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14435 story
サン・マイクロシステムズ

イノベーションを続けている企業はどこ? 145

ストーリー by kazekiri
続けるのは難しい 部門より

hiro_mountainview 曰く、

「イノベーションを続けているのはAppleとSunだけ」というタイトルのサン・マイクロシステムズ日本法人の会長であるダン・ミラー氏のインタビューがある。内容的には業績回復とその要因としてR&Dへの投資を続け、イノベーション(革新)を促進したことを挙げ、自賛しているという記事。具体的なイノベーションとしてChip Multithreading Technologyを挙げていたりするのだが、彼が比較対象に挙げているHP、IBM、Dellについては株価と時価総額は一桁上だし、そもそもSunはここ数年ずっと赤字続きであり、あまり説得力はない。AMDのx86サーバーでLinuxを担がなければいけないことが、Sunの立場を示していると思う。

Appleがイノベーションを続けているというのは特に異論はないが、果たしてイノベーションを続けている企業というのはどこかあるのだろうか? CNetの4年前の記事には「技術進歩のレベルが顧客の実際のニーズと活用能力をはるかに超えると、行き過ぎが裏目に出る。新興企業に、より安く単純で、高機能を必要としない顧客から見れば十分な性能を持つ商品を提供する機会を与えてしまう」とあり、これを破壊的イノベーションと呼ぶらしいが、破壊的イノベーションも含めてくと、イノベーションを続けることは非常に難しいと思うが、それでもイノベーションを続ける企業はあるのだろうか?

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • Apple? (スコア:3, 興味深い)

    Appleはマーケティングが上手いだけだと思うけど。
    --
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    • Re:Sun? (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年01月19日 20時42分 (#1094811)
      Sunは吠えるのが上手いだけだと思うけど。
      親コメント
    • by yusasa (1159) on 2007年01月19日 20時52分 (#1094815)
      Microsoft に倣っただけでしょう?
      そんなに責められることでもなさそうな。

      # どうも「イノベーション」とやらは狭義のテクノロジーだけのものでもなさそうだし。
      --
      "Patriotism is the last refuge of a scoundrel." - Samuel Johnson
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    • Re:Apple? (スコア:1, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2007年01月20日 0時28分 (#1094948)
      始まりを知ってる会社だから当然でしょう。MSは始まりを知らない会社ですけどね。
      Appleが成功した理由はお手軽なパソコンを作った会社だから
      当時は大型はあったがパソコンはなかった。
      途中の段階でソフトの供給量からMSが凌駕したわけだが

      機能は劣っていても利便性で増す場合は市場が逆転するのはよくある事です。
      キヤノンのコピー機の問題もゼロクスが市場を席巻していた所に小型機器で狙いで市場を取ったのと同じ。

      全てに於いて手軽であったり使いやすさでサクット抜かれているんですよ。
      これが破壊的イノベ−ションの仕組み
      下手にやじる気持ちがわかるがその部分がキーなんだよ。

      自己分析ですがMSは使いやすい製品を作れませんから
      使えるソフトが増えると沈む可能性がります。
      複雑なソフトよりわかりやすく即使えるようなソフトや製品を作る事ですね。
      iPodの売れた理由もこれにあてはまりませんか?
      親コメント
      • Re:Apple? (スコア:4, 興味深い)

        by Stealth (5277) on 2007年01月20日 4時24分 (#1095050)

        最後の部分だけの反応になってしまいますが。MS は使いやすい製品を作れないと一言で言ってしまうのは、やや違うように感じられます。

        複雑なものを複雑なまま使いやすくする事に関して長けているのが Microsoft で、複雑なものを簡単にして使いやすくする事に長けているのが Apple という感じではないでしょうか。

        言い換えると、いいものをそこらで拾ってきて (当初は消化不良のまま) 出すという感じになるのですが。消化されると非常に使いやすい製品を出してくる、という感じがあります。

        例えば、Microsoft の開発製品群 (というか Visual Studio 2005) 以上に使いやすい開発製品は他に見当たりません。次点に近い Eclipse も使いやすさの面ではまだまだ追いついていません。開発者が気持ちよく開発を行えるという点においては、対 Visual Studio 6 時代は圧倒的に使いやすかった Delphi/C++ Builder などがどんどん落ち込んでいったのも、(Borland のふらつきまくる方針もありましたが) Visual Studio の使いやすさが追いついていってしまったためでもあります。VS 2002/2003 辺りで Delphi/C++ Builder を利用する優位点が既存ライブラリの利用面以外、ほぼ無くなってしまったため、長く使い続けていたユーザも MS 製品との併用→ MS 製品へシフトという流れになりました。

        それと、Microsoft の既存アプリを使い慣れているユーザは、その「複雑なままのインタフェース」を好む傾向があります。Office 2007 でリボンがどれだけ不評で迎えられたかでもわかるかと思います。(表示されないだけで、メニューのアクセラレータキーまで覚えちゃってるヘビーユーザは、それを押すことで実はそのまま使えるのですが)

        使ってみると、結構使いやすいのですけどね。いつでも Ctrl-F1 で隠せますし、Word なんかだと文書を書いている時は 2003 以前より画面を広く利用できます。(ノートだと非常に助かります)

        利便性の改善に関して Microsoft はかなり研究していますから、「あそこは作れない」と思い込んでいると、将来的に侮ることになるかもしれません。

        あと、iPod は (iTunes が) Windows にも対応したから爆発的に売れた点も否めないかと。Mac only だったら半分も売れてないでしょう。

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        • Re:Apple? (スコア:2, 興味深い)

          by tetsuya (11853) on 2007年01月20日 10時54分 (#1095124) 日記
          MSは豊富な資金にものを言わせた正攻法と人海戦術がありますからね。

          あと、卑怯と言われても必要な手は打っているとも思う。自社に無ければ買ってくる(Visioとか)し、時と場合によっては人材も引き抜く(アンダース・ヘイルスバーグ:Delphiの生みの親で、今は.NETをつくってる)訳です。

          実際、VisualStudioが使い易くなったのはヘイルスバーグが移籍したからだと言われてますよね?

          確かにパクリが多い会社なので、アレゲな人種は馬鹿にしがちだし、イノベーションという印象は無いんですけど世界一豊富なリソースで何とかしちゃうパワーがあるので本当に侮れないですよ。

          親コメント
        • Re:Apple? (スコア:1, 興味深い)

          by Anonymous Coward on 2007年01月20日 8時46分 (#1095086)
          単純にオリジナルがないだけじゃないですかね。

          一般論で言うと、初めはなんでもシンブルなのです。
          MSの場合はオリジナルがないので実現するために「付け加え」という動作を繰り返した結果ですよ。
          キャッチアップするには出来てるものを改造なり付け加えるのが手っ取り早いわけですから。

          過度にそれをやりすぎると手抜きであっり整合性の問題から仕様のコンフリクトやバグの無限地獄になるわけですが
          親コメント
      • Re:Apple? (スコア:2, 参考になる)

        Appleのどこが始まりを知っているのでしょうか?
        マッキントッシュは、技術的にはXeroxのAltoのパクリに過ぎません。
        iPodの階層的なファイル管理の機能は、実はCreative社の特許を侵害しており、1億ドルの和解金を支払っています [impress.co.jp]。
        MacOS Xは...、もうこれ以上は止しましょう。

        マーケティングの基本法則として、4P(※3Pではありません(笑))という単語があります。
        Price、Place、Product、Promotionという単語の頭文字をとったものです。

        AppleがiPodで成功したのは、競合製品に対して単に価格が安いだけとか製品の質が良かったとかの単純な理由ではありません。当時の競合製品は、iPodより安く、同等の機能を備えていました。
        iPodの成功の要因は、一つはデザインとパッケージング、もう一つはブランド戦略によるイメージの向上にあります。
        これにより、iPodを自分で使うだけでなく、他人に見せたくなる製品に育て上げ、マーケットシェアを大幅に拡大することに成功しました。

        じゃ、本当のイノベーションとは何かと聞かれれば、Yahoo!のようなサーチエンジンがその一つの答えかと。
        あるいは、まだ本格的な商業化はされていませんが、グリッドコンピューティングも当てはまるかと思います。

        ただ、イノベーションし続けている会社とは?と聞かれても、私には思い当たる会社はありません。

        --
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        • Re:Apple? (スコア:2, 興味深い)

          by Mayhem (33253) on 2007年01月20日 11時30分 (#1095136)
          そうかな。

          私は長年のアップルユーザだから、無意識に贔屓目に見てしまうのかもしれないけど、MacOS X、iLife、iWork、iTunesといった各種アプリを使うと、やれることを極めて大胆に制限して、完結で間違えの少ない、それでいて一般的には満足できる結果が出せるアプリケーションを作り出そうと、奮闘しているように見える。

          これは、すさまじい機能をいろいろなやり方で実行できるようにして、更に膨大な量のドキュメントで補完する、従来のMSのやり方とは対極的で、作り手としては、機能を増やすよりもっとリスキーな方法を果敢に採用しているように思う。

          結果、iTunesのように評判をとるアプリもあれば、iWorkみたいに成功していないものもあるので、まだ道半ばという感じだし、Windowsや高機能Winアプリを使いこなしているヘビーユーザーからは物足りなく、移行しようという気にはならないだろう(もっとも、OS XはUNIXウィザードであれば如何様にも使えるが)。

          iPodの機能の少なさなんかも、ずいぶん冒険していると思う。

          最初Office 2007のリボンを見たときは、Apple路線を狙っているみたいだな、と思ったりしたんだが、一皮向くと豊富すぎる選択肢が出てきて、ああ、やっぱりMSだな、と。

          だから、やっぱりAppleってイノベーションを起こしていると思うよ。
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          • よい製品を作り出すことも、マーケティングの大事な要素です。
            日本ではマーケティングというと、Promotionだけが議論されることが多いです。
            しかし、競合他社に比べて、よい製品を適切な価格で消費者に提供することも、マーケティングに含まれます。

            で、元のタレコミ文にある
            > R&Dへの投資を続け、イノベーション(革新)を促進したことを挙げ、自賛しているという記事。
            > 具体的なイノベーションとしてChip Multithreading Technologyを挙げていたりする
            と書いてありますが、

            私が先に指摘したように、iPodは他社の特許を侵害した結果、和解金を支払っています。
            iTunesについても転送ソフトウェアという意味で言えば、1998年に発売された世界最初の
            携帯型MP3プレーヤーである「Rio PMP 300」に、転送ソフトウェアがバンドルされています。
            それ以外のソフトウェアについても、同等の機能を持つ製品は既に存在しています。

            使い勝手の良さを取り上げていますが、果たしてイノベーションに含まれるのでしょうか?
            AppleはどのようなR&D(研究開発)を行い、どのような独自技術や特許をAppleは取得しているのかを教えてほしいです。

            # あと私はMSについては一言も書いていないのですが、なぜ対比を行うのかなぁ。すごい不思議。
            --
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            • Re:Apple? (スコア:2, 興味深い)

              by Mayhem (33253) on 2007年01月20日 15時29分 (#1095189)
              いやいや、ここで議論が広がっているように、イノベーションとは、特許となるような新しい技術で革新的な製品を作るだけではない、ということ。
              アップルだって、(少なくともZEN特許よりは面白い)多くの特許を認められて、製品化しています。

              先に書いたように、Appleの、機能を大胆に制限して今までに無い使い勝手の製品を作るという試みは、私は非常に挑戦的で大変なことだと思うし、これが成功した結果、イノベーションを起こしていると考えています。

              たとえば、あなたが例に出したAltoそして直系のStarは、確かにMacintoshよりよっぽどまじめに研究されていて、心底感心するのだけど、かといって、これらがリーズナブルな価格でMacintoshと同じ時期にリリースされていたとしても、果たしてそれ以降のユーザコンピューティングを変えられたのか、と考えると、個人的には疑問なんです(もちろん、これについては異論のあるかたが大勢いるだろうけど)。

              当時も今も、Appleのfinderって、乱暴な言い方をすると、MS-DOSのファイル管理を、アイコンとマウスオペレーションに置き換えただけで、Starみたいに、生真面目にデスクトップメタファを追求したものじゃない。しかし、シンプルで統一された操作性と、完成されたデザインで、ものすごく使い勝手がよかった。これは多くの優秀な技術者が知恵を絞った成果であって、結果的に、Machintoshはイノベーションを起こした、と思うのですよ。

              これに比べると、Altoはやはり研究用、Starはまじめにデスクトップメタファを追求しすぎて、現実世界の面倒なところまでコンピュータの世界にひきずちゃった。だからイノベーションとまではならなかったのではないか、と思うのです。

              Appleも、消化不良なOS、アプリを連発して、お世辞にもイノベーション企業とはいえない時期があったけど、最近はとてもよい製品を出して成功を勝ち取っていると思うよ。だから、イノベーションを続けている企業という表現には賛成です。これ以上書いてApple狂信者と思われるのも癪だけど。

              また、MSの話題を出してしまうのは、MSがとてつもなく面白い企業だからです。
              私は、MSの仕事量の凄さや最近の製品品質には敬服しているけど、どこか間が抜けているというか、脇が甘いというか、そういうところがあるので、どうしても比較したくなるのです。だって、Windows XPのXPは新しいユーザ体験(Experience)の意味で、Vistaは「あなたの世界に明快さをもたらす(http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NT/NEWS/20050725/2/)/ [nikkeibp.co.jp]」 でしょ。それがアレだもの...つい楽しくなっちゃてね。
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              • あと、私は表計算ソフトも1つのイノベーションだと考えています。
                では、イノベーションを起こしたのは、VisiCalcでしょうか。それともLotus1-2-3のどちらでしょうか?

                私は、表計算ソフトとして最初にリリースされたVisiCalcがイノベーションだと思います。
                ちなみにVisiCalcはAppleIIだけでなく、その他のプラットフォームでも動くように対応を行いました。

                しかし、その後を受けてIBM PCに動作環境を限定した1-2-3が、結果的に多くのシェアを確保しました。
                貴方の意見だと、多くの人に受け入れられた Lotus 1-2-3がイノベーションを起こしたように読めますが...。
                --
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      • Re:Apple? (スコア:1, 興味深い)

        by Anonymous Coward on 2007年01月20日 1時07分 (#1094982)
        >イノベーションを*続けている*会社

        三十年以上前の業績を今持ち出さなきゃいけないほど
        その後のイノベーションを語れない会社なのか?

        技術的な面での「革新」は確かにあまりしてないな。
        UIの点での功績はすごいものがあるけど。
        iPod以前にもHDDプレイヤーはあったわけだが
        一人勝ちをもぎ取ったのはUIとマーケティングが大きい。
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        • Re:Apple? (スコア:1, すばらしい洞察)

          by Anonymous Coward on 2007年01月20日 2時49分 (#1095028)
          iPodが売れたのはiTunesがあればこそなんだがな
          他のHDDプレイヤーが負けたのもその点だし

          #ここの人間は「転送ソフト」が嫌いなようだがね
          親コメント
      • by Nadja (31411) on 2007年01月20日 10時19分 (#1095113) ホームページ 日記
        イノベーションということに、
        始まりを知ってる知らないという話は関係ないですね。

        あと、
        >MSは使いやすい製品を作れませんから

        というのが「MSはパクリばかりで自分ではつくれない」
        という意味でないなら、
        例えば、WindowsというOSの使いやすさは、
        (CUI慣れしている技術屋でなく素人の観点でいうなら)
        他のOSを凌駕してると私は思っています。

        #バグやセキュリティーホールの問題も他を凌駕してるけど。

        どんなに優れた技術や製品でも大衆受けしなければ普及しない。
        逆に、大衆受けしている製品が必ずしも優れたものではない、
        ともいえるんですが。
        イノベーションというのはどっちですかね。。
        --
        ま、平和ならそれでいい...
        親コメント
  • 任天堂 (スコア:3, 興味深い)

    by O1iver (31019) on 2007年01月19日 21時03分 (#1094824) ホームページ 日記
    斬新・・・という点ならどこにも引けを取ってないとおもう。
    DSしかりWiiしかり。
    • Re:任天堂 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by gabill (29206) on 2007年01月19日 22時20分 (#1094874)
      任天堂は表面的には常に変化しているように見えるけど、
      本質的な面においては(良い意味で)変わってないともいえます。

      ひとつの業種で長く続いている企業は、「変わらないための変化」を
      絶えず続けているからこそ、生き残っていられるのだと思います。
      親コメント
      • Re:任天堂 (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2007年01月19日 23時12分 (#1094909)
        今でも結構高品質のトランプを作り続けていたりしてな。

        任天堂のプラスティックトランプはそりがなくてシャッフルしやすいし、長持ちするし、角がちゃんととってあって指などを怪我するなんてことはもちろんない。

        私みたいにストーブの前に置きっぱなしにしたりしなければ非常に長持ちするいいものです。
        親コメント
      • by Biggest (28521) on 2007年01月20日 1時21分 (#1094995) ホームページ
        同様の考えを抱いていらっしゃる方の存在に安心感すら覚えます。

        >「変わらないための変化」
        今の任天堂の強さの源泉って正にここにあると思います。
        タッチパネルやらヌンチャクやら、入力デバイスの目新しさが
        『斬新だ!』という評価を引き出す事は多々あるようですが、
        実際には根っこの部分って驚くべき事にFCあたりから変わってる気がしないんですよね。
        只々純粋に「ゲームの面白さとは何か?」という部分を求道的に突き詰めようとするというか。

        っていうのはゲーム馬鹿の主観的評価なのかも知れないですが。
        親コメント
    • by decrypt (32710) on 2007年01月19日 22時29分 (#1094884)
      任天堂は斬新さとは無縁でしょう。

      枯れた技術の水平思考 [wikipedia.org]
      親コメント
      • Re:任天堂 (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2007年01月20日 0時24分 (#1094946)
        中身読んでないだろ。

        ごくありふれた技術を使い、それをまるで違う目的に使うことによってヒット商品というものは生まれるのではないか、という考えである。
        親コメント
  • by shina (3965) on 2007年01月19日 21時42分 (#1094849)
    昨日ちょうど「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則 [nikkeibp.co.jp](良い企業から偉大な企業になる為の方法を研究した本)」を読み終わったところでちょっとウケた。なぜなら、そこにはSun Microsystemsの名前も、Apple Computerの名前もなかったから。その本によれば、ハイテク企業は歴史が短すぎて偉大な企業なのかどうかを判断できる材料を得られないらしい。
    #判断しないだけで、イノベーションがあるかどうかは別問題。

    他にも
    ビジョナリーカンパニー [nikkeibp.co.jp]
    イノベーションのジレンマ [seshop.com]
    イノベーションへの解 [seshop.com]
    明日は誰のものか [randomhous...nsha.co.jp]
    キャズム [seshop.com]
    ブルー・オーシャン戦略 [randomhous...nsha.co.jp]
    を読んできたけれど、一番よく目にした企業名は3Mで、ダン・ミラー氏がいう現在コンピュータ業界全体に限定するなら、名前が出たのはIBMとソニーくらい。
    面白かったのはIntelは常に成長を続けているので良い企業から偉大な企業へと変遷したかを計れない、とされていたこと。
    少なくとも、Sunがそんな扱いだったら「今は大変な時期だけど、応援してるから」ぐらいは言えたんだけれど……。

    あるいは、こういう過激な言及はSunの社風だから、な気もする。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月19日 22時24分 (#1094879)
    なんだか質の低いタレコミだな。

    >AMDのx86サーバーでLinuxを担がなければいけないことが、
    >Sunの立場を示していると思う。
    というならWindows版iTunesでiPod、intelMacを採用した事で
    Appleにはイノベーションが無いと言わなければいけない。
    (しかしイノベーションとは自社製品に依存して成功すること、
    それまでのやり方を改めずに成功することではないのだが。)
    Linuxに押され、LLに押されという要因があるにしても、
    Solaris、Javaをオープンソース化したのはイノベーションじゃないか?

    Cnetのソースを引っ張ってきているのは、googleで4番目に出てきたからだろう。
    http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99... [google.co.jp]

    だが、その上にイノベーションの解説が出ているだろう。
    http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/10minnw/043innovation.html [sanseido-publ.co.jp]
      新しい市場や資源の開拓、新機軸の導入など、新しく取り入れて実施したり、
      を加えて改変することを指します。また、経済学・経営学分野では
      「経済成長の原動力となる革新。生産技術の革新、資源の開発、新消費財の導入、
      特定産業の再組織などをさすきわめて広義な概念」を示す言葉として扱われます。
    「成功を尺度として計るものではない」という事に留意しておきたい。

    そもそも外資系の人間ってのは、CEOであっても自分の在籍期間に
    どれだけ成長させたかが評価基準なので、赤だから即負けとはしない。
    そして前述したようにイノベーションというのは、黒字を尺度に評価するものではない。
    だから、決定事項に対して「営業結果には出ないが内面の変化がこれだけあった」という時に
    言いわけ的ニュアンスで用いられる事も外資系では多い。

    そういう文化的背景を考慮すると、タレコミのソースはこれだけだが
    http://www.atmarkit.co.jp/news/200701/18/sun.html [atmarkit.co.jp]

    まず、社長ポストの人事的流れを追ってみる

    菅原敏明→ダニエル(ダン)・ミラー時の状況(2004)
    http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=137 [mynewsjapan.com]

    ダニエル・ミラー → 末次朝彦(2006)
    http://ascii24.com/news/i/mrkt/article/2006/03/01/660846-000.html?geta [ascii24.com]

    末次氏の自己評価
    http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20061228/257915/ [nikkeibp.co.jp]

    ミラー氏の業績評価
    http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061109/253232/ [nikkeibp.co.jp]

    自分の在職期間に成長があって、それは自分の「決定にイノベーションがあった」から
    といいたくなるのは彼らにとっては妥当というのがソースを読めばわかる。
    その決定がイノベーションと呼べるのかどうかはともかくとして、
    タレコミ人よりは正しいイノベーションという言葉の理解をしていると言える。
    • ほぼ同意できるんですが、

      >そもそも外資系の人間ってのは、CEOであっても自分の在籍期間に
      どれだけ成長させたかが評価基準なので、赤だから即負けとはしない。

      ここはどうでしょうか。
      ビッグバス問題が取り沙汰されたのは、米国辺りだったと記憶しています。
      まあ無論、会計的側面というのはあくまでも体裁に過ぎない為、
      「負けを否定するため」の慣行であったとも考えませんが。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年01月20日 2時41分 (#1095026)
        確かに説明不足でした。CEOといえども、出資者から辞任を求められる力関係を説明したかった。
        日本では、責任者が経営の責任をとって辞任するというのは珍しいため理解されにくいので。
        日本はよほど不祥事的事態を伴った業績悪化でないと、本人の納得した時点である事が多く、
        外資では普通に不景気なりに経営するだけでは満足されず、不景気の中での勝利だとか
        発展の基礎を作ったとか結果責任と説明責任が求められ聞き入れられる傾向があります。
        (日本企業で、そうした敗戦処理の善戦を説明しにくい環境的理由は後述)

        つまり、ここでは外資ではよくある「黒字転換はしなかったけどイノベーションの種をまいたよ」
        のような、現時点では敗戦処理でも自分の実績と価値を主張している典型的な自己評価の面もあり、
        本気で会社賛美のために「サンだけがイノベーションを有している」と言うわけでないでしょう。
        それまで続いたリストラによる利益確保ではなく、自分が決定したR&D(研究開発)強化が
        ポジティブな利益を生んでいる成果を強調する言うのに、アップルも引き合いに出して
        やがて今のアップルのように黒字が拡大すると言いたかったのだろうと。
        第一それを客観的指標からイノベーションと認めるかどうかは、彼が決める事ではない事からもわかることでしょう。
        ここで彼が言うイノベーションというのは、そういうポジティブな価値を生む決定をした自負の表れ程度に読むべきで、
        ヒステリックにSunのどこにイノベーションがあるんだというタレコミは的外れもいいところ。

        そういえば、いまGoogleのCEOに座っているエリック・シュミット [wikipedia.org]はSun経験者ですが、
        彼に出資者が求めたのは「Novelに高い価値をつけて売れ」だったとサーチという本に書かれていましたが、
        これなどは敗戦処理のためのワンポイント登板を託されるCEOの役割の好例で、敗戦処理を託される事は自信を失うべき事でない。
        むしろ、そういう交渉を託されるのはタフな実力がある人物だからだと評価の対象にさえなったりする。
        それができるのも、着任していきなり黒字化させるとか、勝利に導くという非現実的な目標設定でなく
        現実的な結果を求めるという余裕がある文化も外資系には多いからで、日本企業はソニーの現経営陣など、
        性急な黒字化だけを求められる非現実的な結果主義があり、体質改善を計らないまま将来を見据えない
        安易な人減らしや事業潰しに走る傾向が多い。妙な結果主義がここ10年ではびこったように思える。
        タレコミには、そういった性急な結果主義にとらわれ何もできなくなる企業の典型的特徴が見られます。
        企業経営の決定権を握らないとは思いますが、万が一機会があっても敬遠したほうがいいでしょう(笑)

        ついでなので以下も訂正
        >>というならWindows版iTunesでiPod、intelMacを採用した事で
        >>Appleにはイノベーションが無いと言わなければいけない。
        というならWindows版iTunesでiPodの需要を爆発させ、こき下ろしてきたintelを採用したMacを頼った事で業績は伸ばしても
        ライバルに頼ったり、本意ではない技術を採用せざるをえない事情が伺え、Appleにはイノベーションが無くなったと言わなければいけない。
        親コメント
  • あんた馬鹿かね (スコア:3, すばらしい洞察)

    by CowardDuck (25674) on 2007年01月19日 23時09分 (#1094907)
    こんなサブジェクトはつけたくなかったけど…

    > ここ数年ずっと赤字続き

    「赤字続き = イノベーションなし」っていうのは
    短絡的な思考ですらなくて、単に思慮が足りないだけだな。

    # あらかじめ言っとくが Sun がここ数年イノベーションを
    # 行ってきたかどうかじゃなくて脈絡のない推論に文句つけてんだよ。

    # まぁ、こんだけいっても脈絡をわきまえないイチャモンつける
    # 馬鹿がきっといるとおもうけど。
    • Re:あんた馬鹿かね (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2007年01月20日 0時04分 (#1094933)
      ついでに付け加えると、

      > 株価と時価総額は一桁上

      というのもイノベーションとはあまり関係ない。
      Sunそのものには価値はないかもしれないけど、Sunが世の中に送り出したものにはけっこう価値があったりするんだよね。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年01月19日 21時01分 (#1094821)
    金持ちになりたければ次のことをせよ:

    *イノベーションをした企業の製品を一般人が使いやすいようにパッケージングする
    *イノベーションをした企業の人間を引き抜いてきて、よく似たものを作る。
    *なんでもいいから特許をとりまくって、イノベーションをして儲けた企業にたかる
  • ハイテク製品に限らず例え昔ながらの伝統工芸製品等であっても、他の業者との競争が常に存在しうる限りはイノベーションは必要だし、長年存続している以上は競争に打ち勝ってきたことの証左であるとおもいます。

    例1 [sun-star-s...nery.co.jp] 例2 [takeuma.co.jp]

    結局のところ程度問題? ということでしょうか。
  • 要するに (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Bill Hates (2038) on 2007年01月19日 20時57分 (#1094820) 日記
    AppleとSunはいつまでたっても方向性を見出せず迷走しているのだけれども
    反省するどころか自画自賛していますということでしょうか?

    # 英語と日本語で受ける印象が変わっちゃうのかな?
    • by ysmn (26655) on 2007年01月20日 3時01分 (#1095029)
      ジョブズ復帰前はまさに迷走状態だったけど、キチンと仕事してヒット商品も出して順調に利益増やして株価右肩上がりの今のAppleのどこが迷走?

      #自画自賛は同意。
      親コメント
    • 酷いモデレート (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年01月20日 11時14分 (#1095130)
      AppleとSunを蔑むコメントは「おもしろおかしい」なのに、
      それについて意見を述べたらフレームの元ってのは
      モデレータの見識を疑いますね。

      メタモデで見かけたら「公正ではない」を付けて抗議させていただきます
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年01月19日 21時01分 (#1094822)
    日々何らかの変化を遂げなければ組織を存続させることができないような、
    荒波にもまれている零細企業の中にこそ
    「イノベーション」の言葉にふさわしい企業があると思うんだが。

    # 但し、資金集めだけが得意な経営者が起こしたベンチャーを除く。
  • Appleがイノベート? (スコア:1, おもしろおかしい)

    by mavelick (14949) on 2007年01月19日 22時54分 (#1094900)
    あぁ、確かにCEOが使ってそうだな。たくさん。

    そりゃ毛生え薬 [l-innovate.jp]だ。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月20日 0時48分 (#1094966)
    イノベーションって 糸電話からモールス モールスからベル電話 ベル電話から携帯電話 のようなことだと思う。 そういう解釈だとイノベーションしている企業って? という感じだ。 はっきり言って単機能から複合機はイノベーションとは言えない。 エンドユーザーに見えない所では半導体技術なんてイノベーションしているし フォトニック結晶デバイスやMEMSでバイスなんてのもイノベーションだと思う。 ソフトウェアならプロプライエタリからオープンソースかな? そういう意味でイノベーションって、大学や研究所や偉人が発祥地で 企業はそれにのかってるだけがほとんど? iPhoneほしいけどイノベーションとは言えないね。 ただの複合機だもん。
    • by j3259 (7093) on 2007年01月20日 3時34分 (#1095038) ホームページ 日記
      イノベーションは経済用語であって、技術的な側面だけでは量れないと思います。 俺定義になりますが、
      1. 既存の常識を破る
      2. 消費者に今まで買って無かったものを買わせる
      3. 自社だけじゃなくて、他の企業が参入できる市場を作る
      の3ステップがそろってイノベーションになります。

      市場のシェアはよくパイに例えられますが、他の人からパイの配分を奪うんじゃなくて、パイそのものを作り出しちゃうのがイノベーションでしょう。例えば、キリンとアサヒとサッポロがビールで寡占ですが、キリンが新しいビールを作ってもそれはイノベーションではありません。だけど、ワインというものを持ち出して、それまでワインを買ってなかった人たちにワインを買わせるブームを作れれば需要を創出できたと言えます。

      以上の観点から言えば、今までクリック一発で音楽を買ったことがなかった人たちがこぞって音楽を買えるようにしたiTunesはイノベーションだし、アプリケーションを家庭で買える色々なマシンで統一して動かす基盤を作った Windows はそれと比べ物にならないぐらいすごいイノベーションだったと思います。両者とも Apple、Microsoft で完結しておらず、他企業がそこに乗っかって商売をしてます。

      親コメント
  • 大きめの企業であれば、
    研究開発専門の組織を持ってるような企業は、
    何か持ってそうな気がしてたりします。

    #或いはそういう学術機関や研究機関とつながりのある企業。

    面白いものは作ってみたけど、
    あまりお金の匂いがしないから商品化してない、
    といった類のものが結構転がってそう。

    商品化しないと(そしてそれが成功しないと)
    イノベーションにはならないか(?)
    --
    ま、平和ならそれでいい...
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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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