「ハッキング」は犯罪?それとも別のこと? 133
ストーリー by headless
善悪 部門より
善悪 部門より
The Registerの企画「Register Debate」で、サイバー犯罪を「ハッキング」と呼ぶことの是非について議論が行われている(The Registerの記事[1]、 [2])。
論戦の口火を切ったのはAlyssa Miller氏。元々テクノロジー用語としての「hack」「hacker」は犯罪や悪意を示すものではなく、独創的な方法で問題を解決する(人)といった意味で使われていたが、1990年代のハッカー映画「Sneakers (邦題: スニーカーズ)」「Hackers (邦題: サイバーネット)」「The Net (邦題: ザ・インターネット)」といった映画では善悪ハッカーの対決が描かれているなど、比較的早い時期から善悪両方の意味が割り当てられていたと指摘する。
しかし、犯罪者の間で流通しているマルウェアキットのようなツールを利用する技術的専門性のないサイバー犯罪者をハッカーと呼ぶのは、銃を使った銀行強盗を一律に銃の愛好家と呼ぶのも同然だという。このような表現は不正確なだけでなく、サイバー犯罪から人々を守るための情報を提供する倫理的ハッカーをサイバー犯罪者と同一視することにもつながるとのこと。
これに反論するIain Thomson氏はMiller氏のような意見に共感しつつ、一般の人にとってハッキングはサイバー犯罪と同義語だと悲観的だ。残念ながら倫理的でエレガントなハックは多くの人に知られることはなく、犯罪者の書いたコードはエレガントでなくても多くの人に被害を与え、注目を浴びる。
ただし、悪いイメージがついているにもかかわらず、サイバーセキュリティやハードウェア改造に関するイベントを良い意味で「ハッカーイベント」と呼ぶことも多い。このような用法を広めていけば本来の意味を取り戻せるかもしれないが、一朝一夕に実現することではない。生きた言語は進化するものであり、「tablet」「cloud」「tag」などと同様に「hack」「hacker」「hacking」も複数の意味で使い続けられる可能性があるとのことだ。
記事に連動して行われている投票は、「ハッキングは犯罪ではなく、メディアはハッカーという言葉を批判的な意味で使うのをやめるべきだ」という主張に賛成(for)か反対(against)か選ぶものだ。投票は月曜夜(英国時間3月8日夜)に締め切られ、火曜日に結果が発表される。スラドの皆さんのご意見はいかがだろうか。
論戦の口火を切ったのはAlyssa Miller氏。元々テクノロジー用語としての「hack」「hacker」は犯罪や悪意を示すものではなく、独創的な方法で問題を解決する(人)といった意味で使われていたが、1990年代のハッカー映画「Sneakers (邦題: スニーカーズ)」「Hackers (邦題: サイバーネット)」「The Net (邦題: ザ・インターネット)」といった映画では善悪ハッカーの対決が描かれているなど、比較的早い時期から善悪両方の意味が割り当てられていたと指摘する。
しかし、犯罪者の間で流通しているマルウェアキットのようなツールを利用する技術的専門性のないサイバー犯罪者をハッカーと呼ぶのは、銃を使った銀行強盗を一律に銃の愛好家と呼ぶのも同然だという。このような表現は不正確なだけでなく、サイバー犯罪から人々を守るための情報を提供する倫理的ハッカーをサイバー犯罪者と同一視することにもつながるとのこと。
これに反論するIain Thomson氏はMiller氏のような意見に共感しつつ、一般の人にとってハッキングはサイバー犯罪と同義語だと悲観的だ。残念ながら倫理的でエレガントなハックは多くの人に知られることはなく、犯罪者の書いたコードはエレガントでなくても多くの人に被害を与え、注目を浴びる。
ただし、悪いイメージがついているにもかかわらず、サイバーセキュリティやハードウェア改造に関するイベントを良い意味で「ハッカーイベント」と呼ぶことも多い。このような用法を広めていけば本来の意味を取り戻せるかもしれないが、一朝一夕に実現することではない。生きた言語は進化するものであり、「tablet」「cloud」「tag」などと同様に「hack」「hacker」「hacking」も複数の意味で使い続けられる可能性があるとのことだ。
記事に連動して行われている投票は、「ハッキングは犯罪ではなく、メディアはハッカーという言葉を批判的な意味で使うのをやめるべきだ」という主張に賛成(for)か反対(against)か選ぶものだ。投票は月曜夜(英国時間3月8日夜)に締め切られ、火曜日に結果が発表される。スラドの皆さんのご意見はいかがだろうか。
本筋と関係ない所で「言われてみりゃあ」となった (スコア:2)
たしかに、技術のエレガントさと、その技術を悪用した時の被害のデカさ・深刻さは、案外、関係ないかも。
Re:本筋と関係ない所で「言われてみりゃあ」となった (スコア:1)
本筋と関係ないついでで言えば、エレガントなhackって、おかしかないか
「洗練されたやっつけ仕事」てことじゃん?
Re:本筋と関係ない所で「言われてみりゃあ」となった (スコア:1)
// 多元一次方程式を逆行列いっぱつで解くのはエレファントなのかエレガントなのか
映画化って重要だよね (スコア:2)
ヤクザ映画を観た後に気が大きくなる人もいるし。
時代劇には必ず殺陣があるから、その時代を知らない俺は、殺人が日常なのかと疑ってしまう。
今まで知らなかった単語がモチーフになっている映画を観たら、あっという間にそういうものだと頭に刷り込まれる。
じゃあ、ハッカー本来の姿を描いたドキュメンタリー映画を作れば良いのでは?
と思ったが、そんなことをしたら、とてもつまらない B 級映画ができてしまうことに気が付いた。
事件性の無い映画なんて、たぶん観ない。
どこかに、本当の意味でのハッカーの日常を (一般の人にもウケるように) 面白おかしく映画化してくれる奇人がいないかな。
技術の未熟さと善悪を一緒くたに議論すな (スコア:1)
前半は「スクリプトキディとハッカーを一緒にしてくれるな」という主張だったのに、後半はハッカーという言葉の持つ善悪の印象についての投票になっていて話がすり替わってる
ライフハックのハックは本来の意味合いに近い? (スコア:1)
このようにそこそこ広く使われる単語にもハックという言葉にそこまでネガティブなイメージがないものがあるので意外とハックという単語を犯罪と同一視している人は多くなかったりするのではなかろうか
本来の意味でのハッカーは現存するのか? (スコア:1)
ハッカーという言葉の定義を語るには Jargon File やそれを元にした The Hacker's Dictionary は避けて通れない
http://www.catb.org/jargon/html/introduction.html [catb.org]
と書いたところで、昔スラドでnumaという人が書いていた日記を思い出した
numaの日記: Hacker's Dictionary
https://srad.jp/~numa/journal/577099/ [srad.jp]
こういう'本物'のアレゲな人が居なくなってしまったのが今のスラドなのだなぁと感傷に浸るなどした
鍵師と錠前破り (スコア:1)
ハッカーは本来前者に相当する概念と解釈している。
中にはその技を用いて後者に落ちぶれる輩もいるだろうが、まっとうな生業としている側からすれば「一緒くたにするな」は当然の思いだろう。
Re: (スコア:0)
中にはその技を用いて後者に落ちぶれる輩もいるだろうが
技術を持ったうえで悪さするのではなく、技術ある者が作ったツールを拾い集めて悪さしている輩も一緒くたになっていますよね。
定義 (スコア:1)
JISX 0001:1994 には「ハッカー」についてふたつの定義が書かれている
・ 高度な技術をもった計算機のマニア。
・ 高度の技術をもった計算機のマニアであって、知識と手段を活用して、保護された資源に権限をもたずにアクセスする人。
後者はいわゆるクラッカーでもあるとは言えると思う。
規格は法律ではないのであくまで規格を採用することに同意した当事者の間で有効なだけではあるが、 0001 という番号が振られている規格はそれなりの共通認識が成立していると思っていいんじゃないかな。
意味のある投票だ (スコア:0)
エントロピーを減少させようという試みは興味深い。
ストーリーにある通り、言葉は時代に合わせて変化するものなので、より大規模なキャンペーンがない限り、あまり変わらないだろう。
レトロニム (スコア:0)
善のハッカー、闇のハッカーと使い分けてはどうだろうか
# 白のハッカー、黒のハッカーは使っちゃだめなんですよね
Re: (スコア:0)
君は闇プログラマーを知っているか? https://togetter.com/li/48811 [togetter.com]
これかな?
Re:レトロニム (スコア:1)
病プログラマーなら身近にいた気がする
Re:レトロニム (スコア:1)
あいつら技術者は悪だと思ってやがる
一方が他方の部分集合ではない (スコア:0)
ハッキングでないサイバー犯罪もあればサイバー犯罪でないハッキングもある
ホームページ (スコア:0)
ブラウザの初期設定で表示される、あるいはブラウザのホームボタンを押した際に表示されるものと教えられました。
でも現実はWebサイトかWebページを指してますよね。
Re: (スコア:0)
ホームページビルダーというソフトが有って、教える側も厄介な存在なんですよ。
Re: (スコア:0)
ホームページビルダーというソフトが有って、教える側も厄介な存在なんですよ。
あれまだ生きてたんだな。
しかもIBMからJUSTSYSTEMに移管されてたのか。
Re: (スコア:0)
基本的には起点となるページがホームページなのだから、Webブラウザにとってのホームページもあれば、Webサイトにとってのホームページもある。Webサイトはともかく、Webページの場合は間違いとは言い切れない。
Re: (スコア:0)
ホームページってホームディレクトリみたいなもので、そのユーザの起点になる場所では?
他人様のトップページはホームじゃないと思いますよ
Re:ホームページ (スコア:2)
サイト作者がうちのホームはこちらとかホームに戻るとかトップページを言うのは普通にありそう
それをうけて第三者もそのサイトのホームはここなんだなと、トップページのことを言ってもそんなに違和感ないけども。
クラッカーおじさん (スコア:0)
悪いハッカーはクラッカーと呼ぶんだ、みたいな蘊蓄が幅を利かせていたのも15年前、いやRFC1983 [ietf.org]の成立を考えると25年前か?
「クラッカー」という言葉自体がもう廃れてしまったのだから「ハッカー」という言葉でカバーするしかないよね
Re: (スコア:0)
こめんなさいね。未だに学生さんにはそのように教えているクラッカーおじさんです。
# 良い意味のハッキングの例として、ハッピーハッキングキーボードという高級キーボードの名前にもなってるんだよ、という例を挙げているのでAC
Re:クラッカーおじさん (スコア:1)
クライムハッカーの略でクラッカーという一瞬それっぽい嘘説を聞いたことがある
まあハッカーのうちで悪い奴がクラッカー、を覚える覚え方としては悪くない
Re:クラッカーおじさん (スコア:1)
斧片手でとりあえずの道具を作る人というか、
今風に言えばDIYのスゲー奴って感じのニュアンスから来てるっぽいし。
「ハッカー」を犯罪に限定することを誤用と主張する人は他の言葉は正しく使っているのかな (スコア:0)
「ハッカー」を犯罪に限定することを誤用と主張する人に質問ですが、下記のような間違った言葉遣いをしていませんか?
・「世界観」を誤用して「舞台設定」の意味を使っている。
・「琴線に触れる」を「怒りを買う」の意味を使っている。
・「とんでもございません」という言葉を使っている。
正しくは、「とんでもないことでございます」。
・「独壇場(どくだんじょう)」という言葉を使っている。
正しくは「独擅場(どくせんじょう)」。
その他、「敷居が高い」「二の舞を踏む」「なし崩し(済し崩し)」「及第点」「失笑」「姑息」「御の字」「すべからく」
「やぶさかではない(吝か)」「破天荒」「したたか(強か)」「佳境」「杞憂」「二つ返事」「割愛」など、正しく使用していますか?
「ハッカー」や「ホームページ」といった言葉の誤用にピリピリして指摘してくる人が同僚にいますが、
その同僚は「○○という小説の『世界観』が~」とか「○○の独壇場」といった誤用を繰り返していて指摘すると逆切れする始末。
人に誤用を指摘するなら、その前によく誤用される言葉の数百は調べて正しく理解しておかないと逆に恥をかきますよ。
Re: (スコア:0)
スラド「お願いです。この話は持って行かないで・・・」
国語警察「うるせえ!へへへ、結構ため込んでやがったぜ」
みたいなことが毎日繰り返されるスラド
Re: (スコア:0)
「独壇場」と書かれているのに「どくせんじょう」と読んでいませんか?
Re: (スコア:0)
てにをはも正しく使えないんじゃ何をか言わんやですが
Re: (スコア:0)
他人への指摘は、自身の誤用をすべて正してからってことでもないでしょう。
指摘したら「お前こそ〇〇を誤用」なんて、違う話で言い返されるかもしれませんが、そこで誤用を直していけば良いのでは。
Re: (スコア:0)
>人に誤用を指摘するなら、その前によく誤用される言葉の数百は調べて正しく理解しておかないと逆に恥をかきますよ。
そうですね>「二の舞を踏む」
Re:「ハッカー」を犯罪に限定することを誤用と主張する人は他の言葉は正しく使っているのかな (スコア:1)
多数が誤用するようになったら、元の意味を使いたいときはどうすればいいの?
科学者 (スコア:0)
科学って世界の理をハックする人たちだと思うのだが
科学って悪の象徴になったんでしたっけ?
ってアホな話は置いといて
議論をするための議論や
悪が必要だから悪を仕立てる言動も
ネタとして取り上げること事態を
批判したほうが良いのではないかと
ってことでストリー自体に
フレームのもとつけられるようにしたら良いのではないでしょうか
Re:科学者 (スコア:1)
SARS2ワクチン打って、重症者数が減ることにより、余裕が出て検査数が増えることになり、感染者数が激増した際のマスコミとか政府の狼狽ぶりとかも楽しみたいし。
ワイドショー見て大爆笑したいやん。
そうしないと、現在ミャンマーで行われている中国内戦とか、この世の中悲惨すぎる現実が多くてやっていけん。
Re: (スコア:0)
https://srad.jp/recent [srad.jp]
↑でマイナスモデレート出来るし、一応タグ付けも可能。
クラッカーって響きがピンとこない (スコア:0)
お菓子みたいで、あまり悪者感がしない。
語呂って大事だと思う。
しょーもない質問するんじゃないよ (スコア:0)
それはクラッキングだろ!って青筋立てていうか、力なく笑って何もいわないかのどっちかだろ。
何年前の話だよ。
犯罪のハックはつまらないのが多い (スコア:0)
そこらに転がってる(本物?のハッカーが作った)ツールを使って犯罪犯す。やってること的には小中学生レベルなのにハッカー扱いして報道。
ハッカーと言ったら独自解析して編み出した方法を使わないとって思う。
ハッカー=犯罪として扱うな!じゃなくて
低レベルなのをハッカーとして呼ぶなと訴えたい。
Re: (スコア:0)
低レベルなのをハッカーとして呼ぶなと訴えたい。
それは仕方のないことかと
だって一人前のハッカーは足跡残したりしませんので
所業を取り上げることすらできませんですはい
Re:犯罪のハックはつまらないのが多い (スコア:1)
Nice Fucking!! (スコア:0)
まさにFatty Boom Boomだな
懐かしい話題だ (スコア:0)
イマドキはこのリンクを知らない世代なのか...
https://cruel.org/freeware/hack.html [cruel.org]
ハッキングはファウルだよ (スコア:0)
いまはイリーガルユースオブハンズという
「デジタル庁」みたいに (スコア:0)
言葉は生き物なので、もう諦めるしかないのでは
ホワイトハッカーという言葉 (スコア:0)
いろんなニュースを読んでいるだけの印象では、ハッカーじゃなくてクラッカーだよというのを諦めたのか、(当初のハッカーという意味に対して)ホワイトハッカーという言葉を使うようにしたんじゃないかなと。もしかすると別の意味になるのかもしれんが。
まあなんだ (スコア:0)
どうでもいい言葉遊びはやめてHappy Hakingしやうせ!
Re:ハック、ハッカーを日本語では何と言うべき? (スコア:1)
Re: ある集団を指す呼び名を大切に思うなら守らないと (スコア:1)
集団を言論によって先鋭化してしまいたい人も集団の中に居るのは、当然のことではありませんか。
集団を守りたい人が居れば、同時に変えたい人も居るのです。
我々がすべきことは、集団がカリカチュア化されないように監視することではなく、他の集団をカリカチュア化しないことです。黒人や左翼や中国人韓国人を暴力的な集団と捉えるのをやめることです。
ところで、近年、批判を集めることにならないかよく吟味してから主張せよという主張をよく目にします。個人の技術として弁えておくだけならともかく、批判を受けるような考え方は全て誤りで、主張すべきではないと思っているなんて、あまりに幼稚すぎやしませんか。
Re: ある集団を指す呼び名を大切に思うなら守らないと (スコア:1)
党名がコロコロ変わる政党とかならありますけどね。
「ハッカー」「ハッキング」という単語に誇りを感じているから変えたくないのではないでしょうか。
それに、単に名称を変えても、何の解決に繋がらないのは自明だと思います。
やはり根本的な価値観を共有できるメンバーを選抜して組織化し、地道に広報活動を行う以外にないと思います。既存メディアよりも声が大きくなるか、既存メディアを取り込めれば勝ちです。今回の投票も、メディアに対して主張を展開する足掛かりにはなるかもしれません。何もせずただ名前を変えるよりはマシです。他に良い方法があるなら興味があるので私にも教えてください。
私はそれは理解した上で、まさに釈迦に説法、批判的な口ぶりなら尚更論外と言いたかったのです。言葉不足でした。