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ビジネス

オフショア開発は雇用に影響しない? 189

ストーリー by wakatono
ドーナツ化現象というか空洞化を招くというか 部門より

Technobose 曰く、 "CNet Japanの記事によるとアメリカ労働省の調査によると、今年の第一四半期の間に非農業分野での失業者のうち海外アウトソーシングが原因で31日以上の失業を経験したのは約2%未満に過ぎないとのこと。
しかし統計の取り方などで影響が変わるため論議を呼びそうとのことです。
海外アウトソーシングを行い、国内の雇用が減ると、企業の経営は良くなるでしょうが、雇用が減った分、国内の経済力は弱くなるでしょうね。企業経営にとっての「善」と国民経済にとっての「善」が既に違ってきているように思いますが、どうすれば良くなると思いますか?"

雇用が減った分経済力が弱くなるとあるが、弱くなるのはそれだけではないように見える。少なくともモノつくりに関連するあらゆる分野が弱体化しかねない、というリスクも想定される。日本でも開発/製造拠点のオフショア化が進んでいるという現状はあるが、闇雲にオフショア化を進めたツケはきっと跳ね返ってくる。どんな形のツケがどういう形で跳ね返ってくるだろうか?

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 1.先進国においては、失業率は主に金融政策によって決定される
    2.先進国においては、経済に占める貿易の割合は1割程度
    3.国際分業は参加国すべてのGDPを増加させる
    4.変動為替相場のおかげで、全くとりえのない国も国際分業に参加できる。

    このあたりを押さえておけば、この調査が妥当な結果だとわかるはずだし、
    空洞化云々の警鐘に釣られることもなくなるはず。
    興味のある方は、国際経済学の(まともな)教科書をいっぱい読んでみることをお勧めします。

    それでも納得できない方は、雇用を取り戻すため、
    わたしといっしょにうちゅーじんとせんそうをはじめましょう。 [post1.com]

    • >興味のある方は、国際経済学の(まともな)教科書をいっぱい読んでみることをお勧めします。

      「国際経済学」的にちょっと酷い。間違いが多すぎるようです。

      >1.先進国においては、失業率は主に金融政策によって決定される
      日本の公定歩合いくらですか? 完全に日銀の統制ができない。
      未だに古典的な「流動性の罠」状態です。

      >2.先進国においては、経済に占める貿易の割合は1割程度

      統計自体は合っているが問題は実態のない為替取引(マネーゲーム)なんで。

      >3.国際分業は参加国すべてのGDPを増加させる

      帝国主義的搾取って言葉、国際経済学の教科書にないかい?
      さすがに大っぴらではないがアフリカ、南米、一部のアジアは
      悲惨そのものですよ。

      >4.変動為替相場のおかげで、全くとりえのない国も国際分業に参加できる。

      その代わり、東南アジアと韓国はあっという間に為替ショック、金融危機(笑

      ついでにクルーグマンは好きですが
      彼もアメリカ人ですね。まともに経済統計が取れない国もあること
      例えば(ロシアのヤミ経済とか)は理解できないんでしょう。
      いや、これもジョークかも知れんが。
      --
      co2masato
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2004年06月15日 11時42分 (#569878)
       あなたのような人が、スラドにもついに登場したのですね。心からうれしいです。

       経済に関するマスコミ報道や世論は、でたらめなものばかりです。専門家と称するエコノミストたちも、実は大多数がトンデモな主張をしています。しかしスラドを含めて多くの理系の人間は、それを鵜呑みにした見当違いの議論をすることしかできません。まるで、地球が平たいという前提で議論をしているようなものです。

       いわゆる「世間知」がどれほど間違っているのかは、マスコミ、一般人の科学技術に対する理解度を考えれば、容易に想像ができそうなものですが、残念なことに理系の人間も、合理的な判断ができるのは、自分の専門の範囲のみなのかも知れません。

       しかし経済学は(少なくとも基礎理論は)非常に合理的ですから、それを学ぶに当たっては、先入観とイメージで議論する文系の人間より、むしろ理系の人間に親和性が高いように思います。 山形氏 [post1.com]や 黒木氏 [tohoku.ac.jp]はその典型でしょう。

       そして、経済学のごく基礎的な部分だけでも、理系の人間の中で常識になれば、世間はずっと住み良くなるでしょう。
       なにしろ、経済の他にも、政治、教育など、社会にかかわる議論では、(スラドに限りませんが)誤った常識のみを根拠に自説を主張する人がほとんどです。しかし、経済学の知識が普及すれば、この種の議論にも、最低限の水準は得られるようになるはずなのです。なぜなら、すべての社会科学の基礎は、実は経済学なのですから。

       私も含めて、理系の人間はどうしても経済に対してアレルギーが強いものですが、

      経済というのはお金の話じゃない。希少な資源の適正な配分を考えるのが経済学だ。 [cruel.org]
      ということが知られれば、社会について何を語るにしても、まず経済学を踏まえなければならないことは容易に了解されると思うのです。  かく言う私も、つい最近まで「世間の経済常識がこれほど間違っている」ということを全く知らない人間の一人でした。ふとしたきっかけによって、上記の書籍やサイトを読み始めたばかりです。今はまだ自分で議論のできる力を持っておりませんが、 econimic animal さんの今後の活躍を心から願うものです。

       今モデレート権があったら、このストーリーの economic animal さんのコメントに全部 +1 を付けていたでしょう。実は先週はモデレート権を持っていたのですが…。惜しい、実に惜しかった。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2004年06月15日 1時00分 (#569684)
    たしか先週号のNewsweekに書いてあった記事ですが、オフショアはすでにピークを過ぎてるそうな。
    なんでも、海外に外注してもいい加減な製品しか出来てこない場合が多々あったり、(時給換算でのコストは米国内よりも破格に低コストだが)開発に異様に手間取ってそれほど安くならないケースがあったりで、最近は海外の国内のどちらに出すか、ケースバイケースで考える方向性が一般的らしいです。ので、「オフショア自体が無くなることは無いだろうが、今後、それほど急発展することも無いだろう」という感じだそうです。

    ってことで、俺の予測では、米国企業の商売で、金儲けのみならず低レベルな社員に経験積ませてスキルアップまでやってたインドあたりの企業は、今後は厳しくなるんじゃないかと思います。
    • by kabao (5903) on 2004年06月15日 10時02分 (#569823) ホームページ
       日本で、中国でのシステム開発のオフショアをやっている者です。

       きっちりとした外部設計書が国内で作れれば内部設計、開発、テストのフェーズを中国で行うのはわりと容易です。ちゃんと瑕疵対応も要求できるし、仕様変更にも柔軟に対応してもらいました。

       日本のお客様を相手にしている以上、要件定義や外部設計作業自体は国内で行う必要があると思います。画面設計やデータ構造設計など、根本的で固まるまでに多くの打ち合わせが必要な作業は、海を越えて行う方がコスト高になるからです。

       コストが安いので多くの技術者を投入して短期開発なんてことも出来るのですが、この場合、品質管理には細心の注意を払う必要があります。
       多くの場合、全てを設計書に書ききれないので、開発中にQ&Aが発生しますが、その対応をきちんとしないとモノが出来てから手戻りが発生します。
       また、仕様を理解する際のデフォルトが違うので、質問すら発生しないことがあります。少しでも不安を感じたら、すぐに日本側から質問してはっきりさせる必要があります。

       オフショア開発の失敗の原因は、多くの場合「丸投げ」に有ります。一時請けであるSIerが品質管理や進捗管理をきちんとしなかった場合、ものすごい勢いで、微妙に違う成果物が上がってきます。これを後で収拾つけるのはなかなか容易ではありません。

       国内での開発でありがちな「いい加減な設計書」ではそもそも開発できませんのでオフショア開発は出来ません。逆に言うと「ちゃんとした設計書」が成果物として残るので、品質は均質化できるし保守性も上がります。

       とにかく重要なのは上流工程のSIerやコンサルタントです。お客様の要求をきれいにまとめて、開発開始後に手戻りが発生しないような設計書を起こす能力が求められます。これさえ出来れば安価なソフトウェア工場は高品質な製品を納品してくれるでしょう。
      親コメント
      • by Ryo.F (3896) on 2004年06月15日 10時20分 (#569831) 日記
        > 日本で、中国でのシステム開発のオフショアをやっている者です。

        解りにくい。要するに、日本でシステム設計をして、支那で開発するというオフショア開発をやっているわけですね?
        #というQ&Aが大切、と(笑)。

        > 仕様を理解する際のデフォルトが違うので

        文化の差、ってやつですね。別のコメントにもあったけど、言葉は通じるんですよね。でも、相手がこっちの文化まで細かく理解しているとは限らない。設計書に書いて、あるいは、話して通じたと思っても実は両者の理解は微妙に違っている、ということがある(国内でもあるけど)。そのあたりが難しいんでしょうね。
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        • > 日本でシステム設計をして、支那で開発するというオフショア開発をやっている

           その通りです。日本人なのでブリッジSEというと誤解を招きそうですし、オフショア・コーディネーターというとブローカーみたいでイヤなのです。システム開発を理解していないピンハネ・ブローカーにオフショア開発のコーディネートは無理です。

          > 話して通じたと思っても実は両者の理解は微妙に違っている

           これに気づくのが大変なんですよ。心配だったら根掘り葉掘り質問するのですが、そもそも理解が違っている事に気づかなければどうしようもないですから。
          親コメント
          • by Ryo.F (3896) on 2004年06月15日 10時51分 (#569851) 日記
            > これに気づくのが大変なんですよ

            解る気がします。むしろ、日本語じゃなくて英語を使ったほうが誤解が少ないんじゃないかと思ったり..... ちがうか、やっぱり。
            親コメント
          • by shitara (392) on 2004年06月15日 11時06分 (#569863)
            海外で開発をしていくと、日本には開発経験者が減っていくのでしょうか。
            とすると、開発経験のない人が設計するという状況になってくるわけですが、そうなってしまうとマトモに設計できないでしょうね。

            まあ、海外で開発というやり方にはいろんな条件や環境などが前提となるので、海外で開発できる案件はごく少数でしょうけど。
            親コメント
    • 同じ条件で国内に発注してうまくいくかといわれると疑問です。

      うまくいかない原因がどこにあるかを分析しないといけないのですが、ダメな原因の1つは「あいまいな設計」とか「無茶なスケジュール」ってのもあると思いますよ。「オフショアでダメならば国内で」ってのは、単にデスマーチを輸出するかしないかだけの違いにしか見えないことがあるのですが、それは気のせいですかね?

      --
      wakatono
      親コメント
  • by j3259 (7093) on 2004年06月15日 1時15分 (#569691) ホームページ 日記
    科学技術分野の教育レベル(研究も含めて)の低下が起こるんではないでしょうか。経済からの要請が少なくなってくるんで。

    逆に、アウトソース先の国の教育レベルは向上するでしょう。 で、さらにビジネスの流出が進む。 日本は言語と文化の壁があるから多少安全ではある。

    本社と管理職だけを日本におくというのも、ビジネスのノウハウが時代遅れになるのが遅いだけで、時間の問題。いずれ全て空洞化することになる。教育レベルの高さが国際的な競争力の背景だったのに、それが低下して、さらに労働人口が低下することで今後の見通しも暗く、海外資本も若い伸びている国に移る。

    対策としては、移民を受け入れるか、ガンガン子供作る。で、科学技術と教育に金をかける。アメリカが色んな分野でトップに立ってるのは頭のいい移民に寛容な体制があるからだと思います。プログラマーとかインドとか中国系が多い。で、そういう人が技術革新を牽引して税金を納めてくれる。

    • by Ryo.F (3896) on 2004年06月15日 1時37分 (#569700) 日記
      > プログラマーとかインドとか中国系が多い。で、そういう人が技術革新を牽引して税金を納めてくれる。

      その分深刻な人種差別問題に悩んだりするわけで、一長一短でしょう。まあ、米国の場合は元々多民族国家で人種差別問題があるのが当たり前みたいなところがあるからいい(?)ようなものの、幸い(?)日本にはそれほど深刻な人種差別問題は(まったく無いわけではないが)無いわけで、それをわざわざこれから率先して作るのか、と言う問題があります。
      親コメント
      • 労働人口を今後増やす必要があるなら、移民の受け入れは、いわゆる少子化対策よりも低コストで成果を出しやすい政策だと思います。人種間摩擦をコストに加算したとしても。

        しかしCNETの記事をある程度信頼するなら、「足りないものは外から補えばよい。それ自体が大きな問題を引き起こすことはない」ということになりそうで、それなら確かに、空洞化だなんだと大騒ぎするべきではない、のかもしれませんね。実際、オフショア開発は単なる労働力の輸入に過ぎないともいえます。とすれば特に日本の場合、依然として国際収支が黒字である以上、外国との比較生産力を心配するほどの段階ではないような気もします。戦後もっとも自由貿易の恩恵を受けた日本としては、それよりも自由貿易をさらに推進することの方が重要だと思います。

        親コメント
        • > 実際、オフショア開発は単なる労働力の輸入に過ぎないともいえます。
          その結果どうなるのかという話ではないでしょうか。僕が指摘したのは、教育や研究機関のレベル低下。

          > とすれば特に日本の場合、依然として国際収支が黒字である以上、外国との比較生産力を心配するほどの段階ではないような気もします。
          現在黒字でも、十年後、二十年後の経済を考える必要があるんじゃないですか?今教育に力を入れて、その成果が出てくるのは十年後ですから。十年後に、五人に一人がリタイヤして、技術職もアウトソースということになると、結局ブランド名のような過去の遺産を食い潰していくことになり、そう長続きはしないでしょう。

          自由貿易っていうのは土俵であって、その上で米国、西欧、アジアとどう戦うかって話では?技術立国神話が崩れることを前提に自給率でも上げたほうがいいのかな。

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          • >米国、西欧、アジアとどう戦うか
            国際自由貿易では、その参加国すべてのGDPが増大します。
            ですから、どこかの国と国がけんかして、というような話ではありません。

            競争しているのはあくまで企業同士であって、
            国ではありません。

            親コメント
        • >国際収支が黒
          と言う事実は、国内で、貯蓄が投資を上回っていると言う事実を示しているに過ぎません。

          貯蓄-投資=輸出-輸入
          という会計恒等式で、右辺がプラスになっているだけの事ですので、
          国の生産力とかとは何の関係もありません。

          あと、少子化対策よりも労働人口輸入よりも、
          製品の形で労働力を輸入したほうが手っ取り早いです。

          親コメント
          • by Ryo.F (3896) on 2004年06月15日 10時23分 (#569834) 日記
            輸入する金がなくなる、って心配はないんでしょうか?
            親コメント
        • by Ryo.F (3896) on 2004年06月15日 8時22分 (#569786) 日記
          なぜ人種差別対策のコストがそれほど低いと考えることができるのか不明です。比較的問題が少なかった日本でも、例えば在日韓国人・朝鮮人問題や、アイヌ人問題はあるわけで、このコストすら安いとは言えないと思います。
          また、差別問題は、コストをかければ解決すると言ったような単純な問題ではありません。実際今ある差別問題は、長い間かなりのコストをかけても解決していません。
          親コメント
    • この寓話でも読んでください. The Nation That Lost Its Jobs, But Got Them Back [mises.org]
      親コメント
  • by Futaro (2025) on 2004年06月15日 18時58分 (#570199) ホームページ 日記
    経営側としてみれば、品質を維持できて「コストダウン」ができればよいわけだから、オフショアをなにに使うかと言えば、「そんなに高いんだったら中国に持っていくもんねー!」という「脅し」に使って、より品質のよいものをより安く手に入れることができる。つまり、そういうものに使われていることも多いのではないかな?

    もっとも、現実にシリコンバレーは全米でいちばん失業率の高い土地になっちゃって、それが一向によくならない。インド人や中国人が本国に逃げ返った後でもそうなんだから、救いようがない、という感じだね。
  • 失敗例 (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年06月15日 0時45分 (#569671)
    >どんな形のツケがどういう形で跳ね返ってくるだろうか?

    http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NC/NEWS/20031024/135886/
  • by tamaco (19059) on 2004年06月15日 1時19分 (#569692)
    オフショアの用語としての意味はよくわかりませんが、
    技術の外注依存や、生産の海外依存だとして・・

    21世紀 日本の課題 シリーズ 景気回復は本物か
    第2回 新メードインジャパン ~デジタル家電・世界との戦い~
    [nhk.or.jp]

    この番組観た方も多いと思います。
    これがタレコミ文の反証だと感じました。

    番組では要素技術は国内で生産し付加価値を上げ、
    技術が海外に流出しないよう極力国内工場で完結させる、
    というものでした。
  • by Anonymous Coward on 2004年06月15日 2時56分 (#569726)
    オフショアで利益を確保するためには、発注先の技術水準をかなりの精度で見切る事が求められます。
    しかしながら往々にしてオフショアの安さに目が眩んでしまう企業というのは自社開発のコストを「不当に高価」であると見なしているため、パートナー企業に対する要求水準を甘くしてしまうという傾向が見られます。
    利益が出ない原因は現場のコストじゃなくてマネージメント出来ないマネージャに代表される肩書きに見合わない給与を得ている層だったりするんですが、最初に槍玉に挙がるのはいつも下っ端なんですよね。
  • by masayang (13412) on 2004年06月15日 10時39分 (#569842) ホームページ 日記
    この春に聞いてきたSD Expo [sdexpo.com]での話。 うろ覚えだけどコンサルタントとか経済学者さんとかが下記のようなことを言ってました。


    • 海外労働力への依存度は産業の種類を問わず15%程度が上限。
    • ソフトウェアに関しては、ネットワークの整備が進んだ90年代半ばより急激にオフショア移転が進んだ。それまではオフショアはあまり活用されていなかった。
    • その反動もあってか、シリコンバレーにおけるオフショア依存率はすでに15%ラインを超えている。ちょっと行きすぎでは。全米レベルではまだまだ15%には達してないのでシリコンバレー以外の地域でのオフショア活用は進むかもね。
    • シリコンバレーの4大企業(Oracle, SAP, People, Siebel)は、保守作業をインドのオフショアに委託している。新製品開発は自社で。
    • ISV(日本でいうSI企業)も、保守作業をオフショアにするのがいいんでないの? 新規開発で大事なのはお客さんとの密なコミュニケーション。 オフショアではそれは難しい。
    • オンショアかオフショアかという二元論ではなく、新規開発か保守か、自社労働力か外部労働力か、急ぎかゆっくりか、などなどの要素を考えれば、自ずとオフショア活用先は限定されるはず。

    こんな感じだったと思います。
    --
    ---- 末は社長か懲戒免職 なかむらまさよし
    • Re:この春聞いてきた話 (スコア:3, おもしろおかしい)

      by vn (10720) on 2004年06月16日 8時22分 (#570511) 日記
      シリコンバレーの4大企業(Oracle, SAP, People, Siebel)は、保守作業をインドのオフショアに委託している。新製品開発は自社で。
      話は飛ぶが、以前あった裁判で、「おからは食品か、それとも産業
      廃棄物か」というのが争点になったことがあった。産廃だとすると
      廃棄物処理の法規制に引っ掛かるとか、そういった内容だった筈。
      で、何が言いたいのかというと、保守フェーズに入った巨大ソフト
      ウェアのソースコードって、とても食べきれないくらいのおからの
      山と同じで、見ようによっては資産でもあり産廃でもある、という
      ケースは割と普通なんじゃないかと思う。

      で、10トンのおからに匹敵するソースコードを低コストで引き取っ
      てくれるのがインドのソフト会社なのかな、と想像する。

      でもね、そもそも10トンのおからを生成しないような開発プロセス
      を工夫しないと駄目なんだけどね。
      親コメント
    • そうかな?

      >・海外労働力への依存度は産業の種類を問わず15%程度が上限。
      はて、日本の例えば部品メーカーなんかは海外に半分以上工場移転してるけど?

      >・ソフトウェアに関しては、ネットワークの整備が進んだ90年代半ばより急激にオフショア移転が進んだ。それまではオフショアはあまり活用されていなかった。
      これはそうかも。ここ十年くらいだよな。日本人は英語のSPEC書くのが苦手だから流行ってないが。つまり使い切れない。

      >・その反動もあってか、シリコンバレーにおけるオフショア依存率はすでに15%ラインを超えている。
      そうかも。HBRに「ファブレス(自社工場を持たない)」メーカーって論文が出て
      かなり抵抗感があったけど今、OEMが当たり前だよな。

      >シリコンバレーの4大企業(Oracle, SAP, People, Siebel)は、保守作業をインド
      英語ならね。日本でも沖縄や北海道から大連にコールセンターが移ってるけど

      >ISV(日本でいうSI企業)も、保守作業をオフショアにするのがいいんでないの?
      SIとしては今は一次の初歩的なレベル以上はまだ無理かも、
      客が切れると俺か営業の携帯に怒鳴り込まれるからさぁ(笑

      >オンショアかオフショアかという二元論ではなく、新規開発か保守か、自社労働力か外部労働力か、急ぎかゆっくりか、などなどの要素を考えれば、自ずとオフショア活用先は限定されるはず。
      去年、フリーターをアルバイトで使ったが...日本もこれまでかと思ったもんなぁ、コア以外は外注のほうがレベル高そう...
      俺も永くないかも(爆
      --
      co2masato
      親コメント
  • パキスタン&中国 (スコア:2, 参考になる)

    by gm300 (14617) on 2004年06月15日 12時38分 (#569930) ホームページ 日記
    1. パキスタンの会社使っていました。問題が軽いうちはよかったのですが、大きな問題が起こった時に、上司にパキスタンまで行く用意しろと言われてかなり不安になりました。

    2. パキスタンのころの上司はいつのまにかいなくなり、アメリカ本社直轄地になりました。ところが上司は中国で新しい会社を興すといって辞めてしまいました。おかげで、私の会社で身分は非常に不安定です。

     インドの会社を使っていた友人とか、イスラエルに行った人の話とか顧客のオフショア?のデンマークの会社に缶詰になった話とか、ネタはつきないです。
  • by rohi (5663) on 2004年06月15日 4時35分 (#569743)
    重要な技術は盗ませずに仕事を発注し、ドライブする能力がないと、なにもかもが持っていかれるかも。

    例えば、腕利きの町工場に戦闘機の部品を作らせるとしても、それが完成品のどの部分でどのように機能するのか、そういった技術が流出しないようにコントロールしなきゃいけないんだろうなぁと。
    それと同様に、ソフト開発もうまいこと技術を切り分けて、なにをするものかはわからせないようにしつつも、高品質の部品として完成させるようにしないといけないかなぁと。
    そういうのって難しいけど、やっていかなきゃならんのかなぁ。

    # 盗まれて困るような「技術」がないなら、さっさとあきらめて流されるしか。
typodupeerror

私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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