danceman 曰く、
地球外生命体が実際に存在していることが発見された場合、私達はその事実をどう受け止めることになるのだろうか。David Weintraub氏の著書「Religion and Extraterrestrial Life」によれば、地球外生命体に対する人々の反応は、信仰する宗教の教えに大きく影響されることになるとのこと(本家/.、Vanderbilt University)。
地球外生命体が発見された場合、事実を最もすんなり受け止めることができるのはアジアで信仰されている宗教だろうとのこと。ヒンズー教においては、宇宙人は人間の生まれ変わりであり、また人間は宇宙人の生まれ変わりであると考えられているという。また、仏教の宇宙観においては、生物の生きる世界が体系内に数千も含まれていると考えられているからだそうだ。
イスラム教のコーランには、地球以外の天体にも霊的な存在がいることを示唆するような箇所がある。だがイスラム教の信者は1日に5回メッカに向かって祈りを捧げなければならず、地球外でメッカの方向を定めることが難しい。そのため、多くのイスラム教信者は、イスラム教の習慣は地球上の人間のためのものであると考えるだろうとのこと。ユダヤ教のタルムードやカバラの注解書には、宇宙に無数の世界が存在していることが記されており、地球外生命体を否定することはできないだろうとのこと。
キリスト教の場合、宗派で受け止め方が変わってくるだろうとのこと。ローマ・カソリックにおいては、地球外の知的生命体がアダムとイブの子孫ではないとしたら我々人間と同様に原罪に苦しめられるのだろうか、彼等も救いを必要としているのか、もしそうだった場合、キリストは地球外の天体でもその生命体を訪問して十字架はりつけとなりそして復活したのだろうか、などの議題で既に熱い議論が展開されているという。プロテスタントにおいては、地球外生命体に関する考え方は多岐に別れており、その解釈は個人にゆだねられている。だが神学者のPaul Tillich氏は、救済を必要としているのは地球上の人間だけではなく、神の「救いの力」は至るところになくてはならないとしている。地球外生命体が発見された場合に、福音派や根本主義は事実をなかなか受け止めることができないだろうとのこと。指導者らが主張するところによれば、聖書には地球外生命体は存在しないと明確に記されているからだという。