Microsoftでは可能な限り多くのPCをWindows 10にアップグレードさせようとしているが、PCメーカーのテクニカルサポート担当者はどう考えているだろう。Laptop MagではWindows 10にアップグレードしたPCについて、Dell、HP、Lenovoのテクニカルサポートに電話で質問した結果をまとめている(
Laptop Magの記事、
Softpediaの記事、
WinBetaの記事)。
DellにはWindows 10にアップグレードしたInspiron 15 5000でタッチパッドのスクロール方向を変更する方法を質問。担当者はWindows 10ユーザーからの電話が多いと述べ、Windows 8.1に戻すことを推奨した。しかし、設定方法はWindows 7/8と同じものだったとのこと。
HPにはWindows 10にアップグレードしたPavilion x360でCoolSenseユーティリティーを有効にする方法を質問。サポートページで提供されているWindows 10対応の同ユーティリティーが正常に動作しないことがわかると、担当者はその場でWindows 8.1にロールバックさせようとしたという。結局ロールバックもうまくいかず、リカバリー用USBメモリーの購入を勧められたそうだ。作業中に担当者は「Windows 10へのアップグレードはおすすめできない」とも述べたとのこと。
LenovoにはCortanaを常時音声コマンド待機状態(「Hey, Cortana.」と言えば質問できる状態。日本語版では「コルタナさん。」)にする方法を質問。担当者は質問の内容を理解できなかったようで、なぜマイクを常にオンにしておかないのかなどと述べ、設定方法を知るには月19ドル99セントのソフトウェアサポートサービスに入る必要があるとも述べたとのこと。しかし、LenovoのWebチャットサービスで同じ質問をしたところ、無料で答えがわかったそうだ。
こういった対応についてDellでは、Windows 10は継続的に進化していくため、特定の問題を解決するにあたって時には以前のバージョンのOSに戻すことを勧めることもあるとし、担当者が受けた質問についてはMicrosoftにフィードバックし、改善を求めていくと説明している。
また、HPはx360を含む2015年モデルではWindows 10へのアップグレードを想定して設計されていると説明。ただし、サポート担当者の目標はPCを正常に動作させることであり、アップグレードが問題を引き起こしたと認識した場合にはロールバックの手伝いをすることもあると述べたとのことだ。
今回はサンプルが少なく、Lenovoへの質問がWebチャットで簡単に解決したように、担当者によって対応が違う可能性もある。皆さんはWindows 10へのアップグレードに関する質問を受けたら、どのように対応するだろうか。