黒船ソフトウェアへの対抗手段は大同団結? 131
ストーリー by kazekiri
船頭多いな 部門より
船頭多いな 部門より
ultrageek 曰く、
ITmediaに大同団結で今こそ海外進出に挑むべしという記事が掲載されている。昨年結成されたMade in Japan Software Consortiumに関する記事ではあるのだが、少々首をひねってしまった。出だしで日本のソフトウェア輸出入統計において、輸出額は約90億円、輸入額は約9189億円と100倍の開きになっているというお馴染みの解説がなされ、国産ソフトウェアの技術や実力は決して低くないのにこのようになっているのは戦略が欠けていたからとしている。そこでメイドインジャパンなベンダーの大同団結という流れなのであるが、これを読むと、そもそも戦略が欠如というのに多数の企業が連合を組むというのは、大型ロードサイトショップに対抗する地方のシャッター商店街にでも見えてしまう。大同団結で対抗というなら全社合併ぐらいでないと意味がない気がするが、果たして黒船とやらに対抗できる戦略というのは存在するのだろうか?
ソフトウェア会社≒派遣屋 (スコア:5, すばらしい洞察)
ソフトウェア業界の最大の違いは、
・日本の自称ソフトウェア企業の大半は単なる派遣屋である
という事でしょう。
人員を大企業に送って回してれば儲かる、という図式が成立してしまったため
新しいモノを作る必要もなく、そういう気概もなくなってしまった。
いや、新しいモノを作ろうという気概は、そういう企業には邪魔でさえあるかも。
おとなしく下っ端としての雑用をこなすのが「賢い」のだ、と。
町工場なら下請けでも自分の工場で色々工夫して試してみたりするかもしれないけど
派遣は派遣先で言われた事以外は何もしちゃいけない日々がひたすら続く。
一方、人員を送られる側の大企業のほうは、派遣されてくる外注人員の管理と
ジョブ進行管理が仕事のメインになり、これまたイノベーションなど望むべくもない。
まずこの構造をなんとかしないと駄目じゃないかと思うのですが、
強固に成立してしまったこの状況が変えられるものなのかどうか・・・
Re:ソフトウェア会社≒派遣屋 (スコア:1)
現状を打破する画期的なソフトウェアを無償配布(ry
・・・という流れにならないのは、Winnyの作者さんが
逮捕されちゃったのも少なからず影響しているような気ガス。
Re:ソフトウェア会社≒派遣屋 (スコア:1)
そうですねー。残りの童貞は症候群が発症しても
イージス艦の機密情報をエロ画像と一緒に流出させる位がオチな訳で
・・・コーディネートのしようがないので、米帝に亡命しますか。やっぱり。
Re:ソフトウェア会社≒派遣屋 (スコア:1, 参考になる)
人月の契約に頼りきって、実質素人を雇いそのまま使う奴らのせいだろ
下手に需要があるのをいいことに人数だけ確保で単金ダンピング競争で低賃金
それでも黒字になるようにスキルではなく低賃金を満たす人材?を割当
ちなみに大手は
・自社人員では採算が合わない(で、マネジメントは高尚な仕事としてそれにシフト)
・上前はねて下請けに投げる(そのうち判断能力を失い丸投げになる)
顧客から・世の中の風潮がどんどん安く早く求められるようになっているので
・下請けの技術力を判断できないが、自社の利益確保の為、安く請ける所に発注する
・責任逃れと、判断能力欠如の為自分の所で判断せず伝書鳩になる(能力不足の場合は情報の劣化が発生)
下請けにおいては、上記より、
・まともな開発できる所は真面目に判断しリスク乗せて高く見積もる
・下請けでも利益出す為に予算内で儲けが出る人員を割当て(人数はなぜか減らない)
これで低価格受注の所ばかりに淘汰され、
・デスマーチ多発、スキル不足などでプロジェクト破綻するようになる
とかこんな感じ
無能な奴らが目先の利益確保の為にドンドン開発者に無理をさせ使い捨てたのが元凶
と同時に上流の判断するところが実務を知らないなどの空洞化で判断ミス多発
製造業と違い、プログラム製造は実は設計等頭脳労働で、実の製造はコンパイルw
ここで設計等では個人の能力に激しく依存する事と、
能力単価で考えると低賃金の人は逆に高コストになる
階層や人数増やす事でのコミュニケーションコスト増が忘れられている
という当たり前のことに気付かない無能が悪い
後は会社等の組織ごとに利益最適化しようとして相手(主に下請け)の事考えないから・・・
後方支援 (スコア:4, すばらしい洞察)
ハードなどに比べて入る敷居は金銭的には緩いので
旗を振って先頭切られるよりも、
後方支援をしていただきたい。
何故なら、分かっていない人間が旗を振ると
変な方法に向かうからだ。
ソフトウェアの場合、向かう方向は多々あるし
それぞれが価値を持っている。
だからそれぞれのプロジェクトが多種多様な方向に向かえばよい。
では、具体的に何をして欲しいか?
それは盛り上がっているプロジェクトを支えるような働きをお願いしたい。
たとえばドキュメントの英訳をしてくれるだけで違うし
海外のソフトや近況をまとめてくれたり
技術特許などの情報、を提供してくれるだけでもいい。
企業の枠がある限り無理なんでしょうかね?
一致団結 (スコア:3, すばらしい洞察)
自然消滅」に1000(単位略).
犬が犬であるように、猫でありたい
Re:一致団結 (スコア:3, すばらしい洞察)
# 言っちゃった
Re:一致団結 (スコア:1)
And now for something completely different...
Re:一致団結 (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:一致団結 (スコア:2, おもしろおかしい)
弱小グループが沢山あるだけでは各個撃破されます。
ここで一致団結すれば…すれば…一回の勝利で全部手に入れることができて高効率。
……orz
逆に考えるんだ! (スコア:3, すばらしい洞察)
日本語で考えるんだ (スコア:1)
そうですか、若い人は判りませんかorz
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惑星ケイロンまであと何マイル?
Re:逆に考えるんだ! (スコア:1)
Re:逆に考えるんだ! (スコア:2, おもしろおかしい)
#いや、今は「日本語Forth」じゃなくて「Mind [airnet.ne.jp]」だって知ってるけど、オトナの都合があって。
Re:逆に考えるんだ! (スコア:1)
#の代わりに濁点で「ば言語」とか。++なら半濁点で「ぱ言語」。
#ひまわり [kujirahand.com]はどうなんだろう。
Re:逆に考えるんだ! (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:逆に考えるんだ! (スコア:1, 参考になる)
(情報源は/.Jのコメント [srad.jp])
無理ですね。 (スコア:3, すばらしい洞察)
国際市場で戦えるわけがないでしょう。
弱者戦術の基本は・・・ (スコア:3, すばらしい洞察)
というわけで黒船ソフトウェアへの対抗はこうあるべきだ。
1.ソフトウェア業界の人間を各ユーザー先企業に
引き取らせてソフトウェア業界を消滅させる。
2.進出してきた海外ベンダーにデスマ案件を与えて敵の体力を奪い、壊滅させる
3.かくして日本のソフトウェア業界人は見事籠城に成功、
海外からの侵攻を防ぐことに成功する。
Re:弱者戦術の基本は・・・ (スコア:1, 興味深い)
デスマって発注者が起こせるの?
#九分九厘 NO と言わない受注者に責任があると思うが
Re:弱者戦術の基本は・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)
9000億の何割が。 (スコア:3, 興味深い)
Re:9000億の何割が。 (スコア:2, 参考になる)
2006年度の国内PC出荷台数はITProの記事 [nikkeibp.co.jp]によると
1326万4000台とのこと。
これには自作PC等は入っていないだろうし、Macも多分入っていない。
全てのPCにプレインストールされているOSをWindowsXPのHomeEditionと仮定する。
OEM価格はよく分かんないけどとりあえず1万円としとく。ちなみにDSP版が約1万3000円。
Officeがついていないものがどれくらいあるか分からないけども、Officeなしバージョンと
半分ずつと仮定する。バンドルのOfficeの価格も分からないけども、とりあえず2万円としておく。
ちなみに単品販売のが4万円以上か。
13,264,000×10,000+13,264,000×20,000÷2=265,280,000,000
つまり、この非常に乱暴な計算では、2652億8千万円がWindows+Officeに費やされた金額となる。
誤差を考えると、三分の一弱前後ってとこですか。
さらにHomeじゃなくてProfessionalだったり2003Serverだったり
というケースや、また単品で購入されたものを含めると、
もうちょっと増えることになりますが、そんなに何割も変動する
ほどの誤差ではないでしょうね。
Re:9000億の何割が。 (スコア:1, 参考になる)
Re:9000億の何割が。 (スコア:1)
I'm out of my mind, but feel free to leave a comment.
日本のソフトベンダの遅れている点 (スコア:3, すばらしい洞察)
1.商圏の広さ
2.ユーザビリティのダメさ
3.販売戦略の下手さ
1は自明。
日本では英語のまま使ってくれるユーザもそれなりにいるし、
そもそも英語Onlyで通用する範囲は広い。
一方で日本語のソフトが英語圏で売れる可能性はほとんどない。
しかも、日本のソフトは売れてから英語圏へのローカライズを考える傾向にある。
2は特に顕著。
日本の企業はセールストークに使える機能の豊富さと品質(バグの数)にはこだわるけど、
ユーザの習熟しやすさとか、少ない回数で目的の行動が取れるとか、
そもそも画面やAPIを見れば、どういったものが分かるといった類の
ユーザビリティにはほとんどこだわらない。
ソフトは、機能よりもデファクトを握れるかどうかが勝負なので、
ユーザビリティは非常に重要な要素なのに。
3は技術屋が権力を握るからか。
いいソフトを作っても売れるとは限らない。
この分野の日本の昔から苦手とするところ。
他社製品からの乗り換え機能や、ユーザへの告知、
他社と提携したワンストップソリューションを提供するといった、
営業、経営がやらなければならない事項は非常に多い。
類似製品が大量にある中からMicrosoftがここまで成長したのは、
販売戦略が非常に巧妙だったからといえる。
今回の話題で3の一部はどうにかなるかもしれんが、他はダメだろうな。
Re:日本のソフトベンダの遅れている点 (スコア:1)
あなたの理屈も分かりますが、ベンダは別の理屈で動いてます。
問題点の一つは顧客からのカスタマイズ要求ですが、
よほどの大規模顧客か、金を出してくれる顧客でなければ、
ベンダはカスタマイズに応じません。
よくくるカスタマイズ要望はまとめておき、次期バージョンアップで対応します。
年間100個ぐらい売れてると、個別顧客に対応なんてやってられませんて。
あなたはMicrosoftやOracleにカスタマイズを要求していますか?
次に、カタログスペックや見た目で判断するといってますが、
ある意味当然です。
顧客は実務のエキスパートですが、ITのエキスパートではありません。
顧客は自分達に事前に評価する能力がないのは自覚しているので、
他人が使用した評価に判断を置こうとします。
というわけで、「他の人が使っているか」「他の人の評価はどうか」「同業他社はどうか」
といった部分にウエイトが置かれます。
失敗しても言い訳できますし、ベーパーウェアを掴まされるリスクも減りますから。
使用者の評価では、ユーザビリティが大きなウエイトを占めるので、
ここをなおざりにするわけにはいきません。
3に関しては、言いたいところは技術屋かどうかではありません。
問題は経営、営業層という認識は違わないので省略します。
目の前の現実問題として (スコア:3, すばらしい洞察)
# 日本の(優秀な)経営者が海外に引き抜かれたって話を聞いたことが無いので。
Re:目の前の現実問題として (スコア:1)
江崎玲於奈とか。
中村修二とか。
雑感 (スコア:2, すばらしい洞察)
アメリカでNapster開発すると英雄なのに、日本でWinny開発すると犯罪者だったり。
ここはコンピュータ業界の根幹を握ってるオタクどもを誘惑作戦で、
アニメや漫画の中で日本製のソフトウェアを使わせる。
世の中にレイバーが存在してれば、HOSがトップシェアなのは間違いなし。
Re:雑感 (スコア:1)
あまり実感はないけど。
TomOne
一般化して汎用的にするのが苦手な日本人 (スコア:2, 興味深い)
じゃあどうすればいいか。論理かまわずぐちゃぐちゃ組み合わせるようなソフトウェアがあったら得意かもしれませんが、うーん。論理的に組み立てるソフトウェアの時代を終わらせるのが手っ取り早いかもしれません。
そもそも (スコア:2, すばらしい洞察)
日本の国内企業は 9000 億稼げるほどオリジナルのソフトウェアを作っているんですか? そもそも数作っているわけでもないのに輸出入額で差が出るのは当たり前ではないですか。国内のソフトウェア会社のほとんどは SIer で、出来合いの輸入品をベースに輸出しないシステムを場当たり的に作ってるわけでしょ。一致団結するとかいう以前にまず国内市場を活性化させるのが先だとは思わんもんなんですか? 社員に独自開発やらせられるような会社を増やすことが先だとは思わんもんなんですか?
むらちより/あい/をこめて。
何か根本的な事を勘違いしてませんか? (スコア:2, すばらしい洞察)
輸出が約90億で、輸入が約9189億円。つまり、国内にはまだ約9189億円の市場があったんですよ。
極端な言い方すれば、たまたま車が海外に90台うれたけど、国内でも9189台売れる需要があった、っていうことですよね?
本当なら市場規模と比べたりとかして判断しなければならないのでしょうけど( 2005年の市場規模のソフトウェアは6,855億円? [jeita.or.jp]) まず国内を重要視するべきじゃないでしょうか。
それとも、PS3みたいに海外の市場が大きいからって、頑張る?
時代は変わったのに (スコア:1)
お客さんはソフトが欲しいんじゃなくて、結果が欲しいんでしょ。
Re:時代は変わったのに (スコア:1, 興味深い)
でも、穴は売ってないから、しかたなくドリルを買う
Re:時代は変わったのに (スコア:1)
鍋太郎
Re:時代は変わったのに (スコア:1, すばらしい洞察)
ドリルを買いたい!という客がきたとき、
●普通の汎用のドリルとその「使いこなし方」を売るのが良い店で、
●「あなただけにお売りします」と複雑怪奇な(実は使いにくい)カスタマイズをドリルに施して高値で売るのが悪い店。
SIとかソリューション屋って、一歩間違えれば後者になるし、実際間違えてる(というか故意に踏み外してる?)企業が多いと思う。
「作らないという我慢」
「先人の智恵をうまく活用する」
「車輪の再発明をしない」
という観点でいえば、日本は、売る側も、そしてそれを無批判に買う側も、アホが多い。
ぶっちゃけ車輪(の再発明)が多いでしょ。「企業ごとにニーズは違うのだから」なんてのは半分(好意的にいって)は詭弁だ。
ちなみにこれは奇妙といえば奇妙だ。
日本人は他人と違うことを恐れる民族だったはずなのに、
なぜか日本の企業システムはカスタマイズやフルスクラッチが大好きで、
つまり企業ごとに違うんだよね。
発注者の問題です。 (スコア:1)
『普通の汎用のドリルとその「使いこなし方」を』 提案すると、間違いなく蹴られます。
ソフト(パッケージ)に合わせて業務を変更した方が安く上がる場合でも。
客である企業がそういう要望をだしている以上、SIerは不本意でも、その要望に沿った提案を返すしかありません。
# 利益率下がるので美味しくないです。(カスタマイズに利益乗せると商談が流れる...)
金を支払う方(強者)の企業文化の問題です。
notice : I ignore an anonymous contribution.
もっと簡単な方法が (スコア:1, おもしろおかしい)
#これ、どんなジャンルにも使えそう
黒船には・・・ (スコア:1, すばらしい洞察)
権益の欲しい役人の言い訳だな。
Re:黒船には・・・ (スコア:1)
何の話だか判らなくなってきました.....orz
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惑星ケイロンまであと何マイル?
どうせアホなら (スコア:1)
どうせアホなら買わなきゃ損損。
ということで、ソフトを創るよりGoogleの株を買い占めましょう。
アホが大同団結してできることは、自滅することだけです。
その前に、買うことぐらいならできるでしょう。
その利益を全くの個人に集中させましょう。
1000年くらい続ける事ができればうまくいくカモ。
日本という共通点で団結? (スコア:1, すばらしい洞察)
いろんな業種で、いろんな形の企業同士の連携や団結がありますが、
べつに「日本」という共通点で団結するばかりではないと思います。
自社の立ち位置を考えた結果、海外の企業と連携する、というのも
ごく自然なこと。企業は国益よりも自社の利益を優先しますから。
その結果、企業が利益を上げて納める税金が増えれば国益にも
かなうかもしれませんが、それは単なる結果論ですし。
その意味で、日本という共通点で団結する、というのは、何も考えて
ません、と言ってるに等しいと思う。
Re:日本という共通点で団結? (スコア:1, すばらしい洞察)
むしろ日本語で団結してるんでしょうね。
言葉の壁は、大きいように思います。
タレコミ文に文句 (スコア:1)
リンク先のITmediaを見ると2000年の統計とかなり古い。
>お馴染みの解説
とあるが知らない人には最新の情報のように見える。
Re:こんぴゅーた (スコア:1, 参考になる)
こと次世代グラフィックス系のゲーム機なんかでは、まともに海外デベロッパーと太刀打ちできるゲームエンジンを開発できてるのは片手にも満たないし(海外でも評価されてるのって、カプコンのMTフレームワークくらいでは)、オンラインゲーム系も大きく出遅れているし。
こんなこと [itmedia.co.jp]だと、ますます日本のゲーム業界は世界から孤立しそうな感じ。
Re:特異なモンを売れば良いんだよ (スコア:2, おもしろおかしい)
美意識が完全無欠に異なるらしい [livedoor.jp]のでそのままでの輸出は非常に無理があるらしく・・・。
Re:特異なモンを売れば良いんだよ (スコア:1)
どの辺が特異なのかと小一時間(ry
Re:日本っていう土俵が悪い (スコア:1, 興味深い)
今どき「日本語版」を「作」るのは、非常にまずーい。本体を国際化して、日本語リソースを用意するだけ、までにしてなきゃ。国際化は非英語圏でも重要なはずだし。
とはいえ、翻訳だけでも充分に大変ですな。