「オープンハードウェア」は本当に不可能なのか? 125
ストーリー by GetSet
やり方次第かと 部門より
やり方次第かと 部門より
isi 曰く、 "長らく物議を醸してきたモルフィーワンだが、代表者・佐川豊秋氏より、「会社清算のお知らせについて」と題されたメールが双方向メーリングリストに投稿された。
モルフィー企画が法的整理に向かうことは既に/.-Jに掲載されているが、今回のメールに添付されたPDF文書内において、佐川氏自身も破産手続きに入ることが明言された。
完全な決着までには更に長大な時間がかかるだろうが、「プロジェクトモルフィーワン」自体は、このMLへの投稿をもって公式に終了した。
ここでは釈迦に説法になるが、コンピュータシステムにおいてハードウェアとソフトウェアは不可欠の両輪であろう。「オープンハードウェア」もまた、ハッカー達の見果てぬ夢ではないのか。PCが十分に安価になっても自作に走るもの、液体窒素まで持ち出すオーバークロッカー、XBOX-Linuxの存在は、その証明ではないのか。そもそもモルフィーワン自体が、失われたHP200LXへの渇望から生まれたものであったはずだ。
「オープンハードウェア」は本当に不可能なのか? ユーザーが本当に望むハードウェアを自らの手で作り出し、同胞と共有することはできないのか?
/.-J諸氏に、お尋ねしたい。「オープンハードウェア」は本当に不可能なのか?"
佐川氏の発表を受けて複数の方からタレコミを頂いたが、Morphyに限定せず、それを糧としてこの先を語るという意味合いで、本タレコミを採用させていただいた。
「オープンハードウェア」という定義そのものが不確かかもしれないが、思うところを語ってもらえれば幸いである。
「オープンハードウェア」という定義そのものが不確かかもしれないが、思うところを語ってもらえれば幸いである。
大前提として (スコア:3, すばらしい洞察)
オープンハードウェアって何? という部分が抜けているように思うのですが.
Re:大前提として (スコア:1)
定義をはっきりさせとかないと, 例えば昔からある自作ラジオやらアンプはオープンハードウェアじゃないのかなんて明後日の方を向いた議論になりかねないわけで.
他にもソフトウェアから見た仕様を作って試作基板屋さんに物は作ってもらい, 仕様書だけを公開したらこれはオープンハードウェアか? なんてこともあるかも.
結局オープンソフトの場合と同じで, 一人歩きしている言葉を事例で検証しないとどうしようもないんでしょうね.
Re:大前提として (スコア:1, 参考になる)
必要な情報がきちんと開示されているのが基本ですかね。 モルフィーワンの技術的な情報が逐次きちんと開示されていたのであれば、完成しなかったオープンプロジェクトではあったのですね。
でなければ、オープンを目指したクローズドなもの。よくあるものだけど、今回は金を払っちまう人が多かっただけのハナシ? 教訓とするならば、金払う前にきちんと条件を確認しろと。
過程がオープンじゃなきゃダメ (スコア:3, すばらしい洞察)
「オープン」なプロジェクトというのは、ソースがオープンなのは当然として、仕様書、バクトラッカ、ヴァージョン管理(CVS)など開発過程そのものがある程度開かれていて、複数の人間が関わっているというのが特徴ではないでしょうか。
オープンにしたから、それだけで Linux とか Apache のように成功すると考えるのは甘いわけで、定期的なメーリングリストでのコミュニケーションに始まり、コードを書く上での規定(coding standard)、チームそのものの管理(これが一番難しい)など時間も労力もかかるわけです。
既に、ある程度の規模のソフトウェア開発に関わってる方々には当然の事と思われるでしょうが、件のモルフィーにはそういうプロジェクト管理が欠けていて、「オープンハードウェア」プロジェクトとは言えません。「オープンハードウェア」の可能性を示唆できるレベルにもいたってなかったと思います。
ソフトウェアの場合は設計(design)と実装(implimentation)を切り離す事が可能なので、アーキテクチャの部分は一部の人間が独占的に担当して、実際のコードを書く作業や、コードをテストするコードを書く作業を複数の人間が分担することができます。
この、設計と実装の分離というのが、世界中に散らばってるハッカーが同時に作業を進めることができるオープンソースの前提になると思いますが、ハードウェアでどこまでそれができるのかというのが肝になると思います。
# だからこそ、アーキテクチャを分離させた IBM 360 は偉大なわけで。
前述のとおり、ハードの開発に関わったことが無いので、分かりませんが、ハードの開発ってのは一人の頭の中で行われる作業なのでしょうか?それとも分担が可能なのでしょうか?
Re:過程がオープンじゃなきゃダメ (スコア:1)
分担可能ですよ。でないと大規模なハードウェアの設計は不可能です。
#小さい規模なら一人でも設計可能ですけどね。
Pen4クラスの設計だと、数百人でやってたはず。まあ全体のアーキテクチャを設計するのは数名でしょうけどね。
Re:過程がオープンじゃなきゃダメ (スコア:1, 参考になる)
回路図が設計で、現物が実装です。当然担当を別の人にすることができます。
ですが小規模なハードウェアならともかく、通常は複数人がさまざまな段階を担当し、互いに密接に連絡を取らなければまともな物は作れません。
仕様を決定する際にも、使いやすさや大きさ、消費電力や使用条件、そして一番大事な値段を考えなければなりません。
これらは回路設計以降の全てに影響します。
回路設計は、それらの仕様を満たすために、回路規模や部品の入手のしやすさ、実装のしやすさなどを考えます。
その際、ファームウェアに頼れるようなものはそちらに任せて回路を簡単にしたりします。
仕様を満たすことが物理的に無理なこともあります。そのような場合は仕様の変更が必要になります。
回路図を元に基盤を作りますが、その際にも回路をうまく動かせるようにさまざまなことを勘案する必要があります。
回路にあわせて配線長や太さ、部品の電気的物理的干渉などを考えなければなりません。
また基盤の数や構造、大きさがそのまま製造費に反映します。
無理があれば回路の変更が必要になります。部品に変更が生じることも有ります。
組立工程と部品の入手も重要です。これがうまくいかなければそれまでの全ての過程に変更が必要になることもあります。
このように全ての過程が全体に影響を及ぼしてしまいます。
オープンソースのソフトウェアであれば、不具合が混入してもすぐに修正できますが、
ハードウェアの場合はソフトよりも困難だと思われます。
大人数が寄って集って改造するということもできないことは無いでしょうが、
参加者が多いメリットは、部品の入手経路の確保や資金、部品の情報や設計のノウハウなどの知識を得やすいことでしょうか。
結局はプロジェクトマネージメントは更に高度なものが要求されると思います。
設計、実装、そして製造 (スコア:1)
> 回路図が設計で、現物が実装です。当然担当を別の人にすることができます。
僕の言葉足らずと日本語のコンピュータ用語の訳語のまずさのせいもありますが、設計と実装に理解の食い違いがあると思います。
回路図や「回路にあわせて配線長や太さ、部品の電気的物理的干渉などを考え」る過程は設計ではなく、ソフトウェアにおけるソースコード、つまり実装(implimentation)にあたると思います。
詳しくは、Re:オープンアーキテクチャー [srad.jp]に書き散らしましたが、 ハードウェアの設計にあたる部分はより抽象的な設計、アーキテクチャ、になると思います。
実際ソフトウェアでも、ソースは製品(product)ではなく、それを製造(build)する必要があります。ただ、zeissmania氏 [srad.jp]や AC氏 [srad.jp]らが述べてる通り、ソフトウェアの製造はコンパイラで自動化されていて透明化されていますが、ハードの製造は比べ物にならないコストがかかることになります。
プログラマの立場から見ると、実際の製品の安定性やコストなど含めた設計図の実装に複数の人間が関わることに意義があると思うので、製造は誰がやろうとあまり関係が無いことです。ただ、この製造過程がどうにかならない限り、アマチュアが実装を平行作業させるのは難しいことは想像がつきます。
Re:設計、実装、そして製造 (スコア:1)
#それが分かっていないが故の日本の現状なんですけどね。
違います? (スコア:1)
> 違います。
が不明です。何がどう違うのでしょうか?
僕が言いたかったのは、AC氏 [srad.jp]の
設計 = 回路図
実装 = 現物
に対して、
設計 = アーキテクチャ(1 byte = 8 bit) [srad.jp]
実装 = 回路図 / ソースコード
製造 = 現物
ということです。
安定した現物や実装を無視した設計というのはありえないし、アーキテクトは実装レベルにも深く関わることでしょう。しかし、「ことハードウェアに関しては、コンセプトと実装とが切り離せるなんて妄想のレベルです。」というのはどうかと思います。IBM Symtem/360 や IBM PCは妄想でしょうか?
「それが分かっていないが故の日本の現状」のそれっていうのは、「コンセプトと実装とが切り離せるなんて妄想のレベル」であり、「ブロックレイアウトが見えてなければアーキテクチャの設計なんて出来」ないというのが分かってないが故の日本の現状ということでしょうか?で、日本の現状というのはどのような状態なのでしょうか?多分悪い現状なのでしょうが、ハードウェア業界に詳しくないので、まったく分かりません。
Re:違います? (スコア:1)
部品レベルの知識が全くなく、トラ技に掲載されているサンプル回路図をコピーすればちゃんと動くと思いこんでいるような上司に、何度泣かされたことか (-_-;;;;;
Re:違います? (スコア:1, すばらしい洞察)
ハタでみていると、j3259さんとalpさんの言っている「アーキテクチャ」が大きくレベルが違っています。j3259さんが言っているアーキテクチャは、instruction set architectureのような、より上流を指しています。対してalpさんの言っているアーキテクチャはLSIのRTL設計のようなレベルを指しています。
LSI設計におけるアーキテクチャ設計とは、要求仕様はもちろん、例えばメモリの速度、場合によっては配線遅延などデバイスの特性に大きく左右されながら行うものです。わかりやすい言葉を使えば(ただし正確ではない)、リアルタイム性を意識することがとても多いです。
例えば、メモリに1000個入っている値を全て加算する、という要件があります。大雑把ですが、j3259さんの言っているアーキテクチャでは、どのような命令セットを定義するかを考え、結論は個々のマシンで共通した命令セットを作ればよいという答えに達すると思います。
LSIの設計ではどうかといいますと、結果はいつまでに出せばよいか、メモリの応答速度はどのくらいか、スループットはどれくらいか、などを考慮し、間に合うんだったら数個の加算器をループさせて使うし、時間的に厳しいなら加算器を999個並べようとします。でもそれではメモリ帯域が、、、云々。これがLSIでいうアーキテクチャ設計です。
設計と実装は階層的な言葉です。Cのソースコードが設計でコンパイラがマシン語に変換することを実装といいますが、そのマシン語を実行するためには命令セットの"設計"というものがどこかであるわけです。その命令セットを実行するためにCPUという"実装"があるわけですが、それもまたどこかで"設計"という作業があるわけです。つまり、両者ともおのれが言っているアーキテクチャや設計という言葉がどのレベルを指しているか気をつけないといけないということです。
長ったらしいけど最後に、日本の経済状態が悪いのはほぼ無関係でしょう。
コスト高いし (スコア:2, 興味深い)
RPN電卓をやってるとこなんか、コスト次第では商品化しないと公言しているし
Re:コスト高いし (スコア:2, 興味深い)
だからこそオープンソースというのが自然発生的に生まれて来たのだとは思います。
オープンハードは……とりあえず電子工作人口の少なさから考えても、そうとう意図的かつ計画的にやらないと無理な気が。
Re:コスト高いし (スコア:2, 参考になる)
特にイニシャルコストのべらぼうな高さが壁になるかと。
金型1個で一千万、カスタムチップに何千万、基板だってん百万は掛かる。しかも、バグがあったら作り直し...
昔なら、手配線でそこそこのものが作れたけど、今市販されているレベルのものは、カスタムチップや多層基板等の手作業じゃ絶対出来ない技術が必須なだけに、難しいものがある。
何万台かを捌けることが判明している上で、量産を掛けるなら、実現可能だが、それだけの人を集め、かつ満足させる仕様のものが作れるかとなると、既に安価な市販品が色々あるだけに、実現性が結構疑問。
-- Buy It When You Found It --
PC/AT互換 (スコア:2, すばらしい洞察)
そういった意味でIBMがやったことが一番、大きなオープンだったのでは?
DOS/Vが生まれなければこれほどパソコンもブームになってなかったと思う。
Re:PC/AT互換 (スコア:2, 参考になる)
その仕様に基づいた製品が作られることを目的として仕様を公開している
IBM PC:
サードパーティに対する利便性を目的として仕様を公開している
その仕様に基づいた互換機とかを出してもらうためではない
といった感じで、仕様をオープンにしている目的が違うと思います。
当時的には、仕様がオープンなのは結構普通じゃないでしょうか?
AppleII も仕様公開してて互換機出てたし。
SHARP の MZ は回路図もモニタのソースも付いてたけど、互換機は出なかったなぁ…
Re:PC/AT互換 (スコア:2, 参考になる)
名古屋の中日電工 [alles.or.jp]が一時期出していましたよ。TK-80上位互換のワンボードマイコンND-80Z(これはCPUがZ80)にビデオフェースなんかの追加キットを加えるとMZ-80Kの互換機になるって形でした。
あと、互換機とは少し違いますが、当時は秋葉原でMZ-80Kの基板のデッドコピーを売っていたりしました。モニタROMをどうしたのか不思議ですが、案外簡単に入手出来たのかもしれません。
Re:PC/AT互換 (スコア:1)
MZはおそらく仕事でワープロや表計算に使うのは無理があると思われて最初からそちらの方面にはあまり売れなかったから回路図付けても駄目だったんじゃないだろうか? 日本語表示の問題もあるし。
# とすると、同じようなのを最初からアメリカで売ってれば売れたかもね。
# (PET以上に(笑))
(´д`;)
Re:PC/AT互換 (スコア:1)
それをそのまま受け継いで回路図をつけていったのだと思う。
#モニタのソースもついたりしていてすてきなマシンだった。
過去には例があるような… (スコア:2, 興味深い)
ただ、「オープンハードウェアを作るぞぉ」って意気込んで作るんじゃなくて、「作ってみた。動いた。公開してみた。」ってノリにはなると思うけど。雑誌について来た設計図に興味がある人が修正を加えてと言うのがある程度集積されるような感じで、プロジェクトとして成立すると思うけど。
この件は、オープンソースの方でも「こう言うのを作るんだ」って言うだけの人が発起したプロジェクトは失敗してるのと同類だと思う。Mozillaの時も言われてたよねぇ、まず公開したものが動かないと開発者のモチベーションとなり辛いって…
Re:過去には例があるような… (スコア:1)
共有する場合、今ならどんな手法があるので
しょうか?
#CVSでマージもできそうな、テキストベース
#の製図言語みたいなものを想像しているの
#ですが
Re:過去には例があるような… (スコア:3, 参考になる)
んー・・・なんかちょっと混同されているような(汗)。
RTLってのは、ネットリスト(回路などを記述したもの)の記述形式で
機能をどう実現するか抽象化した状態で記述するレベルのことであって、
言語の種類とかじゃありませんよ。
#RTLネットリストをVHDLやVerilog-HDLなんかで書くものなので、
#この場合、Verilog-HDLとかVHDLと書くべきではないかと。
で、System CはそういうVHDLなんかの一つ前のものになりそうです。
#System C規格に沿って記述して、compileでゲートをマッピングして
#ゲートレベルネットリストを作ったりするのではないかと。
今は、設計ツール側のサポートがこれからのものなので、Sytem Cを
直接受け入れてゲートレベルにマップするような論理合成ツールは
わたしは聞いたことないんで、おそらくHDL言語を一度経由するんでは
ないかな、と推測してるんですけどね。
ちなみに、大規模なLSIのネットリスト設計に欠かせない論理合成toolってのは、
基本的にメーカー品はめちゃめちゃライセンス料が高いです。
#オープンな論理合成tool・・・FPGA用のものを無断転用したら
#ライセンス違反になるんではないかな(汗)?
>基板設計するかたはどのように設計してるかが知りたいですね。
わたしはLSI作ってる側ですが、数少ない経験で基板側の設計にもちょっと
興味があって、調べたことがあるんですけど、それぞれ、独自の社内toolがあったり
CADのメーカー製のものがあったりするようですね。
で、GPLのEDAtool [seul.org]なんてものもあったりして。
#まぁ、出力側がGerberかDXFなら、たいていの基板製造メーカーは
#受けてくれそうですけどねぇ・・・。
#ただし、結局のところ、どのように部品配置をするか、どのように
#アースをするか、パスコンはどうするか、なんてのは基板メーカーの
#技術によったりするんで、なかなか分散作業したり後で修正したり、
#なんてのは難しいと思いますけど。
#・・・って、上記の部分も、少しでもやったことある人じゃないと
#理解できないかも(汗)。
---- redbrick
設計図を公開するなら (スコア:2, 興味深い)
オーディオ雑誌に回路図や基盤図面、パーツリストや組み立て調整方法まで全て書かれていて、それを参考に自由に作成して構わない。設計の変更や使うパーツの変更も自由。
特許回路なども公開されてますが、アマチュアが趣味で作る分にはおとがめなしだし。
#20年前の8bitマイコン黎明期には、自作マイコンの回路図が雑誌に掲載されていましたけどね。
ソフトと違うのは、実際に成果物を手にするには、部品代が掛かったり、組み立て調整の時間が多大であるということでしょうね。./configure; make; make install; 一発で使えるというわけではないので、誰でもが簡単に使えるようにはならないから。
メリットが少ないからでしょう。 (スコア:2, すばらしい洞察)
トータルのコストに閉める開発費と製造・流通にかかる費用の
違いでしょう。
本質的に開発に多大な労力がかかり、配布・入手・利用が低コス
トですむソフトウェアは、開発費をコストダウンできるオープンソ
フトウェアがトータルのコストダウンに大いに意味を持ちます。
ハードはトータルコストに占める製造・流通のコストが大きい
ため、エンドユーザー(使うだけ)の観点から見ると、ハードの
仕様がオープンになったところで、物を格別安く入手できると
いうわけにはいかないのです。
ソフトの場合は、ソースが透明化されることで不具合の発見や改
良が行いやすいという利点も、設計図や回路図だけ無く製造技術な
ども製品の質に大きくかかわるハードウェア側ではあまり享受でき
ません。
設計者の観点から見ると、ハードの設計者はオープンなIPなど
あるといくらか助かりますが、ハードの設計を製品化できる立場
にいる人も少ないですから、そういうメリットを受ける人も少な
く、提供者もまた少ないということです。
不可能ではないですが(設計者が回路図やHDLを公開
すれば良いだけだし)、ソフトほど大きな運動にはならないと
思われます。
将来プログラマブルなハードウェア(FPGAなど)の性能が
爆発して、メモリだろうがプロセッサだろうが無線レベルの
高速信号処理だろうが全部おまかせとかになったら、オープン
ハードもある程度意味を持ってくるかも。それは「ハード」
なのか?という疑問はありますが。
話がずれてると思うね。 (スコア:2, すばらしい洞察)
じゃなくって、「ネットワーク経由の人物査定は可能か??」という問いだと思うんだけどな??
個人的には何のバックボーンもない人間になんであんなに群がるのかなぁって
不思議に思ってたんだけど、今回に話を聞いて簡単にギアがトップに入っちゃって
お金を出しちゃった人に、そこら辺の理由とか原因とかを聞いてみたいところなんですが。
#なんかレミングの集団自殺を連想するんですが(ぉ
それもそうだね (スコア:1)
今回はそのまま逃げるということがなかったから良いようなものの、もし逃げられたら終りだったよね。円との格差の大きい国に行けば一生贅沢に暮らせるような金額だろうし。
(´д`;)
Re:話がずれてると思うね。 (スコア:1)
そうなんですが、順序立てて考えると
という段階でのトピックなのだと思います。
原因は何か、というところを検討し、
等といった原因を洗い出し、「こうすれば出来るMorphyOne」「失敗しないオープンハード」みたいな資料を残す必要があるのでは無いでしょうか。
仮にこういった資料を残さないと「オープンハードは失敗する」という前例を定着させかねませんので、失敗した原因は改名していただきたいものです。
pc532 (スコア:2, 参考になる)
300台ほど製造されたそうです。
VHDL,VerilogHDL (スコア:2, 参考になる)
OPEN COLLECTOR [opencollector.org]や OPEN CORE [opencores.org]
最近 C言語動作合成 [google.co.jp]も (C言語動作合成ツールが必要ですが。。)
sharp [sharp.co.jp]や NEC [nec.co.jp] が年季はいってます。
今後、GCCのようなオープンな合成ツール
がポピュラーになれば、気軽にハードのソースをやりとり
してFPGAに焼けるようになると思います。。
アタリショックなんてのもあったなぁ (スコア:2, 参考になる)
77年にアタリ2600(通称はアタリVCS)というカートリッジ式家庭用ゲーム機が発売され,
当時,プログラムの著作権法が未整備な時代のなか,このハードは仕様を公開されていたので、莫大な量の類似品が出回ることとなった.
さらに、この時代は作りこむ作りこまないは売れ行きに大した影響を与えなかったので、ほとんどのソフトは粗悪品になり,ゲーム産業が廃退の峠をこえたという周知のあれです.
オープンハードウェアは知る限りかなり昔から論じられてることだけど,特に専用機では絶対タブー視されてきたように思う.
この問題を解決することは,ゲームマーケティングにとっても本当に大きな意味を持ちそうだ.
実装の問題が残ります (スコア:2, 参考になる)
もとに誰がどのように作っても同じものが出来上がる、というわけではありません。
それらは「ほぼ同じ」ものではあるでしょうが、「まったく同じ」にはならないはず
です。
プログラムであれば、同じソースコードを同じ環境でmakeすれば同じ実行コードを得る
ことができ、それらをもって同一だと宣言することができます。オープンハードウェア
というのがオープンソースソフトウェアの対語として、その思想的な部分だけを表現し
たものだとするなら、ソフトウェアにおいて実行コードを生成する過程に相当する部分
である、ハードウェアの製造工程と実装に関する情報まで公開して共有する必要があり
ます。しかしそれらを公開したとしても、実際に作成された機械の特性は、一台一台異
なります。ハードウェア製品について表示されているスペック(いわゆる「カタログ
スペック」)は、あくまでも
「その機種」の標準値あるいは最低限の性能を示す値
であって
「その機械」単体の性能
を表しているものではありません。だからこそ製品一台ごとに実測値を添付するのです。
コンピュータはデジタル機だから、アナログ機は違って、どのように作っても同一性能を
示すのではないか、という方もおいでかもしれませんが、そのようなことはありません。
特に最近のようにきわめて高いクロックで動作する機械の場合、配線(電線だけでなく、
基盤上のパターンも)は、図面上ではただの接続しか意味しませんが、実際には分布定数
系として扱うべき部分なのです。そのため実装の方法や実装の腕によってその性能は大幅
に変わってしまいます。
PCの組み立てキットを買ってきて「動く」「動かない」という程度でのオープンさである
ならともかく、結果がidenticalである、ということを真剣に考えると、ソフトウェアとの
言葉のならびとして「オープンハードウェア」という表現をすることには、もとハード屋
としては、いささかの抵抗を覚えます。
---- sinbo
xbox-linux、液体窒素 (スコア:1)
自分たちでLinuxが動くXbox互換ハードを作って仕様を公開したらそれは確かにオープンハードウェアと呼んで差し支えないでしょうけど。
液体窒素でオーバークロック、という話だって、別に自分たちで作るのではなく、既にあるものの性能を限界まで引き出そうという試みなので、これもちょっと違うかと…。
どっちかというと、ポリタンクPC [srad.jp]とかの方が、オープンハードウェアという言葉にマッチしそうな気がします。
というのが、ワタシの「オープンハードウェア」という言葉のイメージなのですが、みなさんは如何ですか?
可能では (スコア:1, すばらしい洞察)
目的であるわけで、実際にそれを売るかどうかは別問題であると思います。
販売したい人が販売する。自分で作りたい人は勝手に作る。
専門的知識や機材が必要なのは勿論ですが、オープンソースソフトウェア
だって、最低、パソコンとネットワークが必要です。
コストの大小はあまり問題にすべきではないでしょう。
とにかく始まったばっかりなのだから、いろいろ不便な点は
そりゃ多いでしょうけど、全然、不可能な事は無いと思います。
それが世の中に広まれば、段々と、専門の情報を収集するのも、様々な
出費も安く済むようになると思います。
最初から、現在のオープンソースソフトウェアと比較するのは無理があるかと。
オープンソースソフトウェアがこれほど簡単に手に入って、
素人でもコンパイルできて、利用できるようになるまでに何年かかったことか。
モルフィーの件は、とにかく最初から「大量生産」を対象に
非常に多くのお金を集めているところがとてもおかしいように感じます。
あくまで個人の出来る範囲で。
「同人ハード」なんてのもあるそうですが。つまりその
延長を目指すような感じだと思います。
Re:可能では (スコア:2, 参考になる)
1. 回路図公開。各自、ユニバーサル基板などで自作
2. 同人によるプリント基板の製作・販売
3. 完成品の販売
という流れが結構多いと思います。
X68000時代だと、Neptune とか。
最近だと、スーファミのROM吸い出し機「ホンコン」 [ocn.ne.jp]なんてのが、基板販売 [sengoku.co.jp]を始めてますね
Re:可能では (スコア:1)
「ちびおと」って文字列の方が馴染みがあったりします。
・・・買ってないけど(笑)
Re:オープンアーキテクチャー (スコア:3, 興味深い)
オープンどころか、世の中のソフトやハードはアーキテクチャそのものが無いものの方が多いと思います。
僕はコンピュータのアーキテクチャしか学んだことが無いのでコンピュータの話になりますが、「1 バイト [atmarkit.co.jp]を 8 ビット [atmarkit.co.jp]とする」というのがアーキテクチャの例です。
昔は、科学計算には科学計算用のコンピュータが各社それぞれ作られ、ビジネス用の文書処理にはビジネス用のコンピュータが作られ、同じ会社のコンピュータでもモデル間の互換性もありませんでした。そこに IBM社が汎用機という概念を持ち込み、抽象的な設計であるアーキテクチャを分離して、一台で科学計算もビジネスもでき、かつ、大規模なマシンから、全く別のハードウェアを使った小規模なマシンまで同一のプログラムが走るという事を実現しました。
で、さらにそのアーキテクチャを一般に読める形で公開しました。 (Architecture of the System/360 [ibm.com])PC では BIOS も公開され、同一のアーキテクチャで他社が色々なハードを使って互換性のあるコンピュータを作るという形に進化しました。
すごくない?
車に例えると、トヨタのボディーに日産のエンジンを積んで、内装は三菱みたいな事が個人でできる規格ができた感じ。
二足歩行ロボとか (スコア:1)
みんな面白がって制作や改善に挑戦しそうですね。
Re:二足歩行ロボとか (スコア:2, 参考になる)
Open PINO Platform [jst.go.jp]( 北野共生プロジェクト )
ソースファイルは GPL、ハード設計書などは GNU Free Document License みたいですね。
( …見たいような、見ちゃうとソース流用しちゃって後々ライセンスで困りそうな… )
Re:二足歩行ロボとか (スコア:1, おもしろおかしい)
X68000周りの例 (スコア:1)
Mercury Unitや040turboは「オープンハードウェア」でしょう。
製品化した満開製作所の末路を見ると成功だったかどうかは微妙なところですけど。
単に声の大きい失敗例がそこにあるというだけで、
アンテナを張れば小さな成功例はいくらでもみつかると思います。
MSX では (スコア:1, 参考になる)
他にも 似非 VDP [rim.or.jp] とか、似非 PLD [hi-ho.ne.jp] とかいうのもあるようです。
でもモルフィーみたいなケースもあるんですよね。MFP(MSX 復活プロジェクト) というのがあって、お金を大量に集めて色々なハードウェアを作ろうとしてましたが、製品がいつまでも来ないとか色々あったようです。最終的にどうなったかは知りませんが。
フリーなCPU (スコア:1)
CPU Design HOW-TO [linux.or.jp]
じゅうぶん可能でしょう (スコア:1)
既にネット上に存在してますから。
そこからが大変 (スコア:1)
ソフトウェアに無理矢理当てはめると、回路図って仕様書のようなものですよね。それよりも実装=実際のハードウェアの作成の方がハードル高いと思うんですが。高クロックで動作する部品だと、パターンの引き方一つで信号に影響が出るそうですし、何よりハードだから、最終的には現実に部品が無いと話にならんし。
Re:そこからが大変 (スコア:1, すばらしい洞察)
という感じだと思う。
Re:メーカーがやっぱりアレゲだから? (スコア:1)
モノが小さすぎて、ハード的に手を加えるのはかなりしんどいですからね。ま、確かに情報は公開されてはいるんですが、腕に覚えのある人じゃないと…。ソフト的には遊べますが。
プロジェクト×の解釈は (スコア:1)
VHSの場合、基本的な部分は日本ビクターが開発して、各社はそのライセンスをうけて製造するので、「誰でも」参加できる訳ではないです。参加するには直接的には日本ビクターにお金を払わないといけません。これはDVD-RW、LDでもPS2でも同じです(Betamax、8mmVTR・・・)。
対して一般的に「オープン○○」というのは、参加したい人が自由に参加できるものを指すように思います。ですのでTRONプロジェクトはオープンソースの一種とは言えるとは思いますが、VHSは違うような・・。
IBM ATの場合、知的財産権を盾にコピー商品を封じるために、仕様を公開したという側面が強いしなぁ(あえてBIOSや回路のレイアウトを公開することでデッドコピーを防ぐわけです)。PS/2の時はライセンス料を高くして失敗しているし。
ところでVHSの基本技術は、SONYが開発したUマチックに大部分が由来するため、VHSが売れるとSONYにもお金が入った、となんかの本で読んだことがあります(1970年頃からSony、ビクター、松下三社で初の家庭用ビデオカセットレコーダとして売り出されたけど、ソニーがダントツに売れたため、松下はBetaを採用しなかったらしい・・)。このあたり詳しく知りたいなぁ、と思うのですが、良い本はないでしょうか?
Re:完成したモノは難しくても (スコア:1)
あー・・・・あんな、使ってASIC作ればロイヤリティ取られるものが
オープンって言葉と馴染むと思う(苦笑)?
#設計自体に大変な金かかってるからねぇ・・・。
#そうそうタダでなんて使わせてくれないと思いますよ。
あ、FPGAはしらないんで、それについてはノーコメント。
---- redbrick
Re:完成したモノは難しくても (スコア:2, 参考になる)
海外でオープンハードとか言うと、こっち方面になるんでしょうか。
Re:完成したモノは難しくても (スコア:2, 参考になる)
誰もそんなこと書いてないのですが・・・。
#ちなみに、わたしが言いたかった高い費用ってのは、人件費と
#モノの試作費用だったり。
#この業界、コスト高いのは実は人的資源で、一番投資効率がいいのは、
#有能な人材をどうにかして調達すること、なんだよね。
#まぁ、新人が有能になるまでには膨大な金と時間はかかるんだけどさ(汗)。
LSIのこと、半導体回路やハードウェアを知らないヒトが作ったネットリストは、
はっきり言って、回路をCADtool上に持って行った時点で、すぐに
そうだとわかります。
#言ってしまえば、論理設計でどんなにすごい機能を実現しようとしても、
#ハードウェアの基本的性質が抜けているので、どうやっても性能でないのが、
#明らかに透けて見えるんです。
なので、まともに売りたいならIP設計時に経験のあるエンジニアに
任せるわけですが・・・その人件費を、IPをオープンで公開して
どうやって賄うのでしょう?
#ちなみに、設計環境もタダではないので、業務にかかわらない設計を
#脇でやっていると、そのヒトは業務上横領で訴えられるくらいの費用を
#私用で使ってしまえたりするのですが、そのことは認識してないの?
#マシン資源も設計ツールも、現状まだメーカー品くらいしかないんだから、
#それを使わなければ設計できないようなものなら、費用回収を考える限り、
#そうそう自由に流通できるように、なんて出来るわけないと思うんだがねぇ。
あと、IPとは言え、採用されてしまえばハードウェアになるわけで、
それらのサポートにかかる費用は?
#IPそのものはいわば半製品なワケで、電子データでもらえても
#その内容をすべて把握できるわけではないのですよ?
#だいたい、内容なんかすべて見えてしまったら、他にどんどん転用
#されてしまうわけで、商売にならず、メシが食えないわけですから、
#そういう内容までの開示の際にはNDA結ぶのは、現状は常識なんです。
それに、サポート無しでもいい、ハードウェアがいくらバグを抱えて
動かなくても何度でも製品を作る、なんて太っ腹なメーカー、もしくは
個人なんて、あんまりいない気がするので、オープンであることを有利と
受けとる土壌がないのが、まず致命的だと思いますが・・・。
---- redbrick