他の支出もくくっちまったのか?
これがわからないといろいろ想定可能なんでわからんです
まぁ特に書いてないから報告でくくっちまって(報告楽だから)
問題になってるとおもったっちゃけどちがうん?
#バイト代の支払いの問題なら労働賃金の問題でこれまた別の話しだしね
#「天文台」「人工衛星」「お札」より「9000円」に泣けてきた
まあいいんじゃない? (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:まあいいんじゃない? (スコア:5, 興味深い)
企業,特に大企業の人に良く言われることで,
「金になる研究は企業がやるんで,公的機関の人は金になりそうも無い
事や,やってもものにならなそうな事をやってください」
ってのが有ります.
初めから「うまく行くかも」とか,「これは当たればでかいぞ」
なんてのはほうっておいても企業がやりますし,向こうのほうが
大々的に出来ますんで,企業が「金を出してもいい」という研究は
実はほとんどの場合企業が内部でやってしまいます.
そんなわけで,彼らが公的機関に期待しているのは「出来るとは
思わなかったけどやったら出来ちゃった」とか,「こんな変な
研究から思わぬ拾い物が」ということらしいです.
こういう研究は得てして計画段階では見込みが無いので,企業は
金を出してはくれません.しかしこういう思わぬ発見の方が後に
得られるものはでかい(何せほかにやっている人がいないんで独走状態
になります)ので,企業としては公的資金でやって欲しいそうです.
予算を国から取らずに企業から,と言うのであれば,そもそもそりゃ
企業が自分でやればいい,ということになるような気がします.
#どちらにしろ企業が金を出すんであれば,身内だけでやったほうが
#余計なところに情報は流れないし独占できるのでお得.
Re:まあいいんじゃない? (スコア:1)
企業と大学が連携するメリットとして、
大学の人材が企業のやり方を実感できるのというのがある
と思います。
研究やってた人が企業に来ると、理論の正しさばかりが
強調されて、スマートじゃないやり方でも前に進むという
のを嫌う人たちが多いです。また責任の所在の考え方
(ほうれんそう)が身についていなかったりします。
頭はいいのかもしれないけど、使いにくいなぁと、、、
Re:まあいいんじゃない? (スコア:2, 興味深い)
これの良し悪しは場合によりけりかと.
例え歩みがのろくても,正しいことを確認しながら進む必要が
ある分野もありますので.
#理学系に多いですね.もちろん,目標物があってそれを作るのが
#第一目標な時は別ですが.
ただ,有能な研究者ほど,アカデミック・企業問わず不必要な
ところで手を抜く術に長けている気はします.
>また責任の所在の考え方(ほうれんそう)が身についていなかったりします。
これは確かに.
・・・あれ,そういえば,企業と大学が連携する企業側のメリットって
なんだろう?
#やってみるとなかなかうまく行かない事が多いのは周知の事実ですが.
院生旅費でしょ? (スコア:2, 参考になる)
単に (スコア:1, すばらしい洞察)
なんかそういうところがずさんな気がして仕方ないです。
あと「研究サイドにいる人間にはわからない」という発言が出ちゃう限り、こういう事件って無くならないような気がします。
Re:単に (スコア:2, すばらしい洞察)
>> あと「研究サイドにいる人間にはわからない」という発言が出ちゃう限り、こういう事件って無くならないような気がします。
気持ち的に半分くらいは同意です.同時に残りの半分の気持ちとして,研究予算に付く理不尽極まりないルールを何とかしない限り,こういう事件は無くならないような気がします.
結局,今の制度のマインドは「研究を遂行して良い結果を得るための制度」じゃなくて,「ちょっとでも悪いことを考えたやつがいたら速攻で『違反だ!』と言えるように,研究効率はバリバリに落ちてもいいから,とにかく予算の使い方だけは縛る制度」なんですよね.だから「研究が進むうちに新しい機器が必要になったので,購入したら地雷踏んじゃってました」みたいなことが起こりうるわけです.で,なぜ研究の効率を落としてまで厳しい縛りを入れるかというと,予算元(多くの場合は役所ですね)は本来の意味での研究の成果には全く興味が無くて,単に「研究予算を適正に執行させた」という実績が欲しいだけだから,こういうことになっちゃうわけですね.その状況も,最近は改善されつつありますが.
「研究者だからという甘えが~」とか言ってる連中は,大プロや国プロを並列で走らせたりしたこと無いんじゃないですかね?デカい予算を複数獲得してたりすると,場合によってはルールAとルールBを同時に守らなきゃいけなくなったりするわけで,制度を守るために時間のみならず予算そのものまでもが大量に浪費されている現実に「あぁ,無駄だなぁ」「勿体ないなぁ」と思っている研究者が非常に多いんじゃないかと思います.
Re:単に (スコア:1)
そうですね。
一般企業では「わからない」なんて言おうものなら「調べて来い」と返されるわけですから。
仰るとおりだと思います。
もし「そんな事務的なことは事務員がやるものだ」という恵まれた環境にいるのだったら「それでも概要を知っているのと知っていないのとでは雲泥の違いがあるので、知らないよりは知っていた方が良い」と返しますが(笑)
Re:単に (スコア:1)
タレコミからは「研究者は金銭について自己管理ができないけど、研究者ってそういうもんだから仕方ないよね許してね」っていう感じの雰囲気が透けて見えてしまう。
研究者は普通じゃないって言うんだったら普通になる努力をすればいいだけの話。それとも研究者は普通の金銭管理ができなくても免罪されるとでも言うのだろうか。
まともな研究者の皆さんに失礼だと思うし、よくもまぁ臆面もなくこういう書き方できるなぁとも思う。
いっそ視点を切り替えて (スコア:1)
もちろん、投資に失敗して研究費が減ったらその分研究規模は縮小ということで、リスクとリターンをはっきりさせること。元本割れしたら自腹で補填ってのならばいくらでもがんばってもらいましょう。
#松本先生のIUPAC会長就任は予定通りなのかな?続報がないけど。
Re:神頼みの件は (スコア:2, 興味深い)
してますね、あれって自腹なのかな?
#友人の神主が「戦闘機用の祝詞だぜ」と祝詞集?みせてくれた
#んでよく覚えてる
Re:神頼みの件は (スコア:2, おもしろおかしい)
「天文観察における神頼みの効果の検証」
って部分を入れておけばよかったですね。
Re:神頼みの件は (スコア:1)
# 個人的には、見逃してあげてもいいと思うんだけどね…。
Re:神頼みの件は (スコア:1)
布教を目的としているわけではありませんから。
そんなものが問題になるのなら、日本国憲法89条、 で禁止されている公金の教育事業への支出の方も問題になると思う。少なくとも、私学助成金なんかは、明確に違憲だろうし、今回の研究費も憲法違反の疑いがないとは言えない。
Re:神頼みの件は (スコア:2, 参考になる)
とりあえず下の東京高裁の判例が参考になるかと思います。 引用は裁判所ウェブサイト [courts.go.jp]から。
/*いつの間にか裁判所のサイトがリンクは原則として自由 [courts.go.jp]と明言していますね。せっかく電話しようとしたのに。。。*/
Re:神頼みの件は (スコア:3, 参考になる)
でも、高い教育を受けた人の割合が増えることは、大局的に見て国益に適うから、政府が何らかの補助を与えるということはあってもいいと思います。
ただ、その補助の方法は、私学助成金でなければならないという理由はまったくありません。貧しくとも優秀な学生に国から無償で与えられる奨学金、というような形でもいいでしょう。
「公として教育機会を保障された状態」とは言っても、国立大学の授業料は国際的に見ても高いようですから、誰にでも保障されているとは言えないと思います。
国際人権規約にも、高等教育の無償化が目標として定められていますが、この部分の批准を保留しているのは、日本、ルワンダおよびマダガスカルだけだそうです。
Re:神頼みの件は (スコア:1)
津地鎮祭判決 [wikipedia.org]とかもありますし、「国費公費だから宗教はダメ」ってことではないですね。
単に「それ、研究じゃないでしょ?」ってだけの話かと。いや、神頼みしたい気持ちはわかるけどさ。
Re:神頼みの件は (スコア:1)
あれもアレでイカガナモンかとな・・・
#個人的には地鎮祭が公費でOKなら、神頼みぐらいは
#いいような気がす
____
#風邪をひきました、脳が故障しています
#残念ながら仕様です。
Re:神頼みの件は (スコア:1)
(艦名にちなんだ神社が勧請されてるそうで。)
あれって予算の名目はどうしてるんでしょうね?
生活設備とかでしょうか。
Re:神頼みの件は (スコア:1, すばらしい洞察)
神頼みによって成果が上がるということを、客観的に納税者に説明
できるのならいいけど。ただし、士気が上がる、という理屈が通るなら、
研究費で酒を飲んでもいい、ということになってしまうので、
それは理由にならないと思う。
現在禁止されてるけど、大目に見てほしいレベルといえば、
旅費が余って消耗品費が足りなくなったので旅費から消耗品費を
捻出したとか、予算申請時とは違う型の装置を買ったので誤差が
生じたとか、そういうのは許してほしいと思う。
Re:神頼みの件は (スコア:1, 参考になる)
> 捻出したとか、予算申請時とは違う型の装置を買ったので誤差が
> 生じたとか、そういうのは許してほしいと思う。
申請分の30% を超えなければ別目的に使ってもOK だった気がする。
けっこう融通が利くようになってますよ。
Re:神頼みの件は (スコア:2, 興味深い)
結局、それぞれの予算の端数を片付けるために、年度末は消耗品を山ほど買うことになります。さらに、最後は1円まで空にしなくちゃならないから、クリップ一個とかで調整する。
このあたり、もうちょっと融通が利けば、無駄も減ると思うんですけどねぇ。
Re:神頼みの件は (スコア:3, 興味深い)
「自腹切ったら自分に御利益があるだけ。
研究に御利益を授かりたいのだから、研究費から捻出せねば意味がない。」
だそうです。
研究者が言ってるんじゃなくて、科研費を管理している事務方の御人が言ってらっしゃるところに心打たれました。
Re:神頼みの件は (スコア:1, おもしろおかしい)
言いません。それを言うなら「自ら助くる者を助く」です。
> 宗教違う
似たような言葉はどこにでもあって、歌の文句にも なんてのもあります。
Re:神頼みの件は (スコア:1)
使ったと報告したものがちがうと場合によっては脱税
最初から特定の枠でもらってるんでしょうから
これはこう使いましたって報告が間違いなだけだか
ら裏金じゃないですね、
報告してもだめなのは9000円だし
でもバイト代ってことは余計に税金払ってないかな?
領収書なんかはどうしたんだろ?
どこの会社でも経理段階でわけわからん支出をたばねて
ごまかしやってたりするもんですが・・・
#どうにも悪意が見えないんだよなぁ
もう配布してるでしょ (スコア:3, おもしろおかしい)
#日本語は難しいねぇ
Re:いっそ全研究室にお札を配布しては? (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:いっそ全研究室にお札を配布しては? (スコア:1)
Re:対処法? (スコア:1)
古きよき,貴族研究者時代ですな.
ただ残念なことに,それほどのお金持ちは現代では少ないのです.
#居ないわけでは無い.
金になる研究やってる人も少ないですしね.
#まあそもそも金になる研究なら企業に任せる方がいいとは思う.
ただ,世の中広いもので,凄い人もいます.
私財を投資に廻して利益を上げ,数千万円以上の規模で自分の研究用
機材をそろえてしまったアメリカの某氏.
・・・まあ,皆が皆それをやるとたぶん大変なことになりますが.
Re:あーあれだ (スコア:3, 興味深い)
現場は直接削られると言うことは無いのですが,予算を余らせるのは
非常に面倒なことになります.
・現場の人間
予算を余らせると,事務の人にしつこく怒られる.
・事務の人間
現場が予算を余らせると,事務の偉い人にたくさん怒られる.
・事務の偉い人
予算が余った事が伝わると,文科省の人に怒られる.
・文科省の人
予算が余ると,最終的には次年度の予算編成で不利に
という連鎖になっているので,とりあえず上からうるさく怒られます.
いや,一応,余った研究費の返還手続きと言うのも可能なんですが,
やろうとすると事務のあちこちを説得しないといけないと言う
良く分からない作業が必要になります.
この辺がもうちょっと楽ならいいんですが,そうでもないので,
年度末には(銀行がつける利子分まで含め)1円単位で使い切ると言う
わけの分からない作業が頻発します.
そんなわけで,大抵年末になると
・余った予算で必要度の低い装置を買う
・余った予算で,使いまわしの効く試薬などを買いだめ
・余った予算で何か買ったことにして次年度の業者への支払いに当てる
(裏金プール,やっちゃダメ)
・高い装置を分割払い,でも伝票上は品物二つに分割
(架空伝票になるからやっちゃ駄目なんですが,昔は科研費
での分割払いはダメだったため.今は分割出来るんでしたっけ?)
・足りない予算で業者に泣きついて今年納入,来年度払い
(これもほんとはやっちゃダメ)
といろいろ大変なことに.
まあ最近は徐々に科研費の使い勝手が良くなってきてるんでだいぶ
ましになりましたが.
とりあえず年度をまたいでの利用が出来ないとすると痛い.
単年度3000万の申請なんてほとんど通らないから1000万*3年で
通したとしても,各年度ごとに使い切りだと3000万の装置は買えない.
そのため1000万のヘボイ装置が納入され結局意味が無いとかいう
事態もあるわけです.
これが3年分ためて3000万の装置が買えるようになるといいんですが,
今ってどうなってましたっけ?繰越可?
Re:制度の不備も多少はある (スコア:2, 参考になる)
それもひどい話ですね。
普通、会社では(私のつきあいのある会社はどこもそうなので、一般論みたいな言い方になってしまいますが)、仕事にかかる費用を個人に負担させるのを嫌うと思うのですが。