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特許の報酬、相場は? 195

ストーリー by wakatono
上限:もらえるだけ 部門より

joshkata 曰く、 "最近日本でも多くなってきた発明報酬をめぐる社員と企業との争いですが、今度は味の素。 ただ今回のケースは、社員は一千万円の報酬を既にもらっている様子。確かに企業があげた利益からすれば少ないといえるかも知れないが、個人的には十分な報酬をもらっているのではと思ってしまう。"

"アイデアを生んだのは確かに個人かも知れないが、そのアイデアにたどり着くまでに会社のリソースや同僚との意見交換などがいかに重要かということや、そのアイデアを特許にするためにはいろいろな人の力を借りなければいけないことは、研究開発に携わる人ならわかるのだと思うのだが。

/.の諸氏は特許報酬は一体どれくらいが妥当だと考えていますか?"

一時的な報酬として1千万は確かに高額な部類に入るとは思う(税金も高くなるけど)。しかしながら、その特許を使って、1千万なんぞ軽く超えるような利益を得ているのも事実。日本じゃこのあたりの規定があいまいだからってのもあるが、じゃどうすれば?といわれると詰まってしまうのもある。さて、額もそうだが利益の配分の割合としてはどうすりゃいいのだろうか。また、タレコミの内容を考えると、それを受け取る資格をどこまで広げるか?というあたりも忘れちゃならない。個人的には、利益が上がれば上がっただけ、その利益の何%かを支払うようにすればいいと思うんだけどね。利益が上がれば関係者を含めたボーナスの増額だって見込めるわけだし。それとももっと斬新な案が出てくるかな?

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  • by GPH (8223) on 2002年09月17日 11時42分 (#167391) 日記
    この手の訴訟で真っ先に青色ダイオードの日亜化学と中村修二氏の話を思い浮かべたんですが、
    THEMISなる雑誌の9月号には、此れは中村市と米国企業クリー社が手を組んで特許をふんだくろうとしている罠だと日亜では言ってる模様・・・。特許権については9/19に東京地裁で判決とか。

    **中村氏がなんかでテレビに出てたのをみたが、業績の立派さ云々は兎も角、典型的パワーイズ正義の高慢アメリカンな雰囲気ぷんぷんに見えてしまったため、この手の話が起きるとイヤーな気分になる。
    ま、こう言うのには向き合わないと日本に限らずど偉い目に合うのは確かなんだけど、美しくないよなあ。

    完璧に私見です。すいません。
    • >THEMISなる雑誌の9月号には、此れは中村市と米国企業クリー社が手を組んで特許をふんだくろうとしている罠だと日亜では言ってる模様・・・。

      名前からしてが法律の雑誌でしょうか。
      分析記事に興味あるのだけれど、のってますか?
      # インタビューなら経済誌とかでもあるので。
      --
      -- wanna be the biggest dreamer
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      • by GPH (8223) on 2002年09月17日 15時18分 (#167519) 日記
        月刊テーミス [e-themis.net]
        ですね。
        ただ、法律というより、みて貰えればわかるんですが煽りっぽい記事もあるオヤジ系雑誌なので慎重にみないといけないです。
        この程度の内容ですと他経済誌に既出かもしれませんが、手元の資料の中では手っ取り早かったので。
        二ページ程度ですが知らない人なら参考にはなるでしょう。

        ま、私見と断ったうえで繰り返しになりますが、「オレが一番」的考えが目に付く中村氏よりは日亜の方が応援しやすいです。
        親コメント
  • どっちもあり? (スコア:2, 参考になる)

    by Kunta-Kinte (11456) on 2002年09月17日 6時10分 (#167280)
    「特許取っても会社に吸われるなら」と、研究者がやる気をなくす可能性。
    「特許取らせてもあまりもうからん」と、会社が研究開発を支援しなくなる可能性。

    ....裁判になるまえに、なんとかならなかったのでしょうか。
    • by gedo (7079) on 2002年09月17日 9時04分 (#167312) 日記
      「特許取っても会社に吸われるなら」と、研究者がやる気をなくす可能性。
      「特許取らせてもあまりもうからん」と、会社が研究開発を支援しなくなる可能性。
      そして、優秀な人から海外に逃げるという、お決まりのパターンですね。
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  • 相場は (スコア:2, 興味深い)

    by trpmif (7854) on 2002年09月17日 8時29分 (#167303)
    どの程度の相場が妥当か・・・と言われてもなぁ。
    その特許で会社が得た利益の○%、でいいんじゃないですか?(青天井で)
    だって、超有名企業がライバル他社とシェア争いしてるんですから、そんな数百億程度をケチって社員のモチベーションを落とし、数千億の利益も落としたら会社にとっても損ですよ。

    私は、いち平社員ですが、最近はへっぽこ社員(研究者)が増えたせいか「会社に雇ってもらっている」のか「会社に雇われてやっている」が分からない人が多いですね。
    会社にとって優秀な社員は財であり、もっと優遇すべきです。社員がいなければ会社は成り立たないのですから。
    反対に社員も、自分の価値を認めてくれない会社には居るべきではありません。

    傲慢な会社が多いのか、ぺっぽこ社員が多いのか・・・世も末じゃ。(って今世紀始まったばかりですが ^^;;)

    P.S.
    パルスイート、おいしいですよ。(^^)/開発者万歳!
  • by 5884 (4404) on 2002年09月17日 9時28分 (#167324)
    特許法 [houko.com]33条の2を読んでみると
    3 特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その 持分を譲渡することができない。
    とあり,争点はこの会社員が共有者になるかどうかだと思います。この社員が会社から報酬をもらったときに権利を会社に譲渡していた場合は,共有関係がなくなるりますが,ただの報酬で共有関係にあるなら問題です。共有関係にある社員の同意なく他の会社と特許の実施権を結んだということになり,会社が法律違反をしているので,この社員の求めに応じなければなりません。とはいえ,独占的実施権を与える場合も一時金+得られた利益の5~10%というのが相場で,通常実施権ならそれ以下です。227億の利益に対して20億は妥当ともいえますが,権利関係やそのときの契約次第だと思います。
     もうひとつ,この会社員が発明人として特許明細に名前が残っていれば発明者として認められますが,残っていなければその証拠性が問題になります。特許に関する出願人と発明人の関係は鵜飼と鵜の関係で実施権は出願人に与えられますが,発明そのものの権利は発明人にあり係争になると発明人に有利な条件が与えられます(そこが若干違うところです)。例の青色ダイオードの人は発明人に名前が残っていたので係争になりましたが,会社からの出願の場合は発明人も出願人も会社になっていることが多いのですが,将来にわたって権利を主張しようと思うなら発明人には加わっておいたほうがいいです。この人が発明人に名前が残っているかどうかも争点になります。
    • by Anonymous Coward on 2002年09月17日 10時17分 (#167355)
      関係者?

      大きな争点はきっと、共有者であるか否かという以前に、
      1 発明者であるか否か?
      2 1が認められたとして、特許を受ける権利を該発明者が有していたか?

      じゃないかな?
      1の主張は当然するとして、2に関して、あの程度のカネは単なる奨励金であって、特許を受ける権利の譲渡に対する対価ではないから、会社には、特許を受ける権利はまったくないという主張をすることは十分可能ですよね。
       そう主張する場合、会社員が特許権を100%所有してるって主張することと同じ意味をもつと思います。

       共有の場合ってのは、これよりちょっと主張を控えめにした場合と考えられて、会社員は特許を受ける権利の一部については会社側に譲渡したけど、あくまで一部だからその一部以外の残りについては、会社員側のものだよ、って話と考えられるかと思います。

      つぎに、日本の特許法では、法人が発明者になることはできません。
      だって、発明者の欄に書けるのは発明者の「氏名」で、
      「名称」は書けないでしょ?

      あと、発明者のところにウソの名前書いていたら、
      冒認ってことで、無効審判使って特許取り消すように
      請求することが、(一応)できます。
      とはいえ、やった人いるのかなあ・・?
      立証ウザそうだし。

      あと、争いはあるけど、真の権利者たりうるべき人への
      移転請求も可能って学説もあります。

      長文スマソ
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  • 生涯賃金は文系のほうが理系よりも5千万円高い [mainichi.co.jp]んだそうな。
    学校でも苦労して、働くようになっても給料少ないのでは、
    理系離れ、研究者や技術者になろうなんて人が減る、なんてことになるのも判る。
    私は金が欲しいわけではなくて好きで技術系の仕事をしているのだけど、
    給料については独身だからあんまり気にならないだけで、
    結婚して子供ができて家のローンを抱えてとかなったら気にするようになるかもしれない。
    技術者の報酬を向上させることが「技術立国」再建への第一歩だと思う。
    • 技術軽視っていうのは俺も感じる。 いままでずっと技術屋でやってきたけど 歳とってくるとどうしても企画や管理の仕事を期待されるようになってきて、 そういうこともしないと評価は上がっていかないし、 若くてもそういうことができる人は俺の給料を追い越していく。 問題を技術力で解決できる、エンジニアリングって素晴らしい、 って思ってたけど、政治力も必要だなあと感じる今日この頃。
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      • by kawamura (4373) on 2002年09月17日 12時55分 (#167442)
        恐らく色んな業界で言える事だと思うのですが、
        勘とかコツなどの経験に依存しない「技術の標準化」が進められてきた結果なのではないでしょうか?
        軽視されているのでは無く、割と一般化されてきた。
        それが日本という国柄なのだとしたら、技術立国とも呼べるのかも。
        #消去法で「技術」しか残らなかった?それも有るかも(笑)
        #まあ、その標準化された技術が人件費の安いアジア各国等に流出しているって話もあるが。。。

        人(ユーザであったり、技術者であったり)の相手をするのは標準化できないですしね。
        人間性とか性格、経験に左右され易いでしょうし。

        情報系だと若い人の方が、知識が豊富で技術的な事に関しても飲み込みが早いっていうのもありますから、ヤバイと感じる前に企画や管理の仕事もできるようになっておいた方が良いかも知れませんね。
        アレゲな親に育てられた子供達が社会に出てくる前に(笑)
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        • by SteppingWind (2654) on 2002年09月17日 13時34分 (#167468)

          > アレゲな親に育てられた子供達が社会に出てくる前に(笑)

          そうなればいいんですけどね... 実際問題として, 技術を残せるようなアレゲな人は親になる率が少なそうです. たとえ生物学的に親になったとしても, 会える時間が極めて少ない状況では, 技術の継承はほとんど不可能です.

          学校? なに? 食べ物?

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        • by Anonymous Coward on 2002年09月17日 16時12分 (#167541)
          >軽視されているのでは無く、割と一般化されてきた。

          消費者にすると、今ドキの技術者は単純労働者なのかな。(涙)

          生産者側が弱い立場におかれている現状を、国の弱体化につながる由々しき事態と感じています。
          生産者の源、一次産業なくしてその他産業は成り立たない。
          日本が資源に乏しい国とはいえ、外国の一次(二次も!?)産業に依存している。
          一次産業だって、技術者が居るし、必要なのに。

          消費者だけで世界が回ってるわけじゃないゾ!!
          三次産業もおごるんじゃないゾ!
          #三次産業従事者のはしくれなのでAC

          #深夜でバイト2人がてんてこ舞いの牛丼屋に来た若造の客5人組。「何で注文取りに来ねぇんだよ」、「茶がねぇぞ、早くおかわりよこせよ」、「いつまで待たせんだ、バカ」
          #隣の席で食べてて、牛丼が不味くなった。
          #『たかが280円の牛丼1杯で店員にわめき散らすんじゃねぇ。』
          #『てめぇらバイト中にツブしたろか!?』って、喉まで出掛かった。
          #客なら、金さえ出せば何したっていいのか。
          #サービス受けるなら、対価ってもんがあるだろ。
          親コメント
          • 自給率上げすぎると、貿易収支が黒字になりすぎてアメリカが車とかソニーとか買ってくれなくなるからじゃないですかね。
            で、円高、原価高、人件費高で、二次産業はアジア、の悪循環。
            そんな簡単な話じゃないのかな。

            # 「お客様は神様です」の真意(顧客満足優先)を誤解してる阿呆が多いんですかね
            # 「礼儀も恩義も知らん奴にはうちの牛丼食っていただかなくて結構なので、出て行けゴルァ」と店長が一喝するべきに一票

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    • 技術立国モデルの破綻 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by SteppingWind (2654) on 2002年09月17日 18時38分 (#167599)

      技術者の私がこんなこと言っちゃうのも何なんですが, 技術立国というモデルは既に成り立たなくなっていると思います.

      元もと技術立国という発想は, 少資源という前提から
      原材料の輸入→加工による高付加価値化→輸出
      という流れが根本にあります. 特に加工による高付加価値化については

      • 日本国内で製造を行う
      • 非熟練労働者でも対応可能な分野に特に注力する

      ということが暗黙の前提として有りました. 海外生産のリスクコストが高かった80年代では前者は当然のことでしたし, 規模の拡大を容易に進めるためには後者は必然でした.

      ところが現在では賃金価格の安い海外での生産は当然ですし, また, ある程度の訓練さえ行えば現地労働者でもただちに高品質の製品を生産できるほどの生産技術の蓄積があります. こうなると, 技術開発のみを日本で行って生産は海外というモデルが普通になってきます.

      こうなったら技術立国と言っても, うまみが有るのは企業と技術者だけでしょう. 大方の人は蚊帳の外です. それでも90年代ぐらいまでは第二次産業の人あまりを第三次産業でなんとか吸収できていたわけですが, ここに来てそれも破綻しかかっているというのが実態です.

      とりあえず私一人なら何とか生きていけるとは思いますが, ほかの人の食い扶持まで稼げるほどにはならないというのが, 偽らざる本音です.

      親コメント
  • by imo (5135) on 2002年09月17日 11時07分 (#167377)
    取材記事 [yomiuri.co.jp]によれば、特別賞与以外にも年収などにも反映されてるようです。

    朝日新聞
    [asahi.com]によると、関連会社役員にも出向してたようですし、
    お金以外にも社内での待遇とか目に見えない部分での利益も受け取ってると思うのですが、よほど鬱屈してたのでしょうか?

    >訴えが遅れた理由については「在職中は踏ん切りがつかなかった」と話している。
    が会社やめちゃうとなんでも言えちゃうって感じでちょっといやーんです。

    ところで、味の素が持ってるのはアスパルテームの製造特許。
    アスパルテーム自体の利用特許は、GD Searleが持ってるようなのですが、
    227億円ってのは利用特許料を差し引いたものなのでしょうかねぇ?
  • by zeissmania (3689) on 2002年09月17日 13時31分 (#167467)
    昔、特許申請の担当をしていたときに、弁理士さんに特許の所有権について色々と相談したとき、
    「申請者が企業名の場合、発明の権利は発明者から企業に譲与されたとする暗黙の了解があったと見なされる」
    というのがありました。
    つまり日本での判例では、申請が企業名でなされた時点で、発明者には一切の権利がなくなるということです。
    まともな企業なら、社内規定に特許報酬についての規定があるはずですが、それも通常は「全ての権利は企業に帰属する」となっていると思います。
    なので特許に当たる発明をする立場にある方々は、申請するときにこの辺りをよ~くチェックしておきましょう。
  • by argon (3541) on 2002年09月17日 7時07分 (#167288) 日記
    発明報酬 高額化の流れに拍車も 味の素訴訟「20億円」に波紋 [asahi.com]

    >「補償金」とも呼ばれる数千~数十万円の特別報酬を見返りに、特許が生み出す
    >富を独占してきた企業の常識は98年ごろから変容を迫られてきた。

    「数千円~」なのか「数千万円~」なのか気になったり。
    • by locate (5848) on 2002年09月17日 7時13分 (#167292) 日記
      大きい数字を先に書くはずは無いので、
      数千円だと思いますよ。
      親コメント
    • by nandabe (2412) on 2002年09月17日 15時27分 (#167525)
      >「数千円~」なのか「数千万円~」なのか気になったり。

      某ゼネコンの場合、特許のアイディアを会社に提出し、出願・受理されたら報奨金として10万円程度。
      社内審査の段階で弾かれたら、500円の図書券(爆)

      「特許の出願率が低いから、みんなしてネタ出せ!」なんて強要してはイカンですよね(^_^;)
      --
      ======= nandabe =======
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      • Re:高額化の流れ (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2002年09月17日 15時51分 (#167533)
        某メーカー、出願登録で2万円程度でした。
        いや利益になっていないのだから文句は言えませんが。

        会社にいたときにはビジネス特許がブームだから、ノルマxx件だとか、毎年毎年いやになっちゃう。ほとんどは無意味な特許ばかりだし、どう見ても工数の無駄。

        そういう無駄の工数をお金にして、有能な特許出願を行った人に報奨すれば直ぐに1千万円くらいになると思ったです。
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  • by Anonymous Coward on 2002年09月17日 11時46分 (#167395)
    朝日の記事発明報酬制度の見直し論議スタートへ 経産省審議会 [asahi.com]によると、
    • 企業側には、職務発明規定の廃止を望む声が強い。
    • 職務発明制度があるのは日本とドイツだけ。国際化時代に合わない。
    • 米国のように契約まかせにすると、実績のない研究者は報酬額の低い契約しか結べない恐れもある。
    米国などでの契約の実態はどんなでしょうか?実績のある人は基本がっぽり+売上5%、ない人、基本なし 、売上1%、とかいう感じなのでしょうか。
    • 勤め人としては、職務発明規定はぜひとも維持して欲しいのですがね。

      自由契約になると、ほとんどのエンジニアは非常に不利な条件で会社に対して譲渡契約を結ばされるのは目に見えています。歯止めとしての職務発明規定は重要です。

      発明に対する報酬も経費削減の一貫なのでしょう。
      親コメント
  • by take0m (4948) on 2002年09月17日 14時05分 (#167486) 日記
    エンジニアに特許収入を与えるよりも、
    営業からインセンをなくす方が
    人類にとって好ましいかも知れません。
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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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