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1.先進国においては、失業率は主に金融政策によって決定される 2.先進国においては、経済に占める貿易の割合は1割程度 3.国際分業は参加国すべてのGDPを増加させる 4.変動為替相場のおかげで、全くとりえのない国も国際分業に参加できる。
このあたりを押さえておけば、この調査が妥当な結果だとわかるはずだし、 空洞化云々の警鐘に釣られることもなくなるはず。 興味のある方は、国際経済学の(まともな)教科書をいっぱい読んでみることをお勧めします。
それでも納得できない方は、雇用を取り戻すため、 わたしといっしょにうちゅーじんとせんそうをはじめましょう。 [post1.com]
>流動性トラップ 確かにクルーグマンは、公定歩合操作が無効になる可能性を認めています。 しかし、そうなってからでも、国債買切り等、 公定歩合操作以外の金融政策で十分対処できると論じているし、 中央銀行によるインフレ実現への強力なコミットメントがあるなら、 それだけでトラップから脱出できる可能性すら示しています。
クルーグマンが正しいかどうかはともかくとして、 引き合いに出すときはきちんと論文を読んであげるべきだと思います。
>インドネシア、アルゼンチン、タイ それらの国々はもともと固定相場制です。 金利平価と乖離した固定相場を採用していたために、 裁定機会を狙う投資家たちの投機に晒され、固定相場制を維持できなくなりました。
確かに、通貨危機が表面化したのは、これらの国々が変動相場に移行したときですが、 そのずっと前から危機は始まっていました。
>財政によるマネーサプライ増加 変動為替相場を採用している国では、マンデル=フレミングで考えると、 財政政策は無効 [hi-ho.ne.jp]のはずですが。
あと、クルーグマンが言っているのは、 「中央銀行が国債を買えないなら、芋でも鉄砲でも何でも買えば良いじゃんか」 という話で、買う対象が国債から芋に変わった、金融政策そのものです。 (もしかして、金融政策=公定歩合操作onlyとか考えてないですか?)
>インフレ期待を起こすには 現在の日本の財政状況では、継続的に財政政策の増大をし続けることができないことが明白なので、 財政政策でインフレ期待を引き起こすことはできません。
ただし、日銀の無制限な国債直接引き受けを財源にして、 財政政策を行うと言うのであれば、それはすなわち金融政策ですので、 効果があります。
>ハゲタカファンド 実際に彼らがどんなことをしているのかは詳しく知りませんが、 表に出てきている部分は正当な商行為以外の何者でもないでしょう。 彼らが搾取を行っているのなら、 結局企業が消費者や他の企業から搾取を行っていると言うことなので、 先進国内でも発展途上国内でもごく普通のことでしょう。 もともとの、先進国による発展途上国からの搾取とは、似ても似つかない行為です。
>野口氏 氏の専門はゲーム論とか、金融工学とかではないですか?ミクロ経済学の専門家ですよね? 氏のマクロ経済に関する発言(良いデフレ論とか)を見る限り、 マクロ経済に対する見識は相当怪しいものがあります。 このあたりの発言は、きちんと検証してらっしゃいますか?
>通貨危機 通貨危機に関しては、ACさんが熱弁してらっしゃるとおりです。 固定相場と、金利平価との間に裁定機会が長期間存在しないと、 通貨危機は起こりません。
>野口氏 氏の喧伝しておられた「良いデフレ論」とは、 「現在のデフレはグローバルコンペティションの結果 発展途上国の生産性が増加し現出したものであり、 良いデフレである」(思いっきり意訳) といった感じの理論です。
この理論の問題点は、私が上に挙げた、 「先進国では貿易はGDPの1割程度を占め、各国でその割合があまり変わらない、」 と言う現実と非整合的である点です。
彼の理論が正しいのであれば、 先進国の物価は、為替の変動によって乱高下するはずですし、 経済の1割を占めるのみである貿易財の生産性上昇によってデフレになるならば、 残り9割を占める非貿易財の生産性上昇はそれよりもはるかにひどいデフレを引き起こすはずです。
また、先進国における貿易財の割合は各国であまり違いがないのに、 どうして日本だけがデフレに陥っているのか説明がつきません。
以上より、この理論は、co2氏の言うところの 「現実を踏まえない空論」 である可能性が高いです。
>悪性インフレ これを防止するためにインフレターゲットを組み合わせるわけですね。
>通貨危機 とりあえあず、参考になりそうな研究を探してきました。 日本語で、ネットで手に入るものでは、 理論はこの論文 [u-tokyo.ac.jp]、事実関係はこの論文 [mof.go.jp]がまとまっています。
で、為替投機が起こるのは期待為替レートとの間に裁定機会があった証拠ですし、 あなたも私も上の論文も、 固定相場を維持できなくなって変動為替へ移行することを通貨危機と定義しているのは同じです。 誰の理論のどこがどう現実を歪めているって言うんですか?
元の話とずれてるんですが。 私とco2氏と(さらにそのほかの人たちで)現実認識にたいして違いないでしょ?と言う話をしてるつもりだったんだけど。
>過去の事例の客観的な事実 私もco2氏も、ソースなんてこれっぽちも出してないような気がしますが。
あと、野口氏が実証研究したって話も聞きません。
まあ、ぜんぜんソース出さないのは気が引けるので、 googleでオークン法則を検索。 [google.co.jp]
オークン法則ってのはインフレ率と失業率の変化率に相関性があるかもよっていう法則。 変動為替制を採用してる国ではインフレ率は金融政策で決定できるので、 失業率は金融政策で決定できる、というわけ。
>オークン法則 つかえそうな物は何でも使ってみて損はないんじゃない? どうせ何もしなかったら失業は解決しないんだし。
金融政策で特定分野の失業率は調整できないけど、 > 非農業分野での失業者のうち海外アウトソーシングが原因で >31日以上の失業を経験したのは約2%未満に過ぎないとのこと。 というのが元記事だったから、経済学的に妥当な結果だよってレスしたんだけど。IT限定の調査ではないようだったから。
「全体の失業率を増やせばプログラマの需要が上がる」はちょっと意味不明だけど、 「失業率が低下している状況なら、失業率が上昇している状況よりも、 解雇されたプログラマが(同業種、他業種問わずに) 再就職するのが容易になる可能性が高い。」 くらいは言えるかもね。
>この場合のインフレはスタグフレーション(景気後退とインフレの並存)状況での説明の一つでね。 >金融引締政策→なのにインフレが継続っていう理屈に合わない状況での理論の一つ。
あれ、#570434でACが書いてる [srad.jp]ように、オークン法則って単なる経験則じゃなかったっけ。 実証研究はいろいろあるみたいで、結構当てはまりがいい [tohoku.ac.jp]から、 スタグフレーション限定とか、デフレじゃ効かないとか、 そういうものじゃないですよ。
長期的には、自然失業率仮説は成り立つんじゃないでしょうか。 短期的には、賃金や価格の硬直性が働くので、成り立たないでしょう。 ここで、金融政策が有効である可能性が出てくるわけで。
また、この場合の長期ってどんな期間を想定してます? それによって結論も変わってきます。
>当たり前でしょう。景気(実質GDP)と失業率には関係があるよ。だから、そういう当たり前の経験則が、 フィリップス曲線やらオークン法則じゃないんですか? 確かに現在ではモデルも開発されてるけど、それこそ後付でしょ?
>「『長期的』には皆が死んでいる」 やっぱりそうですよね。 ものすごく長い期間、同じ政策を採り続ければ、 自然失業率仮説やら貨幣の中立性やらのおかげで、 いつかはデフレも終わって定常状態に戻りますが、 そのころには国民なんていなくなってると言う・・・・・・
>「冷静(cool)な頭脳と暖かい(ウォーム)ハート」 耳が痛いです。精進します。
それらの国々では、規制やら固定相場やらのせいで、 通貨価値が購買力平価から乖離していたり、 比較優位を持つ生産物をわざと生産しないようにしているからでしょ。
国際分業で生産が増えるのは、柔軟な相場と自由な取引を前提としてるから、 (ここ言ってなかった。申し訳ない。) 国内で間違った政策がとられるなら、GDP増加が実現するはずもなし。
>バナナ共和国 やっぱりそれって内政の失敗じゃないの? コロニアルな経済において、自由な商取引が存在するのか怪しいし、 どっちかと言うと貿易の問題よりも、独占と資源配分の問題のような気がするんだけど。
搾取が存在するのは確かだろうけど、 それによって比較優位説が毀損されるわけでは全然ないって。 だって根本的に無関係なんだもん。
経済に関するマスコミ報道や世論は、でたらめなものばかりです。専門家と称するエコノミストたちも、実は大多数がトンデモな主張をしています。しかしスラドを含めて多くの理系の人間は、それを鵜呑みにした見当違いの議論をすることしかできません。まるで、地球が平たいという前提で議論をしているようなものです。
いわゆる「世間知」がどれほど間違っているのかは、マスコミ、一般人の科学技術に対する理解度を考えれば、容易に想像ができそうなものですが、残念なことに理系の人間も、合理的な判断ができるのは、自分の専門の範囲のみなのかも知れません。
しかし経済学は(少なくとも基礎理論は)非常に合理的ですから、それを学ぶに当たっては、先入観とイメージで議論する文系の人間より、むしろ理系の人間に親和性が高いように思います。 山形氏 [post1.com]や 黒木氏 [tohoku.ac.jp]はその典型でしょう。
そして、経済学のごく基礎的な部分だけでも、理系の人間の中で常識になれば、世間はずっと住み良くなるでしょう。 なにしろ、経済の他にも、政治、教育など、社会にかかわる議論では、(スラドに限りませんが)誤った常識のみを根拠に自説を主張する人がほとんどです。しかし、経済学の知識が普及すれば、この種の議論にも、最低限の水準は得られるようになるはずなのです。なぜなら、すべての社会科学の基礎は、実は経済学なのですから。
私も含めて、理系の人間はどうしても経済に対してアレルギーが強いものですが、
経済というのはお金の話じゃない。希少な資源の適正な配分を考えるのが経済学だ。 [cruel.org]
今モデレート権があったら、このストーリーの economic animal さんのコメントに全部 +1 を付けていたでしょう。実は先週はモデレート権を持っていたのですが…。惜しい、実に惜しかった。
まったくもってそのとおりです。 「経済学を学んでも、何が最善かはわからない。 何をしてはいけないかわかるだけだ」 と言うような意味の発言をどこかで聞いた覚え場あります。 #どこだっけ・・・・・・
私の言い方が攻撃的なのは、単なる憂さ晴らしとか、気分の問題ですので、 他のまじめに経済学を学んでいる方に偏見を持たないであげてください。
常に批判精神と論理的思考を忘れずに! すべての人は、個人の経験と利害に基づいて発言しますから、 どうしても変な理屈が入り込む余地があります。 常に批判しながら読むくらいの心構えが必要かと思います。
自己紹介にも書いている通り、私は私の楽しみを最大化するために書き込みをしています。 あまり高い志はありませんし、むしろ2ゲッターとかに近い動機で書き込みしています。 #教科書どおりの理論でどこまで闘えるのか、試してみたいと言う動機もちょっとだけあります。
AC氏は別人だし、 私が投稿した記事は全部本気だし、 co2氏より私のほうが正しい自信もあるけど、 何とでも思っていただいて結構。
教科書的経済学に徹底的に追従して考えてゆくと、 人間の行動すべては自分のためのです。
現実から乖離? むしろ狙ってやっている面があります。
その物の価値に対して何の裏づけもない、「不換紙幣」 に支えられている現代経済は、一種の仮想現実です。
この仮想現実の中で、 「現実から乖離するのはイタイ」 とおっしゃるのは、シュールすぎます。
その物の価値に対して何の裏づけもない、「不換紙幣」 に支えられている現代経済は、一種の仮想現実です。 この仮想現実の中で、 「現実から乖離するのはイタイ」 とおっしゃるのは、シュールすぎます。
不換紙幣を使って、それまでの経済を制約していた、 物理的制約(貴金属の産出量とか)を克服していなかったら、 現代社会がこれほどまで繁栄することはなかったでしょう。
現代社会では、実体のない不換紙幣を使うことで、 「現実よりもよりよい現実」を作り出しているんです。
>貨幣としての価値を失い、紙屑とする政策ですからね。 極端すぎでしょう。貨幣の価値をコントロールするのは、 金融政策の当然の役目ですよ。 貨幣の価値が高すぎてデフレになってるんですから、 紙くずにならない程度に価値を低くすればいいだけでしょ。
煽りが全部co2の自作自演に見える。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン
うちゅーじんとせんそうでもはじめましょうか? (スコア:4, 参考になる)
1.先進国においては、失業率は主に金融政策によって決定される
2.先進国においては、経済に占める貿易の割合は1割程度
3.国際分業は参加国すべてのGDPを増加させる
4.変動為替相場のおかげで、全くとりえのない国も国際分業に参加できる。
このあたりを押さえておけば、この調査が妥当な結果だとわかるはずだし、
空洞化云々の警鐘に釣られることもなくなるはず。
興味のある方は、国際経済学の(まともな)教科書をいっぱい読んでみることをお勧めします。
それでも納得できない方は、雇用を取り戻すため、
わたしといっしょにうちゅーじんとせんそうをはじめましょう。 [post1.com]
Re:うちゅーじんとせんそうでもはじめましょうか? (スコア:4, すばらしい洞察)
「国際経済学」的にちょっと酷い。間違いが多すぎるようです。
>1.先進国においては、失業率は主に金融政策によって決定される
日本の公定歩合いくらですか? 完全に日銀の統制ができない。
未だに古典的な「流動性の罠」状態です。
>2.先進国においては、経済に占める貿易の割合は1割程度
統計自体は合っているが問題は実態のない為替取引(マネーゲーム)なんで。
>3.国際分業は参加国すべてのGDPを増加させる
帝国主義的搾取って言葉、国際経済学の教科書にないかい?
さすがに大っぴらではないがアフリカ、南米、一部のアジアは
悲惨そのものですよ。
>4.変動為替相場のおかげで、全くとりえのない国も国際分業に参加できる。
その代わり、東南アジアと韓国はあっという間に為替ショック、金融危機(笑
ついでにクルーグマンは好きですが
彼もアメリカ人ですね。まともに経済統計が取れない国もあること
例えば(ロシアのヤミ経済とか)は理解できないんでしょう。
いや、これもジョークかも知れんが。
co2masato
うちゅーじんよりド素人さんへ (スコア:3, 参考になる)
>それと、日銀が公定歩合を操作できてないことと、
>金融政策によって失業率が決まることは、
>必ずしも背反でないような気がするのですが。
デフレまたは恐慌時には公定歩合等の金融政策によって対策ができないことを
「流動性の罠(または流動性トラップ)」といいます。グルーグマンのコラムにもあるので勉強してね。あと失業率はむしろ財政政策(公共投資等によるマネーサプライ)に関係しますが
いまは土建屋と銀行の借金返済に使われて(景気浮揚)乗数効果がでてきません。
>>統計自体は合っているが問題は実態のない為替取引(マネーゲーム)なんで。
>これを持ち出してくる意図が良くわかりません。
下(*)見てください。
>多くはその国内部の独裁者や商人が搾取しているのであり、
>先進国が搾取している例は現代ではほとんどありません。
じゃあ、日本のハゲタカファンドは?日本人はリストラされて土地は叩き売りでしょう、利益は何処へ?
同じく発展途上国での主要産業が外資で生き血を吸い取られるなんてのは数知れず。
深田さんの「炎熱商人」という小説には日本からの搾取の好例が載ってます。
>固定相場制を採用し、相場の調整を誤ったのですから
馬鹿な。韓国もタイもインドネシアもアルゼンチンも変動為替相場制(*)です。
だからソロスとか何やらにやられました。マレーシアは固定相場制に為替を強行凍結して難を逃れました。
全く事実をご存知ない。
>>ロシアのヤミ経済
>何か今回のトピに関係あるんでしょうか。
どうやらリンクはグルーグマンのジョークらしいですが彼が絶対ではないという例のつもり。
荒したくはないがちょっと酷すぎるのでRES
co2masato
Re:うちゅーじんよりド素人さんへ (スコア:1)
>じゃあ、日本のハゲタカファンドは?日本人はリストラされて土地は叩き売りでしょう、利益は何処へ?
わが社の株価になってます。なんてね。センセーショナルにタブロイド紙があおるほど話は単純じゃないとおもいますよ。所詮それは円の利益なわけだし。
ところで、ひとつだけ疑問に思っていたのですがこの話、日本の会社も同じようにゲームには参加できたはずだと思うのですが、なにが障害だったんでしょうね。
Re:うちゅーじんよりド素人さんへ (スコア:1)
>流動性トラップ
確かにクルーグマンは、公定歩合操作が無効になる可能性を認めています。
しかし、そうなってからでも、国債買切り等、
公定歩合操作以外の金融政策で十分対処できると論じているし、
中央銀行によるインフレ実現への強力なコミットメントがあるなら、
それだけでトラップから脱出できる可能性すら示しています。
クルーグマンが正しいかどうかはともかくとして、
引き合いに出すときはきちんと論文を読んであげるべきだと思います。
>インドネシア、アルゼンチン、タイ
それらの国々はもともと固定相場制です。
金利平価と乖離した固定相場を採用していたために、
裁定機会を狙う投資家たちの投機に晒され、固定相場制を維持できなくなりました。
確かに、通貨危機が表面化したのは、これらの国々が変動相場に移行したときですが、
そのずっと前から危機は始まっていました。
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
>流動性の罠とは、金融政策が無意味という主張ではありません。>本来有効なはずの金利引下げも、その実行があまりにも遅れると、>効果がなくなってしまうというものです。
その通り、だから罠に嵌ると「金融政策」で失業率は下がりません。
クルーグマンも書いているんですけどね。「日本のはまった罠(トラップ)」
http://www.post1.com/home/hiyori13/krugman/japtrapj.html
>今度はインフレ・ターゲティングという金融政策
マネーサプライ増加またはインフレ期待を起こすにはどうすればいいですか?
政策としてはむしろ財政投融資等の財政政策になります。
>アジア通貨危機は、固定相場制が原因で起こったことです。
おい、しっかりしてくれよ。固定相場制なら通貨投機も国の介入もないでしょ?
日経金融新聞にウォンやバーツの相場まで載っているのは相場のレートが変化してるからでしょ?
変動為替相場でしょ? ロシアの件も含めて経済学を語るんなら山形さん訳のスティグリッツ『世界経済危機でわたしが学んだこと。』くらい読んでくれよ。
http://cruel.org/econ/stiglitzimfj.html
>ハゲタカファンド(略)残念ながら、国際貿易を競争関係
違うって? 外資による収奪の例として書きました。貿易の話じゃないのよ。
さらに元というより今も経済学の野口悠紀雄教授が
経済学の根本原理を理解してないの?
俺、博士論文本で提出した「情報経済学の理論」で理論モデル勉強したんだけどなぁ。
もっというといわゆる経済学は(ニュートン)力学や(希少財の)最適配分計算を
モデルに利用したりして発展してきましたが、決して現実から遊離した学問ではありませんし、
実証モデルによる検証や歴史的分析も欠かせません。
実際に古典派からケインズ理論、さらにマネタリスト、合理的期待理論も
含めて現実によるパラダイムの変化は起こっているのです。
物理学や数学のように定理からただ演繹しても結論はトンデモ理論が増えるだけです。
一言でまとめるなら、原則のみで論じて現実と実証を見失っているように思えます。
まじめな方のご様子で僭越ですが今しばらく経済活動の実際をごらんになっていただきたく思います。
co2masato
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
>財政によるマネーサプライ増加
変動為替相場を採用している国では、マンデル=フレミングで考えると、
財政政策は無効 [hi-ho.ne.jp]のはずですが。
あと、クルーグマンが言っているのは、
「中央銀行が国債を買えないなら、芋でも鉄砲でも何でも買えば良いじゃんか」
という話で、買う対象が国債から芋に変わった、金融政策そのものです。
(もしかして、金融政策=公定歩合操作onlyとか考えてないですか?)
>インフレ期待を起こすには
現在の日本の財政状況では、継続的に財政政策の増大をし続けることができないことが明白なので、
財政政策でインフレ期待を引き起こすことはできません。
ただし、日銀の無制限な国債直接引き受けを財源にして、
財政政策を行うと言うのであれば、それはすなわち金融政策ですので、
効果があります。
>ハゲタカファンド
実際に彼らがどんなことをしているのかは詳しく知りませんが、
表に出てきている部分は正当な商行為以外の何者でもないでしょう。
彼らが搾取を行っているのなら、
結局企業が消費者や他の企業から搾取を行っていると言うことなので、
先進国内でも発展途上国内でもごく普通のことでしょう。
もともとの、先進国による発展途上国からの搾取とは、似ても似つかない行為です。
>野口氏
氏の専門はゲーム論とか、金融工学とかではないですか?ミクロ経済学の専門家ですよね?
氏のマクロ経済に関する発言(良いデフレ論とか)を見る限り、
マクロ経済に対する見識は相当怪しいものがあります。
このあたりの発言は、きちんと検証してらっしゃいますか?
>通貨危機
通貨危機に関しては、ACさんが熱弁してらっしゃるとおりです。
固定相場と、金利平価との間に裁定機会が長期間存在しないと、
通貨危機は起こりません。
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
マネーサプライの供給にはいくつか方法があるでしょう。
行政指導とかまで含めて。
>財政政策でインフレ期待を引き起こすことはできません。
総需要が低下している場合には引き金にはなるってのが古典的ですが、
継続できないという期待が発生していれば効果は薄い。これは判ります。
>ただし、日銀の無制限な国債直接引き受けを財源にして、
>財政政策を行うと言うのであれば、それはすなわち金融政策ですので、効果があります。
やはりこれを最近の方々は云いますね。
高橋是清さんのころからこの政策はあって、問題は悪性インフレが起きるまで
政策的に止めることができないという欠点があります。
クルーグマンは最近、投資に対する優遇措置を提唱したりしてますが、
これは租税等の財政的な部分が絡むし純粋な金融政策となると...論議のさなか。
>>ハゲタカファンド
>実際に彼らがどんなことをしているのかは詳しく知りませんが、
正当な商行為でなければ犯罪です。結局、外資によって資産を握られた
国家がどれだけ国民に厚生を提供できるかの話。
海外からの搾取が発生することはかならずしもGDPや国家国民に
良い結果をもたらすものではないでしょう?
>野口氏
どちらかといえばミクロ的な精緻なモデルにおいて評価されていることは事実です。
しかし、現実を踏まえない空論は寡聞にして聞いておりません。
>通貨危機
前提条件としては固定レートと平価との乖離は判りますが、
現象面として変動為替(フロート制)への移行と為替投機があったことは
事実です。現実を歪めた理論に何の意味があるでしょうか?
co2masato
いや、単純な話ですよ-Re:長くなりましたが、これで (スコア:1)
あなたは
>固定相場制が行われている。
と繰り返し仰っているが、
リンク先には
>1997年7月2日、>タイ政府は今まで支えてきた固定相場制を変動相場制に移行した。
>このことによって、タイのバーツは一気に下落し、2ヶ月で約40%も下落した。
と書いてある。通貨危機時に「固定相場制」ではありません。
論理の前提が間違っているのです
>通貨投機とは、固定相場制が崩れて変動するときに行われる
以上まで判っておられるのならば
・固定相場制が崩れて変動相場制に移行する(している)。
という前提としなければ以下の説明が成り立ちません。
そこからあなたのロジックがおかしくなっております。
いいたいことはわかる気がするのですがちょっとご説明まで。
co2masato
Re:いや、単純な話ですよ-Re:長くなりましたが、これ (スコア:1)
>アジア通貨危機は、固定相場制が原因で起こったことです。
とか
>固定相場制が行われている。
のが前提として必死に演繹しようとする論旨は
変動相場制なら(少なくとも先進国で)通貨危機はおきないような論理展開と結論が疑われてもしょうがないでしょう。
韓国、ロシアやアルゼンチンも含めて固定相場制(あるいは変動相場制に移行した直後)だから通貨危機になったとはいえませんし。先進国(特に日本)でもないとは限らない。
ちょっと気になったので。
co2masato
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
>野口氏
氏の喧伝しておられた「良いデフレ論」とは、
「現在のデフレはグローバルコンペティションの結果
発展途上国の生産性が増加し現出したものであり、
良いデフレである」(思いっきり意訳)
といった感じの理論です。
この理論の問題点は、私が上に挙げた、
「先進国では貿易はGDPの1割程度を占め、各国でその割合があまり変わらない、」
と言う現実と非整合的である点です。
彼の理論が正しいのであれば、
先進国の物価は、為替の変動によって乱高下するはずですし、
経済の1割を占めるのみである貿易財の生産性上昇によってデフレになるならば、
残り9割を占める非貿易財の生産性上昇はそれよりもはるかにひどいデフレを引き起こすはずです。
また、先進国における貿易財の割合は各国であまり違いがないのに、
どうして日本だけがデフレに陥っているのか説明がつきません。
以上より、この理論は、co2氏の言うところの
「現実を踏まえない空論」
である可能性が高いです。
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
>悪性インフレ
これを防止するためにインフレターゲットを組み合わせるわけですね。
>通貨危機
とりあえあず、参考になりそうな研究を探してきました。
日本語で、ネットで手に入るものでは、
理論はこの論文 [u-tokyo.ac.jp]、事実関係はこの論文 [mof.go.jp]がまとまっています。
で、為替投機が起こるのは期待為替レートとの間に裁定機会があった証拠ですし、
あなたも私も上の論文も、
固定相場を維持できなくなって変動為替へ移行することを通貨危機と定義しているのは同じです。
誰の理論のどこがどう現実を歪めているって言うんですか?
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
「彼」は独学だろうから論外として、リンク先を見るに
最近の経済学自体がこうゆう現実を外れたモデルを作り始めているんだろうか?
デリバティブや「金融工学」の連中と付き合っていたことが
あるから耐性はあると思っていたが
不換紙幣だから「仮想現実」とはね。
研究室に入る前に無理矢理経済史学とマルクス読まされたのも今頃やくにたったか
co2masato
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
元の話とずれてるんですが。
私とco2氏と(さらにそのほかの人たちで)
現実認識にたいして違いないでしょ?と言う話をしてるつもりだったんだけど。
Re:優秀な人が間違えるというパターン (スコア:1)
http://www5b.biglobe.ne.jp/~Quijote/terms/term_4.htm
■固定為替相場制
外国為替相場の変動を、固定あるいはごく小幅に限定する制度。固定相場制。⇔変動為替相場制
■変動(為替)相場制
異なる通貨の交換比率を定めるのに、一定比率に固定せず市場の需要と供給によって変動させる制度。変動相場制。フロート制。⇔固定為替相場制
■アジア通貨危機
1997年7月2日、タイ中央銀行が管理フロート制(変動相場制)を導入、事実上、(タイの通貨である)バーツを切り下げたことから、タイの通貨不安が一気に表面化した。時間差をもって韓国、インドネシア、他の東南アジア諸国にも波及し、世界経済に深刻な影響を及ぼした。通貨危機はタイ、インドネシアの政権交代、マレーシアの政権内抗争と、政治危機をともなった。
co2masato
Re:知ったかぶりの典型。 (スコア:1)
>過去の事例の客観的な事実
私もco2氏も、ソースなんてこれっぽちも出してないような気がしますが。
あと、野口氏が実証研究したって話も聞きません。
まあ、ぜんぜんソース出さないのは気が引けるので、
googleでオークン法則を検索。 [google.co.jp]
オークン法則ってのはインフレ率と失業率の変化率に相関性があるかもよっていう法則。
変動為替制を採用してる国ではインフレ率は金融政策で決定できるので、
失業率は金融政策で決定できる、というわけ。
Re:やっぱり知ったかぶり? (スコア:1)
>オークン法則
つかえそうな物は何でも使ってみて損はないんじゃない?
どうせ何もしなかったら失業は解決しないんだし。
金融政策で特定分野の失業率は調整できないけど、
> 非農業分野での失業者のうち海外アウトソーシングが原因で
>31日以上の失業を経験したのは約2%未満に過ぎないとのこと。
というのが元記事だったから、経済学的に妥当な結果だよってレスしたんだけど。
IT限定の調査ではないようだったから。
「全体の失業率を増やせばプログラマの需要が上がる」はちょっと意味不明だけど、
「失業率が低下している状況なら、失業率が上昇している状況よりも、
解雇されたプログラマが(同業種、他業種問わずに)
再就職するのが容易になる可能性が高い。」
くらいは言えるかもね。
やっと判った、だがそれは無理-Re:知ったかぶりの典 (スコア:1)
>オークン法則ってのはインフレ率と失業率の変化率に相関性があるかもよっていう法則。
>変動為替制を採用してる国ではインフレ率は金融政策で決定できるので、
>失業率は金融政策で決定できる、というわけ。
ちょっと待った。
この場合のインフレはスタグフレーション(景気後退とインフレの並存)状況での説明の一つでね。
金融引締政策→なのにインフレが継続っていう理屈に合わない状況での理論の一つ。
実証研究としては生産(供給)曲線(金融政策ではないよ)を元に検証をしてますし
現在みたいにデフレでの「流動性トラップ」の下で適用できる理論でもない。
まさに空理空論です。
co2masato
ご参考まで-Re:知ったかぶりの典型。 (スコア:1)
フィリップス曲線-インフレ(名目賃金上昇)率と失業率との間のトレードオフ(逆相関)や
マネタリストの理論による自然失業率仮説(貨幣錯覚が生じない長期のフィ
リップス曲線は垂直。つまり、失業率は、経済の状態に関わらず、一定である。
もっとはっきり云うと失業率が長期的には一定の値をとる。)
あたりをeconomic animalさんに論じて欲しかったですね。
小生としては古典的かつ受け入れがたい理論ではありますが、
まだ完全に否定されていない。
co2masato
Re:やっと判った、だがそれは無理-Re:知ったかぶりの (スコア:1)
>この場合のインフレはスタグフレーション(景気後退とインフレの並存)状況での説明の一つでね。
>金融引締政策→なのにインフレが継続っていう理屈に合わない状況での理論の一つ。
あれ、#570434でACが書いてる [srad.jp]ように、オークン法則って単なる経験則じゃなかったっけ。
実証研究はいろいろあるみたいで、結構当てはまりがいい [tohoku.ac.jp]から、
スタグフレーション限定とか、デフレじゃ効かないとか、
そういうものじゃないですよ。
では、知ったかぶりついでに。 (スコア:1)
長期的には、自然失業率仮説は成り立つんじゃないでしょうか。
短期的には、賃金や価格の硬直性が働くので、成り立たないでしょう。
ここで、金融政策が有効である可能性が出てくるわけで。
また、この場合の長期ってどんな期間を想定してます?
それによって結論も変わってきます。
Re:では、知ったかぶりついでに。 (スコア:1)
小生が(昔は多くが)学んでいた言葉を思い出します。
ケインズの言葉で古典派を批判する際、経済学の「長期」とは
「『長期的』には皆が死んでいる」状態のことです。
今のエコノミストには
「冷静(cool)な頭脳と暖かい(ウォーム)ハート」は
望むべきもないでしょう。
co2masato
Re:やっと判った、だがそれは無理-Re:知ったかぶりの (スコア:1)
経験則、あるいは仮説に対して経済学では検証を行います。
通常、実験できませんので経済統計による数値に統計学の検証を行うわけです。
この際、仮説には経済モデルを理論上、設定します。
決して史学ばかりではないのですよ。もうちょっと謙虚にならねば、特にリンク先は....
>実質GDPの変化 (実質GDP成長率) と失業率の変化のあいだには統計的に直線
当たり前でしょう。景気(実質GDP)と失業率には関係があるよ。
それをオ-クン法則使うたぁひどい理屈だね。
co2masato
Re:やっと判った、だがそれは無理-Re:知ったかぶりの (スコア:1)
>当たり前でしょう。景気(実質GDP)と失業率には関係があるよ。
だから、そういう当たり前の経験則が、
フィリップス曲線やらオークン法則じゃないんですか?
確かに現在ではモデルも開発されてるけど、それこそ後付でしょ?
Re:では、知ったかぶりついでに。 (スコア:1)
>「『長期的』には皆が死んでいる」
やっぱりそうですよね。
ものすごく長い期間、同じ政策を採り続ければ、
自然失業率仮説やら貨幣の中立性やらのおかげで、
いつかはデフレも終わって定常状態に戻りますが、
そのころには国民なんていなくなってると言う・・・・・・
>「冷静(cool)な頭脳と暖かい(ウォーム)ハート」
耳が痛いです。精進します。
Re:やっと判った、だがそれは無理-Re:知ったかぶりの (スコア:1)
正確に言うとフィリップス曲線に関しては若干違う。
ケインズ理論で説明ができない現象を統計学的に検証した理論です。
つまりインフレと失業率の抑制にはトレードオフがあるという説明ね。
今とは全く違う時期の話だけどね。
でも、「流動性トラップ」だって教科書の話であって、現実に起こるとは思わなかったしさ(笑
もっというと自然失業率仮説も現在の失業率が「長期的」には正しいと言われたって、問題の解決にはならない。
ま、「恐慌」だって「資本主義に必然の矛盾であり、現象的には金融恐慌を伴う」(宇野さんだったかな?)
だったんだから
それこそ「長期的」には旨く説明できる理論と対抗政策が出てくるかも知れんね。
だから経済学はあるのだと考えてます。
co2masato
Re:さっそくうちゅーじんのかたにおこしいただいたよ (スコア:1)
発展途上国やロシア・北朝鮮がその例で、
輸出品が安い、または国際相場で叩かれる原材料や農産物で
輸入が工場生産品なんて場合、多くは貿易収支が悪くなって
為替が暴落(東南アジア)、または無理にでも飢餓輸出(南米・北朝鮮)、
ハイパーインフレ(ロシア・アルゼンチン)いずれかになります。
いずれにせよ、実質GDPは減るわけで...これを避けるには輸入制限(税金も含む)、外貨為替管理等の政策が必要です。
以上は韓国や香港でもおきましたからね。米国や中国は実質
海外からの投資が入ってきてるので問題が発生してないだけです。
ちょっと勉強してください。
co2masato
Re:さっそくうちゅーじんのかたにおこしいただいたよ (スコア:1)
それらの国々では、規制やら固定相場やらのせいで、
通貨価値が購買力平価から乖離していたり、
比較優位を持つ生産物をわざと生産しないようにしているからでしょ。
国際分業で生産が増えるのは、柔軟な相場と自由な取引を前提としてるから、
(ここ言ってなかった。申し訳ない。)
国内で間違った政策がとられるなら、GDP増加が実現するはずもなし。
Re:さっそくうちゅーじんのかたにおこしいただいたよ (スコア:1)
実際、アフリカや南米なんかの「バナナ共和国(この言い方大嫌いだけど)」
なんかでは国際競争(つまり最低相場)と自由貿易を前提に
国内に海外資本の外資が一つ(例えばユナイテッド・フルーツ)
または後は石油メジャーがいくつかなんてのがゴロゴロしてるわけです。
海外の独占企業が国内経済を牛耳る場合、たとえ豊かな土地であっても、単一の輸出品で自国の食料すら輸入しなければならない国が出てきてしまいます。
最悪の場合、搾取としかいいようのない、日本人には信じられないような貧困が発生する場合があります。つまり必ずしもGDPが増えるとは限らないんですよ。これは国内政策では解決しない場合があります。南北問題は比較優位説では説明できないのでね。
ここらへんも想像していただければ。
co2masato
Re:さっそくうちゅーじんのかたにおこしいただいたよ (スコア:1)
>バナナ共和国
やっぱりそれって内政の失敗じゃないの?
コロニアルな経済において、自由な商取引が存在するのか怪しいし、
どっちかと言うと貿易の問題よりも、独占と資源配分の問題のような気がするんだけど。
搾取が存在するのは確かだろうけど、
それによって比較優位説が毀損されるわけでは全然ないって。
だって根本的に無関係なんだもん。
Re:さっそくうちゅーじんのかたにおこしいただいたよ (スコア:1)
>な気がするんだけど。
「自由貿易」がさらに悲劇を呼ぶから困るのですよ。
かといって鎖国するわけにもいかんしね。
>搾取が存在するのは確かだろうけど、
>それによって比較優位説が毀損されるわけでは全然ないって。
もうこれは現実を観て頂くよりしょうがない。
南米でも、アジアでも、韓国でも、沖縄でも、地方でも、東京でも(それこそ山形さんの本業絡みのレポートでも)判ります。
単なる思考実験か、現実を乗り越えるための社会科学か?
あなたが選択してください。遊びであれば止めてください。
co2masato
経済についてまっとうに語れる人間を待望していました (スコア:2, 参考になる)
経済に関するマスコミ報道や世論は、でたらめなものばかりです。専門家と称するエコノミストたちも、実は大多数がトンデモな主張をしています。しかしスラドを含めて多くの理系の人間は、それを鵜呑みにした見当違いの議論をすることしかできません。まるで、地球が平たいという前提で議論をしているようなものです。
いわゆる「世間知」がどれほど間違っているのかは、マスコミ、一般人の科学技術に対する理解度を考えれば、容易に想像ができそうなものですが、残念なことに理系の人間も、合理的な判断ができるのは、自分の専門の範囲のみなのかも知れません。
しかし経済学は(少なくとも基礎理論は)非常に合理的ですから、それを学ぶに当たっては、先入観とイメージで議論する文系の人間より、むしろ理系の人間に親和性が高いように思います。 山形氏 [post1.com]や 黒木氏 [tohoku.ac.jp]はその典型でしょう。
そして、経済学のごく基礎的な部分だけでも、理系の人間の中で常識になれば、世間はずっと住み良くなるでしょう。
なにしろ、経済の他にも、政治、教育など、社会にかかわる議論では、(スラドに限りませんが)誤った常識のみを根拠に自説を主張する人がほとんどです。しかし、経済学の知識が普及すれば、この種の議論にも、最低限の水準は得られるようになるはずなのです。なぜなら、すべての社会科学の基礎は、実は経済学なのですから。
私も含めて、理系の人間はどうしても経済に対してアレルギーが強いものですが、
ということが知られれば、社会について何を語るにしても、まず経済学を踏まえなければならないことは容易に了解されると思うのです。(オープンソース関連だけでなく、こちらの文章も読まれてほしい…)
今モデレート権があったら、このストーリーの economic animal さんのコメントに全部 +1 を付けていたでしょう。実は先週はモデレート権を持っていたのですが…。惜しい、実に惜しかった。
Re:経済についてまっとうに語れる人間を待望していま (スコア:1)
そういう意味では、ゲゼル [grsj.org]の考え方が気になってます。
Re:地域通貨って、そんなにいいの? (スコア:1)
そのとおり。
ただ、地域通貨を考えてる人たちは、所謂現代経済というグローバルな通貨システムだけがすべてじゃない、と考えてるわけなんだよね。そういう意味で、山形氏の意見は、ある意味正しいんだけど、間違ってる面もある。
第一に、山形氏が(数学で言う)極限しか想定していないこと。そりゃ極限を考えればグローバルな通貨になるに決まってます。でも、そうでない状態の通貨もあっていいのではないか、というのが多くの地域通貨の発想なのだから、議論がかみ合わない。第一、地域通貨に賛成している人で、グローバルマネーがまったく不要だ、という人はそれほど多くない。お互い補えばよい、というのが主流だと思います。
次に、等比級数的に生産力が上がってきた、というのも正しいけど、それが今後も続くのかどうか疑問。なぜなら、地球上の資源は有限だから。極限を想定するのであれば、生産性が等比級数的に上がっていく場合の極限も想定すべきなのに、それには言及していない。
#資源をまったく使わない価値もあるかもしれないけどね。
Re:経済についてまっとうに語れる人間を待望していま (スコア:1)
ただ、経済学というものに対する私の基本的なイメージは、数学を使っていかにもこの世の真理を探究しているように見えるのだが、なぜか学派によって言っていることが全然違う。しかも経済学者が自らの理論で危機を救ったとか大儲けしたとかといった話はあまり聞かない(一時大儲けしたけど結局大損した人はいましたね)。
要するに経済学の教科書的な議論はあまり実用にならないのではないか。
というようなものです。
誰もが正しいと認めざるをえないような理論ももちろんあるんでしょうけども。
そういう感じなので、なんらかの経済学説の結論だけを持ってきてそれを前提にして現実の問題について議論しているのを読んでも、正直素直に「なるほどそうか」とは思えません。可能な範囲で理論の中身まで説明してもらえればいいなあと思います。
Re:経済についてまっとうに語れる人間を待望していま (スコア:1)
いっぱいリンクが挙げられているのだから、とりあえずいろいろ読んでみたらどうでしょう?
Re:うんとねぇ・・・ (スコア:1)
業界だ、という理解で宜しい?
Re:そうです (スコア:1)
まったくもってそのとおりです。
「経済学を学んでも、何が最善かはわからない。
何をしてはいけないかわかるだけだ」
と言うような意味の発言をどこかで聞いた覚え場あります。
#どこだっけ・・・・・・
私の言い方が攻撃的なのは、単なる憂さ晴らしとか、気分の問題ですので、
他のまじめに経済学を学んでいる方に偏見を持たないであげてください。
Re:経済についてまっとうに語れる人間を待望していま (スコア:1)
お気をつけ下さい。以前あなたが常識だと思っていたことが間違っていたからといって、いまあなたが常識だと思っている事が絶対に正しいという保障は無いのですから。
買いかぶりすぎです。:オフトピック (スコア:1)
常に批判精神と論理的思考を忘れずに!
すべての人は、個人の経験と利害に基づいて発言しますから、
どうしても変な理屈が入り込む余地があります。
常に批判しながら読むくらいの心構えが必要かと思います。
自己紹介にも書いている通り、私は私の楽しみを最大化するために書き込みをしています。
あまり高い志はありませんし、むしろ2ゲッターとかに近い動機で書き込みしています。
#教科書どおりの理論でどこまで闘えるのか、試してみたいと言う動機もちょっとだけあります。
Re:最低だな。 (スコア:1)
AC氏は別人だし、
私が投稿した記事は全部本気だし、
co2氏より私のほうが正しい自信もあるけど、
何とでも思っていただいて結構。
教科書的経済学に徹底的に追従して考えてゆくと、
人間の行動すべては自分のためのです。
まぁかまいませんよ。-Re:最低だな。 (スコア:1)
そこだけは同感。
>co2氏より私のほうが正しい自信もあるけど、
それも結構(笑
>教科書的経済学に徹底的に追従して考えてゆくと、
ただ、現実から乖離するのはかなりイタイのでそれだけは気をつけてください。
co2masato
Re:まぁかまいませんよ。-Re:最低だな。 (スコア:1)
現実から乖離?
むしろ狙ってやっている面があります。
その物の価値に対して何の裏づけもない、「不換紙幣」
に支えられている現代経済は、一種の仮想現実です。
この仮想現実の中で、
「現実から乖離するのはイタイ」
とおっしゃるのは、シュールすぎます。
Re:まぁかまいませんよ。-Re:最低だな。 (スコア:1)
今や気の毒でなりません。
気の毒に思うのはかまわないですが、 (スコア:1)
不換紙幣を使って、それまでの経済を制約していた、
物理的制約(貴金属の産出量とか)を克服していなかったら、
現代社会がこれほどまで繁栄することはなかったでしょう。
現代社会では、実体のない不換紙幣を使うことで、
「現実よりもよりよい現実」を作り出しているんです。
ちょっと意地悪-Re:気の毒に思うのはかまわないです (スコア:1)
>「現実よりもよりよい現実」を作り出しているんです。
結構。前行のお話も正しいと思います。
そこまで判っておられるなら「金融政策」としての
「国債の日銀引受」なんて莫迦なことは書かれない方がいいと思うが。
貨幣としての価値を失い、紙屑とする政策ですからね。
co2masato
Re:ちょっと意地悪-Re:気の毒に思うのはかまわないで (スコア:1)
>貨幣としての価値を失い、紙屑とする政策ですからね。
極端すぎでしょう。貨幣の価値をコントロールするのは、
金融政策の当然の役目ですよ。
貨幣の価値が高すぎてデフレになってるんですから、
紙くずにならない程度に価値を低くすればいいだけでしょ。
Re:ちょっと意地悪-Re:気の毒に思うのはかまわないで (スコア:1)
昭和の恐慌に際して、井上準之助さんが殺されて、
元総理の高橋是清があえて大蔵大臣になって日銀引受の国債発行遣った訳さ。
当然、マネーサプライは増えて(何せ裏が刷ってない円札でたくらいでさ)
景気は持ち直した。ただ軍事費が増えすぎた辺りで予算と国家財政を黒字にしようとすると
2.26事件で殺されちゃったのね。
つまり理論上はできるけど歯止めが聞かない政策なのよ。
個人的にはインフレターゲット政策も理論的にはできる、
あるいはハイパーインフレからの安定化には成功してるけど
デフレや流動性トラップから回復した例はない。
ちょっと悩むよね。ま、関係ネェか?
co2masato
Re:うちゅーじんとせんそうでもはじめましょうか? (スコア:1)
Re:うちゅーじんとせんそうでもはじめましょうか? (スコア:1)
co2masato